IEI(INFJ)は「利他的」なのか?

memaiです。

昨日Twitterを眺めていたら、興味深い話題がありました。なんでも、自分をINFJだと思い込んでいる別タイプの人って多いよね~みたいな流れらしいです。で、その理由がどうやらINFJが希少で利他的とされるタイプだから、「自分は希少で利他的である」という自負のある人たちが飛びつくんだとか。私も「INFJに憧れるINFPだろ」と言われることが何度も何度もあり、むしろ「INFJに憧れる人って何?どこに憧れるの?」と思っていたんですけど、なるほどと納得してしまいました。

INFJが希少、つまり人口が少ないというのは恐らくそうだと思います。私もINFJだと自分では思っていますけど、自分と似たような人をほとんど知らなかったし、だからこそ「フツウの人の中の落ちこぼれ」だと思ってきました。希少と言われれば、ああ~通りでロールモデルがいなかったわけだ、これからの人生も険しそうだなあ…という感じで、腹はくくれますけど、特別な自分への喜びってよりは、不安や絶望の気持ちのほうが大きいのではないかしら。

それとINFJが利他的かどうかというのも果たしてどうなんでしょう。少なくとも「利他的であること」を誇りに感じるような人たちが、胸をはれるような内容かというと怪しいのではないかと思います。

ソシオニクスではINFJのことは、IEIと言います。完全にイコールではないとも言われていますけど、大体は同じです。それでこのソシオニクスのIEIの説明だと、「利他的」という表現はあまりないんです。もちろんIEIは、深い慈悲の心で接することで良い関係を作ることができます。でも、なぜIEIがそういうことをするかというと……ここからが「利他的でありたい」人からすると幻滅ポイントでしょう。

一言でいうと、パトロンが欲しいからです。

もちろん、IEIみんながそれを自覚しているかというとそうではないと思います。でもソシオニクス研究者のStratiyevskayaさんによると、IEIはパトロンをつけるのがとても上手です。彼女は、IEIが孤独を嘆くわりに実際には友達が結構いるし人間関係には全然困ってない、みたいなことも言っているんですけど、そこでもこんな皮肉(?)が言われています…。

こんなに華々しい魅力があって、こんなに強い感銘を与えられる人が、自分の精神的な美しさを評価してくれて、それと引き換えに自分に“物質的な美しさ”を与えてくれるような価値のある環境を作れないはずがない。(引用: Соционика от Стратиевской

まぁIEI本人からすればですね、慈悲深さとか愛情を示すのはわけないんです。でもIEIは神様じゃないから、1人しかいないし、時間も有限だし、自分のことを優先させないと死にます。だから全員を同じように愛することは、当たり前ですけどできないです(できたらいいのになとは思う)。だからIEIは、与える愛の大きさを、相手からの物質的な支えの大きさに合わせるのです。

IEIの愛って、つまるところ水商売とおんなじシステムに思えます。すべては安定した太客を獲得することが目的です。将来性がある太客のことはずっと大切にします。逆に金を落とさないくせに関係を縮めようとする貧乏人とか、怪しい仕事をしていたり収入が不安定だったりお金持ちなのに羽振りが悪かったりする人とは仲良くしません。

だからね、与える愛と受け取る支えのバランスが崩れると、IEIはダメになります。財布から金を奪っていくようなダメ男を愛してボロボロになったり、逆に人を金づるのように扱ってひんしゅくを買ったりする。私も今ブログでAmazonギフト券の寄付を募っているんですけど、「なんで無償で情報を与え続けているんだろうバカらしいな」と思い始めてバランスが崩れたのがきっかけでした。いただいた寄付は経費としてありがたく活用しており、おかげで今は更新のモチベーションが戻ってきたのですが、でも逆に、いただいた寄付を飲み会やらぜいたく品やらに使い始めたら、私は終わりだなと思っています。

こういうふうに見ていくと、IEI(INFJ)って本当に誇れるような「利他」の人なんでしょうかね?私にはあんまりそうは見えないんですよね。とりあえず、あんまりIEI(INFJ)を理想化してやらないでください。ただの人間です。

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