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「超時空薄幸児童救済基金」ひとりPBM

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奇妙な慈善団体に寄付をし、異世界で暮らす恵まれない少女の後見人となった「私」の日記。少女から届いた手紙(と、それを読んだ『私』の考察)の部分が有料となっています。 1~3話のお得…
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2014年5月の記事一覧

超時空薄幸児童救済基金・1

#小説 #連載小説 #ゲーム #伊豆平成  超時空薄幸児童救済基金――という、よくわからない団体から、寄付を募られた。  なんでも、様々な時空にいる恵まれない児童への援助を仲介している団体――らしい。って、そう説明されてもなにを言っているのやらさっぱりわからない。新手の詐欺だろうか。  そもそも、自分が生きていくのが精一杯の金欠野郎に、寄付なんかできるわけがない。そう言って断ろうとしたのだが……。 「いえいえ、金額はいくらでもかまいません。なにしろ、後見人の無償の愛

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超時空薄幸児童救済基金・1のRe

#小説 #連載小説 #ゲーム ※このテキストは「超時空薄幸児童救済基金・1」の有料部分の続きです。詳しくはこちらを。https://note.mu/izunohiranari/n/n3349b9260eab   まだ後見人という実感はないが、少女の真摯な気持ちの伝わる手紙(訳文)をときどき読み返したり、直筆のほうの拙い文字を眺めたりしては、そんなことを考え、何日かが過ぎた。  そんなある日のこと――。あの窓口の男性がまたやってきた。なにをしに来たのだろう。手紙は「月に一