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スター・ウォーズ・ヒストリア

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「スター・ウォーズ」の現実世界での歴史に関連した記事をまとめています。
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記事一覧

『スター・ウォーズ 続3部作』の楽しみ方 (序文)

来年は「エピソード7 フォースの覚醒」公開から10年を迎えます。 現在も世界歴代映画興行収入では過去作を越えてランクインしている続3部作について、振り返りつつ私の楽しみ方を紹介したいと思います。 前段として、何かと論争の種になってしまっている3作をとりまく状況について、明らかになっている情報に私の個人的な“推測”を交えて紹介します。 「エピソード7・8・9は俺の中では存在しない」という人や「マンダロリアンのクリエイターに作り直させろ」という人にも、まずは冷静に読んでいただ

スター・ウォーズ イベント情報 2024初夏

2014年からの恒例となっている「スター・ウォーズの日」イベントが今年も開催されます。 今年は「スター・ウォーズの日」が公式化して10周年という節目に加えて来年は世界的なスター・ウォーズの祭典「スター・ウォーズ セレブレーション」の17年ぶりの日本開催を控えているということもあって例年よりも大きな規模と長い期間で企画されています。 目玉となっているのが「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」の25周年を記念した特別上映です。5月3日(金・祝)から5月6日(月

ダース・ベイダーのデザインと伊達政宗の鎧兜

たぶん無関係です!X(旧Twitter)などSNSで「ダースベイダー 伊達政宗」と検索すると「ダース・ベイダーのモデルは伊達政宗の鎧」という情報が沢山出てきます。(noteにもそう紹介している記事がありますね。) 結論から述べるとこのトリビアは誤情報である可能性が非常に高いです。 その理由となぜこのような説が流布されたのかを分析してみました。 ダース・ベイダーのデザインの変遷最初にダース・ベイダーがどのようにデザインされたかを辿ります。 1974年、コンセプトアーティス

スター・ウォーズの出来事、西暦/和暦では何年?

最初に注意です。こちらの記事で紹介する西暦/和暦を当てはめた暦は「スター・ウォーズ」の作品世界の中の設定ではありません。 あくまでも「スター・ウォーズ」は遠い昔、遙か彼方の銀河系の物語です。 コルサント紀元暦(Coruscant Reckoning Calendar) 現在「スター・ウォーズ」作品内で設定として「コルサント紀元歴」というものが用いられています。 1977年公開の映画第1作「エピソード4 新たなる希望」の出来事が起こった年を7977年としてその前後を制定

スターログ1981年2月号 SW極秘草稿

映画第2作目「エピソード5 帝国の逆襲」が日米で公開された翌1981年のお正月に出版された「月刊スターログ日本版 No.28」の記事「SW極秘草稿入手 全9作完訳掲載」を紹介しつつその中身を分析したいと思います。 最初に注意しておきますが、ここで紹介する記事はフェイク(捏造)です。 企画には伊藤典夫氏、井口健二氏、鏡明氏、川又千秋氏、白川星紀氏、横田順彌氏、森まさあき氏らが参加しています。20世紀FOX極東とルーカスフィルムへの謝辞記載もあるので一応公認のジョーク企画だっ

スター・ウォーズの70〜80年代を振り返る

スター・ウォーズの歴史を振り返るシリーズ第4弾です。 ジョージ・ルーカスの映画人生と合わせて1970年から1989年までのスター・ウォーズの歴史を辿ってみました。 Wikipediaや諸考察サイト、解説本などで紹介されているような出来事やタイムラインのスピンオフ作品のうち新聞漫画や絵本・設定本などは一部省略しています。基本的に私の記憶と手元の資料/書籍、ネットの一次〜二次情報をまとめたものなので正確性は保証できかねます。トップ画像はILM見学した時の写真からです。 失敗に終

スター・ウォーズの30年を振り返る(90年代編)

記憶がまだ鮮明なうちに「スター・ウォーズの10年を振り返る」の記事と「エヴァンゲリオンVSスター・ウォーズ」の記事のタイムラインの補完をしようかなと思ってまとめていたら結構な大作業になってしまいました。1990年まで遡りました。まずは90年代の振り返りタイムラインです。基本的に私の記憶と手元の資料、ネットの一次〜二次情報をまとめたものなので正確性は保証できかねます。 次回の記事で2021年までの30年間をまとめたPDFを公開します。 80年代の終わりから90年まではスター・

スター・ウォーズの30年を振り返る(00年代編)

90年代編に続いて「エピソード1」公開後の2000年から2010年の出来事を振り返ります。基本的に私の記憶と手元の資料、ネットの一次〜二次情報をまとめたものなので正確性は保証できかねます。掲載のタイムラインの画像は一部項目を省略しています。フルバージョンは文末のPDFを参照下さい。 カノンのスピンオフ作品についても省略しています。別の記事を参照下さい。 「エピソード1」以降も小説での世界の拡張は続きます。この時代は翻訳版も頻繁にリリースされていました。「ニュー・ジェダイ・オ

スター・ウォーズの10年を振り返る

2011年から2021年までの「スター・ウォーズ」の10年間を振り返ります。 最近、視聴保留していた「スター・ウォーズ レジスタンス」を見始めました。もうすぐ全話見終わるのですが、これがなかなか面白くて「どうして自分は(フィローニファンでもあるのに)この作品を見てなかったんだっけ」と思い、周辺のタイムラインを調査してみようと思ったのがキッカケです。 せっかくなので10年前まで遡ってみました。 10年前の今頃はまだルーカス・バッシングが続いていた時代です。前年には「ピープ

エヴァンゲリオンVSスター・ウォーズ

第1次「エヴァンゲリオン」ブームが起きた90年代中期は「スター・ウォーズ」もまた新たな時代に突入している最中でした。エヴァ放送開始の前後から旧劇場版&スター・ウォーズ特別篇公開の周辺までのタイムラインです。 ※間違いありましたらご指摘願います。 非常事態宣言発令かという外出もはばかられる2021年3月頃、Clubhouseにハマり久々にスター・ウォーズのファン同士の交流を楽しみました。 「クローン・ウォーズ」最終シーズンや「マンダロリアン」の興奮を後追いで共有しあったり、

毎年5月4日は「スター・ウォーズの日」

日本で5月4日が「スター・ウォーズの日」に認定されたのは2014年のこと。2021年で8回目です。 2012年にウォルト・ディズニー社がルーカスフィルムを買収、2013年以降にディズニーランドとWDWで5月4日に大規模なスター・ウォーズイベントを開催するようになり、本国ではその頃から公式に制定されたようです。(ファンイベント発は2011年) 日本で「スター・ウォーズの日」が始まった翌2014年は、ディズニーによってカノン/レジェンズの設定情報が仕分けされたり「反乱者たち」

ミレニアム・ファルコンに関する2,3の考察

以前、スター・ウォーズファンの方と「ミレニアム・ファルコンが貨物船であり、前方にコンテナを連結できる」という設定について議論になりました。 私は「ファンアートであり非公式」という認識だったのですが、調べてみたところ公式であるという事が判り、誤りを認めたということがありました。 ただ、それでも私がファンアートと考えていた根拠となる「コンテナ船を連結したファルコンのスケッチ」をむかしSNSで見かけたとき、それはファンが考えたものであるというコメントが添えられていたような記憶が