春の朝

 大好きな桜の花、雪のように降り注いだ朝、私は精神的にも安定した日を迎えた。
 
 木々の芽吹きに静かな深呼吸、薄曇りの中を小鳥が飛び回っている。ひときわ大きな声で鳴くのはガビチョウだ。呼吸を忘れたかのように鳴いていて、せっかくの私の心地よい呼吸が乱れる。お願いだからもう少しゆっくり鳴いてよ。


  春の朝

私は私に優しくなれない
私は私に不安を突きつける
甘やかし過ぎも
どうかと思うけど
そろそろ
もう少し優しくなって
自分を抱いてやろう

若いときと違って
体も悲鳴を上げ
不調を訴える
私は私に
もう少し優しくなろうと思う
不安が出たら
大丈夫なんとかなるから
大丈夫だよ
って 優しく抱きしめてやろう

両手で力いっぱい
抱きしめてやろう
春の朝は静かにはじまる
私の中に
優しくひろがっていく
深呼吸をして 
心呼吸を誘い 
今日始めての新呼吸 
緑地からもらう優しい森呼吸
今日も感じて

いづみ詩

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