ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023
🌟大会概要
◆大会形式・スケジュール・賞金・ルール
スト6初のリーグ戦が発売から1か月後に開幕。
例年と大きく異なっていたのは本節が2ステージ制で行われるということ。
新たなチームの参戦もあり1stステージは9チームで総当たり戦を行い、
そこから勝ち上がった上位6チームが2ndステージへ進むという形式。
7ヶ月にも渡る過去最長のスケジュール。
2ndステージで1位のチームはGrandFinalへ、
2~4位のチームがプレイオフでトナメ形式でぶつかり合いそこで勝ち抜いた1チームのみがGrandFinalで先に待つチームと一騎打ちというのも今回初。
リザーブ制度、マッチ数、勝利時獲得pt延長戦などは前シーズンと同じ。
1stステージは両チームとも事前オーダー制で同チームとのマッチは1回、
2ndステージからホーム&アウェイ事前オーダー制採用で同じチームと前後半戦で計2回のマッチ。
賞金も優勝500万円、準優勝200万円、3位100万円と前年同様でした。
◆参加チーム・出場選手
前年度までは参戦にプロライセンスが必須だったけれどこの年からメンバーのうち2人以上ライセンス所有でOKに。
そして2ndステージで選手入れ替えが可能という端から見ると少し残酷とも思えるルールが追加されました。
4月のEVO JAPANで発表された参加チーム。
今季から大阪拠点のCAGが加入し、その後チームメンバーも発表。
その中には個人的にうれしいこの人達の名前が。。。
私が格ゲーシーンに注目し始めた時期にストVで活躍していたプレイヤー。
当時、かずのこさんはキャミィ、GO1さんは春麗使いでいつも2人のプレイに魅了されていたので、またストのシーンで2人を見られることが本当にうれしくて開幕が楽しみでした。
◆ウメさんがいない理由
出場選手が発表された時、ウメさんの名前がそこにはありませんでした。
発表後すぐに不参加の理由について個人配信で説明してくれました。
続いて
「ごめんね、ちょっと偉そうだけど」と前置きした上で、
「俺クラスになるとたぶん個人で動いた方がなにかと業界にとってプラスだと思うんだよね。」
と言ったウメさん。
実際、SFLにみんなが力を入れるほど他のイベントや大会へ参加する機会や配信頻度が年々減っていて、それを少し淋しいと感じていた自分にとって、この決断は決して残念なことだけではありませんでした。
実際、新たなプロジェクトとしてオーディション企画を立ち上げたり、
人気ストリーマーさん達と色んなイベントに参加してくれたりしたことで、格ゲー業界が盛り上がったのはもちろん、お互いの業界が認知されさらなるシーンの盛り上がりと発展に繋がってそれが私は純粋にうれしかった。
こういったイベントとSFLとの調整についてはマネージャーさんが色々交渉したけど折り合いがつかなくてこういう結果に至ったという話もあったけど
今後はこの年に発足された選手会がうまく機能して選手や業界にとって良い方向に進むことを願っています。
◆再春館 ✖ IBUSHIGIN
そして今季のSFLで新たな動きが、、、
福島を拠点とするIBUSHIGINのメンバーの一部が再春館の選手としてリーグに参戦、それ以外のメンバーも優先的に再春館とスパーリングを行うなど、チーム単位で共闘するという初の試み。
前年、主にスパーリングパートナーとしてリーガーの活躍に貢献していた、IBUSHIGINの選手達。
今年はチームでリーグに参戦して欲しいなと願っていたけれど参戦チームが発表された時そこに名前がなくて残念に思っていたので、こういった形でも関わってくれたことがうれしかった。
年々優勝をめざして色んな試みがなされていて企業と選手の本気度を改めて感じました。
◆ユニフォーム
今年も全員がチームユニを着用してて例年肩付近についていたSFLのロゴはなくなっていました。
青基調だったDFM(旧DNG)とCAGが黒基調のユニに変わっていて全体的に少し黒が多いイメージに。
黒もかっこいいんだけど一目でそのチームであることがわかる忍ism、iXA、魚群、再春館、名古屋OJAのユニってチームの個性が出ていてすごく好き。
ちなみに忍ismのメンバーがみんな同じメガネをしていたけどこれは、、、
スポンサーさんから販売されているゲーマーのために作られたメガネ。
スポンサーアピールのために着用して出たいと以前から言っていたももちさん。でも…
私は、ももちさんの試合中の鬼気迫る鋭いまなざしが大好きなので、それがハッキリと見える素顔が一番好き。
スポンサーアピールにはちょっと弱いかもだけどいつか苦手なコンタクトにもチャレンジして獲物を狩るようなかっこいいももちさんの眼光をたくさんの人に見てもらいたいとも思っています。
🌟1stステージ
◆1stステージ開幕
今となってはお馴染みのシリアスなBGMとともに開幕したSFL2023。
今年のオープニングPVはスト6のカラースプレーをイメージした感じですっごくかっこよかった。
クールな映像の中にほっこりとした要素も織り込まれていて、緊張と緩和を感じさせるこのPVがとても好きでした。
今年も、それぞれのらしさが溢れる登場シーンを魅せてくれたFAVを見て、その変わらない姿に安らぎを感じました。
◆本当にブレないときどさん
1stステージ第2節大将戦で今まで見たことのないようなムーブをして色んな意味で盛り上げたときどさん。
コントローラーに不具合があった時にしか見たことのない、見栄えはとてもよいとは言えない動きだけど確かに強い行動。
それをこの舞台で堂々と披露するなんて本当にときどさんらしい。
ケンの少しコミカルにも見える動きとは対照的なときどさんの真剣な表情が何とも言えなかった。。。
後にしっかり調整が入りこれ以降この行動を見ることはありませんでした。
◆最強の助っ人
企業対抗になってからはウメさんと同じチームでその右腕としてチームの勝ち頭だった、ふ~どさん。
今季は盟友板ザンさんの在籍するDFMのたった1人の傭兵として参戦。
関係性が深く参謀としても名高い板ザンさんと同じチームということも嬉しかったし、指導・育成力に長けているイメージが強かったふ~どさんが若手2人にどういった影響を与えるかも楽しみでした。
そんなふ~どさんは、他のプレイヤーがスト6発売前から体験版で急ピッチで開発・攻略を進めている中、発売直前まで招待制の大会に向けてストVをメインにプレイし続けていました。
大好きなストVにギリギリまで関わってくれることがうれしかった半面、SFLの開幕が迫っていたので少し心配でもありました。
でも、スタートダッシュが早く攻略力の高いふ~どさんならきっと大丈夫…そう思って、ふ~どさんの活躍と1stステージ突破を祈っていました。
◆SFL二度目の背水の逆転劇
でも、、、
開幕からDFNは4連敗。獲得ptも1位と100pt以上の差のまま10節までずっと最下位をひた走っていて1stステージ敗退が濃厚に…。
ここで勝たないと本当に2ndステージ進出は絶望的という状況でも負けてしまって、、、いつになく弱気なふ~どさんのつぶやきから追い込まれている心境が嫌というほど伝わって来ました。
でも、そんな時ふとよぎったのは2年前のSFL。
ふ~どさんが当時在籍していたチームBeastも第10節までたった1勝で予選落ちが濃厚だった状況から奇跡の逆転劇を果たしたという過去が。
もう1度この奇跡が起こるわずかな望みを胸に最後まで諦めず応援し続けました。
1stステージの後半、DFNが持ち直したのと同時に他のチームの不調も相まってDFMに微かな希望の光が…。
最終節でもチームとしていい結果を残し最終戦の忍ism vs G8Sの結果次第に。。。
大将戦、忍ismが勝利するとG8Sが、負けるとDFMが1stステージ敗退という緊迫した状況でフルフルまで縺れ込み勝利したのは忍ism。
徐々にスト6を攻略し始めて調子が安定してきたふ~どさんのプレイをまだまだ見れる喜びにしばらく浸っていました。
2度もSFLでこんな逆転劇を見せてくれたお陰で、これからも応援しているチームが窮地の状況に立たされても望みを最後まで捨てることなく応援できそうです。
◆敗退選手達のその後
昨年、悲願の優勝を果たしたGood 8 Squad。
”仕上がりに時間がかかる”とスト6発売時から囁かれていた2人。
SFLでも安定した結果を出し切れず1stステージで敗退してしまったけれど…
その後、数か月でしっかり仕上げて激戦のCAPCOM CUP出場を懸けた大会で優勝し、見事出場権を獲得。
ストVの頃の2人を見ていたので、そのうちあの頃と同じように活躍する日が来るだろうと思っていたけれど、まさかこんなすぐに結果を出すとは思っていなくて正直びっくり。
やり込みが報われるということは、選手だけでなくシーンを見ている私達にとっても喜ばしいことです。
たとえ今日負けて悔しい想いをしたとしても、その悔しさをバネに
また明日から頑張っていってほしい。そう全ての選手に対し思います。
この2人に共通する私が大好きな過去の出来事。
2018年にCAPCOM CUPで優勝し$25万の賞金を手にしたガチくんは、当時、まだスポンサーなどついていなかったカワノくんの海外遠征をサポートしていました。
この頃のガチくんは、対戦会に遅れてきたカワノくんを
「なにヘラヘラしとんじゃ」って窘めたりと、G8Sに加入する前からカワノくんの面倒見役、お世話役という立場だったイメージでした。
その時期なかなか結果を出せず苦労していたカワノくんもハイレベルな大会で徐々に結果を残すようになり、ガチくんから支援を受けた3年後、自身がEVOへの支援を懸けた大会を開催。
そして、この大会で優勝したIBUSHIGIN所属の翔くんもまた今やカワノくん同様世界の舞台で活躍する選手に。
結果を残した選手や各チームが次世代にチャンスを与えるこの行動はとても価値のあることだと思っています。
こういったことが、サポートする側・される側、双方の選手の飛躍のきっかけになって、その選手達がSFLに参戦し活躍する……
そんな最高の循環がこれからも続き、シーンを盛り上げてくれることを期待しています。
前シーズンG8S専属スパーリングパートナーとしてチームを陰で支え優勝に一役買った立川くんも2ndステージへ勝ち上がった選手達のコーチに就任。
あくあさんも同キャラ使いのりゅうせいくんのコーチに。
様々な形で活躍し盛り上がりに貢献してくれる選手達の姿に、どこかホッとしました。
◆悟りを開いたリーサルの匠
今季、試合中も終始リラックスをした表情でプレイしていた藤村さん。
その真相をこのように語っていました。
今までは3試合目で出番がある時は1試合目2試合目見れなかったそうですがそれも今回は見て極力楽しむようにしたんだとか。
昔から藤村さんは大会でも割り切ったメンタルで飄々としている印象だったので少し意外な話でした。
私達が想像する何倍も選手達はプレッシャーを抱えて試合に臨んでいることを改めて感じました。
🌟2ndステージ
◆ミラー・同時視聴配信
2ndステージが開幕した辺りで改めて思ったのは、本当に年々リーガー達の配信頻度が減ったということ。
まだ発売されたばかりのゲームだったりオフ対戦が活発になったりと色んな事情があって仕方がないことだとは思いつつもすごく淋しいというのが正直な気持ちでした。
ただ、その裏で新しい楽しみも。。。
今回の楽しみのひとつだったミラー・同時視聴配信。
特にハイタニさんがほぼ毎回やってくれたことがすごくうれしかった。
時には他の配信者と一緒にディスコを繋ぎながら配信してくれることも。
プレイヤーの情報や過去のエピソードを伝えたりプレイの解説をしながら視聴してくれて、このシーンを知ったばかりの新規も含め見ている人達がより楽しめたんじゃないかなと思います。
1つだけ欲を言えばミラー配信もアーカイブを残せるようにして欲しいということ。
各配信者が各シーンでどんなリアクションを取ったのかも見所の1つとして私は楽しんでいるのでリアルタイムで追えなかった配信を後から見返せるようになったらうれしいなって思います。
ひぐちくんが配信で
「ドンさんが俺の試合見ててどんなリアクションしたか見たかったなー。」
と言っていたのを聞いて、よりそう思いました。
◆演歌のような存在
1stステージの後半から、らしさを取り戻していつも通りチームを引っ張っていく姿を見せてくれたふ~どさん。
ベテラン、若手の強豪相手に先鋒・中堅・大将・延長戦、どこで出ても勝利してその強さは圧倒的でした。
その活躍以上にうれしかったのは多忙の中、色んなイベントに積極的に参加してくれたこと。
自分のためでも勿論あるとは思うけど、お陰で色んなストリーマーを知るきっかけになってイベント自体もすごく楽しめました。
大好きなふ~どさんのコーチングもイベント前にはたくさん見ることが出来ました。
ふ~ど節を初体験するストリーマーさん達の反応や成長する姿も見ていて楽しかったし、助っ人としてももちさんや藤村さんを呼んでくれたこともうれしかった。
CRカップの舞台で演歌『祭』を背に、ゆっくりゆっくりと入場し一礼。
祭を入場曲に選んだ理由としてこんなことを、、、
「演歌ってなんかよくわからないけどずっと支持されて長く生き残ってる。自分もなんかよくわからない存在なんだけどこの世界にずっといる。
同じような感じかなって。」
わかるようなわからないような、ふ~どさんらしい表現…w
よくわからないけど”なんかいいな”っていつも思わせてくれるふ~どさん。
お子さんが生まれてからは育児とゲームを両立させて最強のパパゲーマーでい続けてくれる人。自然と応援したいという気持ちにさせてくれる人。
◆もう一人の最強パパゲーマー
昨年4歳になった双子のパパのボンちゃん。
ストV稼働初期、苦しんでいた姿をしばらく見ていたのでデモ版から触り始めたルークがSFLまでの短期間に仕上がるか正直不安でした。
「他の同世代のゲーマーに比べてボンは色んな格ゲーをやってきてない分、ストVの初期はスト4と同じような取り組みをしてスタートダッシュが出来なかったんだと思う。でもそのVの経験もあるし今回は大丈夫じゃない?」
SFL開幕前に、ふ~どさんが言っていたこの言葉の実現を心の底から願っていました。
実際、個人成績ではふ~どさんをも上回る強さを見せつけ1st・2ndステージ計205ptとチームが獲得したポイントの半分近くを稼いで大活躍。
「あんまり配信できなくてごめんね。」
ボンちゃんはいつもそう言っていたけど全然そんなことはなく寧ろかなりやってくれていて、リスナーさんの色んな質問に答えたり、スパーリングなどの取り組みを見せてくれたり、ストリーマーさんにコーチングする姿を見せてくれたりと、めいいっぱい楽しませてもらっていました。
TwitchRecapという、毎年年末に発表される自分の視聴時間の集計も今年はボンちゃんのチャンネルがトップに。
毎年結果が少しずつ違うんだけど、前の年も上位だったボンちゃん。
自分の視聴時間に影響する要素が3つあって、
1つ目は見れる時間帯の配信頻度が多いこと
2つ目にスト6(2022年まではストV)の配信頻度が多いこと
そして3つ目に応援したいと思わせ続けてくれること
この3つ、特に最後の要素をずっと何年もの間満たしてくれるボンちゃんにはいつも感謝しっぱなしです。
『来年もここにボンちゃんのアイコンがありますように…。』
そんなことを思いながら配信で引き続き声援を送り続けていました。
◆復活の若手
今年30歳になったばかりのFAV最年少の若手りゅうせいくん。
りゅうせいくんはBLAZBLUEという別のタイトルの格ゲーでEVOチャンピオンになった経歴を持っていて、その後ストリートファイターの世界で本格的に活動し始めた選手。
最初の頃はトッププレイヤーに対戦会で何十連敗もして、負けても負けても「もう1回お願いしていいですか。」って対戦を挑んでくるというエピソードを当時色んなプロが話していたのを覚えています。
そんなストイックなやり込み勢として有名だったりゅうせいくん。
2022年、ストV最後のTOPANGA CHAMPIONSHIP参戦中に体調を崩し辞退した後、このシーズンのSFLも欠場という発表が。
無理が祟っての体調不良ということでとても心配だったけど、自分の言葉で病状や今後について説明したくれたことがほんの少しの安心に繋がって実はすごくありがたかった。
あれだけストイックにやっていたということは休養を強いられたことで尋常じゃないくらいの焦る気持ちがあるだろうなぁ…
って心情を察しつつも、しっかりと療養に専念してまた元気な姿を見せてくれるようにと願っていました。
その後、復帰の報告を目にした時本当にホッとしたけれど、今後再燃しないようにどう格ゲーと向き合っていくのか気になってました。
SFL開催中チームメイトのときどさんの助言でJPにキャラを変更した後は安定感のあるプレイでチームを支える存在に。
ベテランのももちさんとの大将戦を制した際の裏話が、akikiさんのポストで明らかに。
この頃、表情や言動も落ち着いていてどこか余裕があるような達観した雰囲気を醸し出していたりゅうせいくんを見てちゃんと乗り越えたことを実感。
このりゅうせいくんの復活劇は色んな人に勇気を与えたり、ゲームへの向き合い方を改めて考えさせるきっかけになったような気がします。
◆悩める最年少
2021年から3年連続参戦となるひぐちくん。
初参戦時からぶつかる度に痛い目にあわされていたふ~どさんはひぐちくんにとって天敵のイメージが…。
そして、ひぐちくん自身も少し苦手意識があるように見えました。
1stステージ第3節、スト6になって初めてのSFLでの対決。
いい勝負をしたものの勝利を掴むことは出来ず延長戦で1先の再戦に挑むも
そこでも負けてしまい、改めてふ~どさんを若手の前に立ちはだかる高い壁だと感じました。
そして、迎えた第5節。
めちゃくちゃ準備をして臨んだJP戦、本人は手応えを感じていたそうで
試合内容はすっごくよかったように見えたものの惜しくも負け。
ワイプから悔しさが滲み出ていてつらそうだなー…って思っていたけれど、個人配信で試合を振り返っている姿が本当につらそうで見ていて心苦しかった…。
この試合と感想戦を見たボンちゃんも、
「あの試合内容で勝てなかったのはメンタル来るだろうなー。」
そんなことを言っていました。
今までも大会で振るわず悔しい想いをしているひぐちくんを何度も見てきたけれど、いつも配信中に気持ちを切り替えて「がんばるぞ!」って前向きな姿を見せてくれることがほとんどでした。でも、スト6になってからは
「このゲームどうしたら勝てるのかわからない。」
って配信中ずっとずっと悩み続けていて、本当に今苦しい時期なんだということが、これでもかというほど伝わって来ました。
声援を送ることしか出来ないのがもどかしかったけれど、それでも少しでもがんばる力になれたらという想いで声援を送り続けていました。
◆2ndステージ終了
CAGと忍ismの2チームが敗退という結果に。
今季、初参戦となったCAG。
SFLに向けての配信頻度がどんどん減っていく中で、個人配信、チーム配信ともに練習風景など取り組みをたくさん見せてくれたチーム。
特に私は他の格ゲータイトルをメインに活動をされていたフェンリっちさんのことをよく知らなかったので、こういう配信のお陰で人となりがわかりSFLを見る楽しさが増して本当にありがたかった。
もちろん、それぞれSFL特有の過酷な状況に苦しみながら参戦していたとは思うけど、それでもいつもみんなで和気あいあいと励んでいた姿に応援する気持ちをかき立てられたファンの人達もきっとたくさんいたと思います。
実際、CAGの配信に感謝している人達の声をよく見聞きしました。
「こういうチームがいつか優勝出来る日が来るといいな。」
最後のメンバーのインタビューを聞き終えた後、そんなことを思いました。
これまで毎年チームを支える存在だった忍ismのリーダーももちさんは、
2ndステージまさかの0勝。
全てを終えた後のももちさんのインタビュー
そうコメントした後、涙をこらえる姿を見て胸が痛かった…。
2年前。。。
SFL本節で活躍したもののプレイオフの場で振るわず敗退してしまった日、「メンバーに対してもそうだけど、応援していただいた方達にも本当に申し訳ない…。」
そう言って、心苦しそうにしていたももちさんを思い出しました。
この時は私は最終節をハイタニさんの同時視聴配信で見ていました。
終始ずっとしゃべり続けていたハイタニさんがももちさんのインタビュー中一言も言葉を発さずじっと画面を見つめ、ももちさんが感極まった瞬間なんとも言えない表情をしていたのが印象的でした。
EVO帰国後からずっと配信中もしゃべる度に咳き込んでいて配信をしばらくお休みしていたけど最終節のインタビューの時もしゃがれた声だったももちさんは、最後まで万全の状態で挑めなかったのかもしれません。
ストVでももちさんのかっこいい唯一無二のプレイを個人戦でも、チーム戦でも何度も見てきた私は、スト6からこのシーンを知った新規の人達に
「ももちさんってすごいんだよ!」
「めちゃくちゃかっこいいんだよ!!」
って声を大にして叫びたいくらいの心境だっけど、それも出来なくて、、、
本来のももちさんを知ってもらえないのが、ただ悔しくて悲しくて……。
それでも一番悔しいはきっともももちさん本人だとも思っていたから、
そんな自分の気持ちを押し殺して今後活躍するその時を待つしかないという状況にやりきれない気持ちでいっぱいでした。
そんな自分の想いを代弁するかのように活躍していたプレイヤー達がももちさんのポテンシャルを改めて評価し、多くの人達に伝えてくれたことは応援する側の自分にとって救いでした。
ウメさんをはじめ、スト4時代にしのぎを削ったプレイヤー達から高く評価されているももちさん。
そんなももちさんの輝く姿をたくさんの人に見てもらえる日が1日でも早く来るように糧となる応援をこの先もずっとずっとし続けたい、
改めてそう思いました。
◆忍ismの変化
この年、ももちさんに代わりチームの支えとなる活躍を見せたヤマくん。
多忙な大学生活と並行しながらSFLに参戦するだけでなく、スポンサーさん関連の企画にチャレンジしたり本当に大変そうでした。
と、かなりのストレスとプレッシャーを抱えていたよう。
そんな過酷な状況の中で資格学校の方やももちさんに相談することでうまく解消していったんだということを後日語ってくれていました。
ヤマくんが中学2年生の時に門を叩いた忍ismというももチョコが立ち上げたこのチーム。
当初は「超個人主義」「放任主義」と世間では言われていて、2020年に初めて純正チームを組んだ時にも練習配信など一緒に手を取り合って勝ちをめざす様子もなく、敗退が決まった後もメンバー揃っての振り返りの場やファンに向けての言葉など聞く機会もない、そんなチームでした。
それが今となっては決起集会や振り返り、練習配信をやってくれたり、、、
メンバー同士、各々が信頼し合い家族のような存在と表現するまでに。
ずっと共に歩んできた強い絆と結束力を持った純正チームが、SFLを制する未来。。。そんな夢のような日がいつか来るといいな。
🌟プレイオフ
◆◆再春館 vs 魚群◆◆
プレイオフは前年同様オフ対戦で1日1マッチと2日に分けての開催。
それぞれの選手が個性ある入場シーンで開幕から楽しませてくれました。
ひぐちくんのこのガイルを模したこのしゃがみポーズは、ドンピシャさんの助言によるものだそう。こういうちょっとしたエンタメ本当に大好きです。
試合が始まってからはオフの場ならではの選手がアドバイスする姿も。
◆克服した!
SFL期間中、大会でも練習試合でもキャミィに苦しめられていたひぐちくん
プレイオフでは1巡目2巡目ともに大将戦で見事キャミィ相手に勝利!
ストVの頃から苦手な組み合わせもなんだかんだ言いながらしっかり向き合い、いつも克服していた姿を見てきたのでスト6でも同じような姿が見れてホッと一安心。
◤SFL2021で苦戦を強いられ続けたキャミィ戦◢
◤プレイオフでリベンジ成功◢
◤ストVでずっと苦手だったバイソン戦◢
◤ストV最後の個人リーグ予選で7先の長期戦を制し本戦へ◢
この先どんな苦境に立たされたとしてもひぐちくんならきっと乗り越えられる、この日なんとなくそう思ったことを覚えています。
◆チームを支えた若手達
最後に勝負を決めたのはリーダーネモさん。
お相手の水派くんは試合終了後イスごとカメラにしばらく背を向けたままで表情を伺うことは出来なかったけれど、微かに見切れた顔が時折歪んでいるようにも見えました。
今季、魚群を支えてきたふたりの若手。
どうしても勝敗や勝利数が注目されがちだし、勝つことが最重要だとは思うけれど、試合数や重要な場面での出番などもその人の実力を反映する要素になっているはず。
今までもチームの運命を握る試合を任されてきたのはメンバーに実力、精神力ともに信頼されている選手ばかりで、若手のふたりが今回それだけ頼れる存在になっていたのだと思います。
◤過去のチームの運命を握るマッチ◢
ストリートファイターのリーグ戦がはじまってから徐々に若手が重要なポジションを任されることが多くなって、これからが本当に楽しみです。
◆◆DFM vs 再春館◆◆
きっと多くの人から需要のあったマッチがついに実現したり、この日も見所のある試合がたくさんありました。
その中でも自分的に特に印象に残った試合は、、
◆完全克服
◤3巡目先鋒戦 ふ~ど vs ひぐち◢
再春館アウェイで迎えた3巡目。
先鋒ひぐちくんに対し出てきたのは天敵ふ~どさん。
試合前のひぐちくんのインタビュー
5人目のメンバーとは1stステージで選手として参戦し、2ndステージでかべさんと交代となったササモくん。
交代となった後も、スパー相手としてアドバイザーとして貢献していたということをチーム配信の熊本TVで知りました。
色んなものを背負い、この場に立ったひぐちくんの勇姿をこの日ボンちゃんそしてハイタニさんと一緒に同時視聴をしていたガイル村のドンピシャさん如月れんくんと一緒に見守っていました。
ひぐちくんらしい心揺さぶられるような魂の籠ったプレイでなんと完封!
みんなのリアクションがほんっとにすごくって感動が何倍にも膨れ上がりました。
勝負が決まった瞬間、れんくんの「村長~~~~~」って声と、感極まった様子のひぐちくんを見たドンさんの「そんな泣かれたら泣いちゃう…」って言葉と涙ぐんだ表情に涙を誘われてしまいました。
苦悩を乗り越えた姿とスト6になってから強いだけでなく、たくさんの人達に応援され活躍を祝福されるようになったことが本当に自分のことのようにうれしかった。
◆頼れる絶対的エース
◤2巡目大将戦 ふ~ど vs Shuto◢
今季だけでなく、ここ数年ずっとチームを支える存在だったふたりの対決。
しかも、DFMがここを勝てばグランドファイナル進出が決まる重要な局面。
ここを任された再春館のエース、Shutoくん。
”あんまん”というプレイヤー名で活動していた時期にドラフトに参加し希望していたネモさんがリーダーを務めるチームから指名を受けSFL初参戦。
そこから毎年SFLに参戦し、2021年に再春館へレンタル選手としてネモさんと3シーズン振りに同じチームで出場。
その年の結果は振るわなかったけど翌年移籍して正式に再春館のメンバーとなり、エースとしてずっとずっとチームを引っ張っていく頼もしい存在に。
プレッシャーがかかる試合ほど力を発揮するShutoくんならなんか勝ちそう
どっちのチームも同じくらいの熱量で応援していた私は、そんなことを思いながら試合を楽しんで見ていました。
フルセットフルラウンドまでもつれた試合を制したShutoくんのいつもの
「よっしゃああああ!」っていう雄叫びに涙腺を刺激されました。
次巡もチームメイトが繋ぎ大将戦で勝利の雄叫びを上げたのはShutoくん。
同点で迎えた最終戦は『リーダー vs エース』のミラーマッチに。
試合を制したのはDFMのリーダー板ザンさん。
DFMが、FAVが待つグランドファイナルへ進出となりました。
去年、惜しくも準優勝に終わった再春館はここで敗退。
負けてはしまったけど、ここまで絶対的エースとしてずっとチームを支え、引っ張ってきたShutoくんはこの2ヶ月後に移籍を発表。
応援していたチームからメンバーが去ってしまうのはどんな形でもやっぱり淋しいけれど、自分の言葉で想いを伝えてくれたことがすごくうれしくって自然と応援したい気持ちにさせてもらえました。
このメンバー最後のチーム定期配信、、、
「贈る言葉を考えてたんだけどShutoの想い出が溢れて来た時やっぱり悲しいなって。自分にとってそれだけ大切な存在だったんだなって…。」
声を震わせながらそう言ったネモさんと、ひぐちくんが涙していたのを見て本当にいいチームだったなってしみじみと思い改めてこのメンバーで戦ったチームを応援できたことに感謝をしました。
来季以降、同じチームだったメンバー同士の対決も楽しみにしたいと思います。
🌟グランドファイナル
当日、色んな人気ストリーマーさん達も会場に足を運んでいたようで、
その注目度の高さが伺えました。
今季も入場シーンから場を盛り上げてくれるときどさん。
2年振りにこのメンバーによる正義執行ポーズが復活したのを見て、
いよいよクライマックスなんだということを実感しました。
◆ささやかな喜び
数年前からプレイオフ、グランドファイナルはZAIKOというサイトで有料配信されるのが恒例になっていて、今回チャットの仕様が望んでいた通り変更されていたことが少しうれしかったんです。
あとは選手の大事な表情が映るワイプにLIVEの文字がかからないようになると、なおうれしい。
アーカイブではチャット欄のコメントも消えてしまうけど、その時の盛り上がりが伝わるチャットは後から見返してもいいものだなと常日頃から思っているので、少しずつそういったことも今後改善されるといいな。
◆最強で最高のパパ達
今回、自分の中での主役はこのふたり。
もう何年も前、独身時代だった頃から応援し続けているこの2人。
パパゲーマーになっても第一線で活躍している姿を見れることがうれしくてうれしくて。。。
グランドファイナルでは全てのマッチで大将を務めた2人。
本当にどちらも個人的に応援していたので、開始から勝負が決まる瞬間までどちらが勝ってもいい、とにかく2人が後悔のないようなプレイをしていい試合が見れたらそれでいい、という心境でした。
1巡目ボンちゃん、2巡目ふ~どさんに軍配が上がり迎えた3巡目大将戦。
この勝負を制したのはボンちゃんでした。
ボンちゃんがチームの勝利を確定させるSAを繰り出した瞬間、ガッツポーズしたその拳がワイプに映ったのを見た時一気に鳥肌が…。
✨\\ FAV gaming優勝 //✨
ボンちゃんのインタビュー、、、
「2年前、優勝はしたんですけど悔しい、情けないなって感情が強かった。
優勝させてもらった感がどうしても強かった。」
2年前、同じ舞台の優勝インタビューで「最後俺が出るって言えなかった」と涙ながらにその悔しさを口にしたボンちゃん。
「今年は優勝させたぞ!って言えるくらいの活躍は現状出来た」
「今回は苦労したというより楽しかった時期の方が多かった」
インタビューで語ったボンちゃんの言葉通り、今までのSFLと比べると割と楽な気持ちで挑み活躍しているボンちゃんを自分自身も安心して見れていた気がします。
2021年に優勝の立役者となったときどさんはこの年のグランドファイナルでは1度も出番なし。
ホームの際、板zさんに出る予定で準備していたところ板zさんがリザーブだったため、結果、出番なしとなったんだそう。
DFMのインタビューでのジョンくんのコメント、
「GFでは結局ふ~どさんに任せきりになってしまったことが悔しい。
もし、来年もSFLがあれば自分がDFMをしょって立つ男になりたいです。」
インタビューでそう力強くコメントしたジョンくんが本当に頼もしく見えて来年のジョンくんの成長した姿を見るのが新たな楽しみとなりました。
そして、全てのマッチの大将を任されたふ~どさん。
当然悔しい気持ちはあったと思うけれど、いつもと変わらないトーンで淡々とコメントする姿にふ~どさんらしさを感じました。
たとえどんな結果であっても、”ふ~どさんなら”ってチームメイトにも見ている人達にも期待させられるような、そんなプレイヤーを応援し続けてこれたことを心から誇りに思います。
選手だけでなく、それを支える家族も表には出さない苦労がきっとたくさんあったと思います。
大会でこういった感動をもらえるのも、いい想い出が作れるのも本当に家族を含めた周りの人達のサポートのおかげです。
いつもオフ大会で応援している選手がよい結果に終わった時に思うことは
「早く祝福の声と労いの声を届けたい!」ということ。
特に海外大会が多かった数年前は毎月のように思っていて、懐かしいこの感覚に少し浸りながら、ボンちゃんの配信を待ち遠しく思っていました。
🌟ワールドチャンピオンシップ
今年のSFLWCは少し変則的なルール
・JP代表(FAV)ヨーロッパ代表(NATION)US代表(BANDITS)の3チーム
で1戦ずつ
・同チームとの対戦時のホームアウェイの入れ替えはなし
・ホームアウェイ側の対戦相手、試合順は事前抽選で決定
このルールにボンちゃんが不服そうにはしていたもののFAVは2位で決勝に進出。
◆決勝-チームの未来を担う者-
世界の舞台でのボンちゃんの活躍も期待していたけれどBANDITSのリーダーMenaに圧倒されてFAVはもう誰を出せばいいんだという状況まで追い込まれてしまって、、、
今までこういう重要な局面でいつもチームを背負って出てくるのは、ときどさんでした。
実際、予選・GF全てのターンで出陣し全勝、US代表のMena以外の選手との戦いを制していて絶好調の様子だったときどさん。
Menaには分が悪そうだけど、きっとときどさんがなんとかしてくれそう、そんなことを思いときどさんの名前がコールされるものだと予想していたけれどここでチームの運命を任されたのはりゅうせいくんでした。
結果はMenaが勢いそのままこのマッチも制し優勝はUS代表BANDITSの手に
今までFAVはベテランがチームを引っ張っていって、そこにりゅうせいくん自身が「足を引っ張らないように」と言っていた通り、必死で食らいついていっているという印象でした。
勝つことは出来なかったとしても、この場を任されるまでなったりゅうせいくんはきっと、これからFAVの未来を担う存在になるんだろうなってこの時思いました。
世界大会で日本勢が負けてしまった時によく思うことがあります。
負けてしまった悔しさは応援する側としてもあるけれど、強い強いと言われている日本のプレイヤーのさらに上を行くプレイヤーが世界には沢山いる、
その事実がなぜかすごくうれしくて、これからがもっともっと楽しみになるんです。
今回優勝したUS代表メンバー人には中国のレジェンドXiohaiもいて、孤高でクールなイメージがあるXiohaiが子供みたいに無邪気にチームメイトと喜びを分かち合ってる姿がとても意外で印象的でした。
ずっとシーンを追っているけれど、色んな場面でまだまだ自分の知らないプレイヤーの一面が見れるのも楽しみのひとつです。
そして、チームを勝利に導いたMenaRD。
スト5でもCCで2度の優勝を決め、スト6になってからも大きな大会で安定した成績を残しているトップオブトップのプレイヤー。
◆パパの敵討ち
今回、日本を圧倒したMenaがこの後控えていたCC個人戦で当たる相手は、ふ~どさんでした。
ときどさんの動画の中でリベンジを約束したふ~どさんは、、、
その宣言通りMenaを撃破!!!!
ほんっとに、ふ~どさんらしいプレイでめちゃくちゃかっこよかった。。。
現地の応援団と日本で号泣しながら応援していた奥さんの倉持さんとともに喜びを分かち合いました。
来年もその先もきっと、ふ~どさんならどんな舞台でも活躍してくれそうな予感がして、今後のSFLが益々楽しみになりました。
🌟応援を力に変えて…
強い選手の上にはもっと強い選手がいて、そしてまたさらにその選手を倒す選手がいて、、、
時の経過とともに目まぐるしく入れ替わるランカー達の戦いを一戦一戦手に汗握りながら見守り応援し続けられる今がどうしようもないくらい楽くて…
どうしたら応援する人達のがんばる力になれるだろう、シーンの盛り上がりに貢献できるだろうって考え続けていて未だにこれという答えには辿り着けていないけど、『応援を力に変えてほしい』という切なる願いはいつも変わらず持ち続けています。
まずは応援する気持ちや感動した想いを伝えること、そんな当たり前で些細なことをこれからも続けていきたいと思います。
今年はまた今までにはないもの、そして今までを超える感動を体験できそうな予感。
1人1人の選手が苦しい中に楽しみを見出せるよう、悔いのない終わりを迎えられるよう、自分自身もめいいっぱい楽しんで、めいいっぱい応援したいと思います!
選手や応援する人達の笑顔が今回もたくさん見れますように。
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