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【メセナプラン向け】ゲームゼミ過去記事アーカイブ

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2023年7月の記事一覧

ゲームは「コスパ」の良い趣味なのか?

※7/23いただいた反応に対するお返事を最下部に追記しました 桜井政博さんがYouTube上に投稿し続けている「桜井政博のゲーム作るには」が面白い。投稿がはじまった直後からチャンネル登録をして拝見しているが、やはり現役の、それも一流のゲーム開発者が主観的な意見を聞ける機会は本当に貴重で、大変参考になる。 その中で興味深かったのが「ゲームソフトの価値 【雑談】」だ(ローグライクのテーマも面白かったが、別の機会に)。 「(あくまで自分の見解だが)私はだいぶ安いと思っています

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【感想】君たちはどう生きるか この作品を批評できない理由

※言わずもがな、ネタバレだらけです ※批評ではなく雑感です 理由は以下の通り 批評的アニメというより、批評アニメ『君たちはどう生きるか』を見た。純粋にアニメーションとしては間違いなく邦画の粋であり、単にそれらを見ているだけで十分に満足できる作品だったのは間違いない。しかし、いざ観終わって批評を書きたいか、いや作品について考えたいかと言われると、まったくそうはならなかった。 何故か。『君たちはどう生きるか』は端から批評させることを目的とした作品なのである。 いうに及ばず

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「FF16ポリコレ批判」への反論 ゲーム批評のポスト・トゥルース

筆者は基本的に「ポリコレ」をめぐる議論には、距離を取ることを念頭に置いていた。少なくともゲームゼミではもう少し生産的な議論をやりたいと思ったからだ。しかし、あまりそう悠長に無視を決め込んでいても、それはそれで間違った事実が拡散してしまい、批評そのものが危ぶまれることになる、ということを『ファイナルファンタジーXVI』(以下、FF16)の流れで感じてしまった。 結論から言うと、本作『FF16』に対して「特に人種の多様性が欠けている」といった批判が寄せられているのだが、この批判

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作品を批評しているのか、批評を批評しているのか ──ゲームゼミ週報

先日、筆者は「2023年に考える『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の功績」という批評をゲームゼミに寄稿した。全部で約2万字のこの批評は、ありがたいことに大変多くの方に読んでいただくことができた。これはまったくの自画自賛だが、自分がこれまで書いた批評の中でも会心の出来だと思うし、作家として書き続けてきたことに対する自信を持てた。 ところで、今回の批評における結論……『ゼルダBotW』は西欧的なゲームデザイン(オープンワールドとイマーシブシム)と日本的なゲームデザインの「シ

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