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【メセナプラン向け】ゲームゼミ過去記事アーカイブ

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#エッセイ

『RDR2』批評 それは「偽物」から「本物」を取り戻す物語

 『Red Dead Redemption 2』は紛れもなく2018年を代表するビッグタイトルだ。  桁違いの開発規模、桁違いの売上、桁違いの評価。何より筆者自身、ゲームで久しく得られなかった感動を与えてくれた『RDR2』は最高のゲームだと思う。  一方、日本での評価はあまり高くない。もっさり気味の操作性、過酷で二転三転する物語、複雑な時代背景、総じてこの作品は極めて難解である。  だが、こうした批判が集まりがちな要素にも、それが必要なだけの理由がある。この難解さこそ『RDR

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現代のゲームはプレイヤーに「上手さ」より「想像力」を求める

ゲームが遊ばれるようになり40年以上、ゲームはゲーマーに「上手さ」を要求し続けた。 正確なコマンド入力、鋭い反射神経、マップやパズルを覚える記憶力。 特にアーケード時代は「上手さ」こそがゲーマーという人種の絶対的なステータスだった。ゲームが上手いヤツがゲームをより長く、深く楽しめる。それが当然という時代だった。 だが今はどうだろう。据置機がメインとなって、老若男女問わずゲームを遊ぶようになり、かつての「上手さ」を求めるようなハードコアなゲームは激減した。 懇切丁寧なチ

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ゲームは「誰かをぶっ殺せる」から面白い。ゲームの暴力性を文化的に解釈する

ビデオゲームが社会的に批判される上で、大抵つつかれる点が「暴力性」だ。 人を殺す、物を盗む、そういうゲームにおける暴力こそが犯罪を助長し、子供の成長に悪影響を及ぼすのだと、日本でも世界でも批判されてきた。 特に今年の3月には、トランプ大統領が暴力的なゲームが犯罪を起こすと発言し、ホワイトハウスが暴力シーンをまとめた動画を投稿するなどして大きな話題となった。 また昨今ではesportsを取り巻く動きでも、ゲームの暴力が注目されている。オリンピックでesportsを採用する

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