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【メセナプラン向け】ゲームゼミ過去記事アーカイブ

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2023年10月の記事一覧

ゲーム文化は今ルネサンス期を迎えている? 美術史で考えるゲームの未来

「今のゲームはつまらない」 自分の友人はこう語った。そう思うのは彼の感性が劣ったからでは?そう邪推したものの、いや、今でも本当に面白いゲームはまるで少年のように夢中で遊ぶことができるし、中には少年期に覚えなかった感動もあるという。 では何故、かつてほど夢中になれないか。恐らく今、世間で発売されるゲームがどれも似たものに見えてしまい、業界全体で「煮詰まっている」ように感じてしまったせいかもしれない。 ゲーム産業の黎明期は、テクノロジーが進歩する度に実現できるアイディアが広

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シナジー論 ついハマってしまうゲームの作り方

※10/19 リプライと『StS』禁断のコンボについての追記  『Backpack Battles』がヤバい。知り合いのゲーム開発者が「これ面白いよ」と絶賛していたのでプレイしてみたが、気付けば土日のほとんどを寝食を忘れてプレイしてしまい、見事にハマってしまったのだった。  『Backpack Battles』のルールはこうだ。  たったこれだけである。このゲームに出てくる画面は①のショップと②の戦闘しかない。しかもプレイヤーが操作するのは①、つまりショップで購入し、バ

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オタク趣味に「ハマれなくなる」不安を抱える人に知ってほしいこと ──ゲームゼミ週報

最近、たまたまXでこの漫画を読んだ。(Unsplash) この漫画に限らず、ここのところしょっちゅう「オタクが中年に差し掛かり、急にアニメや漫画にハマれなくなって困惑する」という新手の「中年の危機」エピソードを見かける。既にオタク趣味が普遍的なものになり、また彼ら彼女らが高齢化していく中で、自然と浮かび上がる問題なのかもしれない。 しかし、筆者なりの主観を述べると、実はこうした不安はすべて杞憂だと思う。 人間は飽きる生き物まず、この手のエピソードで筆者が違和感を覚えるの

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ニール・ブロムカンプ最新作としてみる、映画「グランツーリスモ」脚色の意図【批評】

映画「グランツーリスモ」は現代の世相に対して極めて誠実に作られた映像作品であり、その完成度について疑う余地はない。もっとも、本作が扱うテーマと監督の経歴を鑑みた時、実はそう安易に肯定しきれないのではないかという疑念も抱いた。 本作はポリフォニー・デジタルが開発するグランツーリスモ」のプレイヤー、ヤン・マーデンボローが、ソニーと日産自動車が共同主催するレーシングドライバー養成プログラム「GTアカデミー」を経て、本物のプロレーサーとなって活躍していくという実話を、「第9地区」な

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