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言葉のチカラ

言葉のチカラってすごいですよね。
心と心をつなぐことができる。

こんなことがありました。

今日は、半年に1度の検診の日。前回の検診の時に、先生から「次回は採血しましょうね」と言われていて、今日は「採血」をしなくてはいけない・・・

病院や注射がキライな私にとって「採血」は恐怖でしかなく、1年に数回の一大イベント。

採血で具合が悪くなることもあるので、今日は職場も休暇を取り、万全の体制。でも、昨日までは全然平気だったのに、今朝、目が覚めたら、緊張でドキドキ。というか、「行きたくないなー」となかなかベッドから出られない。

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思い切って起きて、病院へ。
いよいよ採血・・・

採血を担当してくれたのはベテランっぽい年配女性の看護師さん。
しゃべっていた方が気がまぎれるので、看護師さんに話しかけてみた。

「昨日までは全然平気だったのに、今日は朝から緊張でドキドキして、ほんと、採血キライです~。採血は私には一大イベントなんですよー」と。

そうしたら、看護師さんから思わぬ言葉が・・・

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「私はこの年になって、ドキドキすることもなくなったから、ドキドキするのは良いわね。トキメキね!!」と。

この言葉を聞いて、「うわー、そうかー!」と心に刺さった。「ドキドキ」を「トキメキ」なんて考えたこともなかった。確かに「ドキドキ」は「トキメキ」って考えれば、イヤな採血もちょっとはラクになる。

不安な私を気遣って声をかけてくれたんだなぁ。看護師さんのあたたかい気持ちが伝わってきた。

いつもなら「いやだー、いやだー」とか叫びながら採血が終わる時間をじーっと待つのに、今日は看護師さんの言葉を聞いて気持ちもラクになり、看護師さんと談笑しながら、あっという間に終了した。

そこでまた、看護師さんが明るい声で一言。「イベント、終わっちゃいましたね」と。

この言葉を聞いて、また看護師さんの気持ちが伝わってきた。

「イベント、終わりましたよ」ではなく「イベント、終わっちゃいましたね」と、まるで楽しい時間が終わってしまったような雰囲気の言葉だったので。

私からすれば、最初に看護師さんに話した「採血は一大イベントなんですー」は「悪いイベント」の意味。

そんなことは看護師さんでも当然わかるはず。でも、きっと看護師さんは「楽しいイベントになれば良いね」、という気持ちを込めて「イベント、終わっちゃいましたね」って明るく声をかけてくれたんだなーと思ったら、思わず、診察室で涙が出てきました。

言葉って、心と心をつなぐことができる、すごいチカラを持ってますよね。

帰りがけに、涙を浮かべながら、心を込めて看護師さんに「ありがとうございました!」と伝えてきました。私の気持ちも伝わっていると良いな。

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