見出し画像

コルクのお話

いわばえシャルドネムニールブラウフランキッシュ、そして先日ご紹介したミュラートゥルガウ。実は、ある共通点があります。

栓がコルクではないのです。

ワインの栓と言えばコルクですが、これが大きな問題を引き起こすことがあります。コルク臭、いわゆる「ブショネ」です。
ソムリエがお客さまにワインを開けた後、コルクの匂いを確かめているのは、ワインが健全であるかどうかを知るため。ティスティングの際にブショネだとわかったら、私たちはワインを取り替えてもらうことができます。

ブショネの起こる原因はTCA(トリクロロアニソール)という化学物質。TCAはコルク栓に寄生する微生物と消毒用の塩素とによって自然発生し、その汚染されたコルクがワインを劣化させます。ブショネの匂いは一度嗅いだら忘れられません。程度の差はありますがとても不快な匂いで、飲んでも健康を害することはないものの、それ以上飲み進めることができません。

誰のせいでもないブショネですが、どれくらいの確率で起こるのでしょう?
100本中3〜8本と言われていますが、当たるときには連続して当たることも。こればかりは開けてみなくてはわかりません。
近年このブショネを嫌って、コルク栓以外の選択をするワイナリーも増えてきました。

例えば、いわばえシャルドネやミュラートゥルガウはスクリューキャップ。ブラウウランキッシュは、なんとガラス栓でした。

そして、ムニールの栓はこちら。

コルクに見えますが、これはサトウキビを原料にして作られた植物コルク。ワインと同じような保存性と通気性、弾力を持ちながら、品質が均一であるそうで、もちろんブショネは起こりません。ヨーロッパを中心にシェアは拡大しています。
一方、天然コルクでも、テクニカルコルクと言われるTCAを除去する仕組みを持つものが開発されており、アルザス地方は積極的にこのコルクを使用しています。

丹精込めて造ったワインを、台無しにしてしまうブショネ。美味しいワインを守るための戦いはまだまだ続きそうです。

売り切れや入荷はfacebookやnoteでお知らせします。
またinstagramやメールでもお問い合わせを承っております。
お気軽にどうぞ。
インスタグラム @iwabaewine
フェイスブック@iwabaewine
メール info@iwabaewine.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?