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勝ち負けなんかどうでもいいって話。

 幼い頃、父親とゲームをしていたときの話である。何かの拍子に勝つことができ、すごく喜んだのを覚えている。勝利の喜びを噛み締めていた次の瞬間、父親の「おもんないわ」という声を聞いた、嘲笑混じりのその声に、幼い僕はスッと気持ちが冷えていった。


 勝利がもたらすものとはなんだろうか、僕は自分が勝つことで父親の機嫌を損ねたことをしっかり理解している。
僕が勝つと誰かが負ける。
それを僕は楽しめないのだ、どうしても。

「勝つ」ことが全てになっている人がいる。マウントを取ってくるような人物もまさにそれだろう。キミの気持ち良さの為に、何人も泣いているのだよ、といつか言ってやりたい気もする。


 だいたいにして、僕の周囲には誰かより上で在ろうとするような人間が多かった。だから小馬鹿にし合いマウントを取り、自分が相手より上であろうとするんだろう。


くだらない。


 僕がこういう考えだからか知らないけど、否定してくる人間がやたら自分について回った気がする。今までの人生はそんな人間にへいこらと「すごいね」と投げかけてきたんだろう。馬鹿にされることが多過ぎた。さぞ、僕といるのは気持ち良かったろう。常に僕という人間を下に見れたのだから。


今こそ

大きな声で言おう。


情け容赦なく、自由に生きよう。


きさまたちなど斬って捨てる勢いで参ろう。




「勝ち負けなんかどうでもいい」

何よりも自由に生きるだけだ。

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