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清元「流星」のここが面白い。

いやぁ毎日暑いですね。みんな溶けてないですか。

私は8月14日の花ノ本会に向け、絶賛お稽古中で溶けそうです。
公演&演目については前回の記事をどぞ。


そうそう、この間Twitterにも書いたんですけど
なんと旧暦だと今年2021年は8月14日が七夕なんですって...!

現在使われている暦では毎年変わり、2021年は8月14日にあたります。
                         出典:国立天文台

奇跡かっっ......!!!

というのも、今回の舞踊会は2020年5月開催だったものが延期されたので、元々は5月に踊る予定だったんですよね。
ありがたい偶然に感謝してつとめさせていただきます。

さて、前置きが長くなってしまいましたが(前置きだったのか)
今日は「流星」という舞踊を初めて観る方に向け、少々私なりの見どころを紹介したいと思います!
8月14日に来られない方も、他の歌舞伎公演や舞踊公演でご覧の際に参考にしていただければ嬉しいです!

その① 実質1人5役

こちらに掲載のマンガを読んでいただくとおわかりのように、
登場人物がたくさん出てきます。
なのに、踊るのは1人。(注:牽牛織女が登場する場合もありますが、今回私は1人立てです)

主人格である流星が、お面を使って雷一家の騒動(痴話喧嘩?)を話すというストーリーで、1人で雷の旦那さん・奥さん・子ども・お婆さんを踊り分けるため、主人格もあわせると実質5キャラ。

性別も年齢も違うキャラを踊り分けるので、姿勢や仕草なども変化します。
なかなかハードです。
お面をかなーり早く変えなきゃいけない場面もあるので、ここは後見さん(演技進行を助けてくださる方)とのリズム感がキーポイントになってきます!がんばる...!

その② かわいい衣装とセット

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こちらは先日の下浚いで衣装をつけた時のもの。
何色かあるようなのですが、私は「ナンド」という色を選んでみました。

この演目は全体的に中国風のポップな色合いが特徴です。
あと、流星さんの頭には丸いお星様(を模した玉)がついててそれも可愛いのです⚪️

ちなみにセットはこんな感じです⏬

その③ 歌詞がユニーク

「おまえは婿の小糠雨〜♪」と旦那を揶揄する奥さんとか(笑)
これは、下記のマンガに登場する場面ですね。

流星_リーフレット漫画_ 分割2_0702

旦那「んなこと言うなら子ども連れて出て行け」
奥様「婿養子の癖にwおまえが出て行けよw」
っていうことですな。
でも小糠雨って比喩についての真相は未だ私わかってません(教えて有識者)

あとは、当時の流行をいち早く取り入れた歌詞もなかなか。
「こりゃコロリではあるまいか」という歌詞が出てきますが、この流星が初演された1859年の丁度前年である1858年に江戸でコレラ(コロリ)が大流行しているのです。
コロリ大流行の際に作られた「流星」がこのコロナ大流行の時代で踊られるという...なんとも形容しがたい気持ちですが...
良いも悪いも時事ネタをいち早く曲に取り込むというのが歌舞伎らしいなあと思うところであります。

その他、初演された時代に流行っていたと思われる端唄「傘の内」を曲中に取り入れるなど(今で言ったら今年流行ったJ-POPをさらっと取り入れているようなもんですね)
当時の人にとっても、やっぱり時事ネタや流行していることをいち早く取り入れた作品が人気だったことが窺えます。

他にも面白い歌詞が目白押しなので、歌詞にもぜひ注目してみてくださいね!

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