地球ドラマチック　「ネアンデルタール人vsホモ・サピエンス」

　今からおよそ５０万年前、私たちホモ・サピエンスと一緒にいた人類、それが「ネアンデルタール人」です。
ネアンデルタール人は我々に最も近い親戚のようは種族だそう。
しかし、ネアンデルタール人は絶滅してしまい、我々だけが生き残った。
それはなぜなのか･･･。
この番組はネアンデルタール人についての研究結果となぜ絶滅してしまったのかについて探っています。

　発見された骨を最新技術で調べることで、ネアンデルタール人がどんな人類だったのかがわかってきた。
背はホモ・サピエンスより低く筋肉も隆々としていた。
集団で獲物を仕留め、精巧な槍を作り出す技術をもち、火を使っていた。
そして、意外にも脳の容量は我々ホモ・サピエンスより大きかった。
では、なぜ絶滅してしまったのか･･･謎は深まるばかり。

　大量に発見されたネアンデルタール人の骨のＤＮＡを調べたところ、近親婚していたことがわかった。
推測すると、彼らは人口が少なく、女性の生殖能力にわずかな異変が生じただけで、何千年とかかると数を減らし、近親婚していったのではないか、ということ。
そして、絶滅に至った、と。

　では、なぜ我々ホモ・サピエンスは生き残ったのか。
それは、脳の構造の違いによるらしい。
ホモ・サピエンスは相手に連帯を示す能力がある、そのため近親交配することなく多様な遺伝性を保つことができたのではないか、という。
さらに、長らくアフリカという気候が温暖なところにいたため、種をふやすことができた。
運がよかった、という面もあるみたいです。

　そして、我々ホモ・サピエンスのなかにネアンデタール人の遺伝子がわずかながら含まれているという。
この話、聞いたことあります。両者は交配していたと。
生き残ったネアンデルタール人はホモ・サピエンスと同化していったのではないか、と推測される。

　ネアンデルタール人はホモ・サピエンスが虐殺して絶滅したのではないか、と思っていましたが、何千年もの間共存していたそうです。
ネアンデルタール人が絶滅してしまったのは、彼らに他者と連帯する能力が低く、遺伝的多様性がなかったから。
運に左右されるところが大きかったんですね。

　ホモ・サピエンスが生き残ったのは、我々が優れていたというわけではなく、いろいろな運のいい偶然が重なったためみたいです。
もしかしたら、我々が滅んでネアンデルタール人が栄えていたかもしれないんですね。
もしくは、今日までホモ・サピエンスとネアンデルタール人の両者が生き残って共存している社会とか、あったかもしれません。

　ネアンデルタール人や我々ホモ・サピエンスの理解が深まっておもしろい番組でした。