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嵐と走る女

「ジョギングや通勤の時は最近はもっぱら嵐ですね」
ある日、友人が嵐の曲を好きになっていた。
彼女は頭の回転が早く、仕事のできる、都会的でおしゃれな、ユーモアに溢れる活動的な女性だった。私と同じく嵐ドンピシャ世代より少し上のはずだった。

「嵐」
「はい」
「ユアマイソウソウは知ってる」
「そうです!」
「なんか意外と言うか、嵐ですか」
「それがですね、すごく元気が出るんですよ!何曲か聴いて良くて、試しにアルバムも聴いてみたらどれもすごく良くて、ちょっとハマりましたね」
「ジャニーズっていい曲もらってすごい人が作ってたりしますよね」
「そういうのもあるんですけど、あんまりそのへんは考えてなくて。嵐いいんですよ。」

言い訳がましく品質の裏付けをとるような自分の野暮に気付き、速攻で反省した。
良いから好き。
気分が上がったからこれはもう好き。
それが全てじゃないか。

つい小賢しいロジックを持ち出し「私はミーハーではありません顔」で好きな人気者について語りそうになるとき、私は嵐をプレゼンする彼女のキラキラした笑顔を思い出す。みんなが好きなものを好きでもそれでもいいのよ、星野源の言葉に勇気をもらおう。
好きなもののことを話す人の話は、まだその魅力を知らない人にもおもしろい。

彼女の話で1番好きなのは「ジョギングしてたら新規開店の焼肉屋を見つけ一人焼肉して帰ってきた」という日村勇紀じみたエピソードだ。わんぱくか!

日村さんは元陸上部(コンビ名)

走る時の音楽って、歩く時とも作業中とも違うよね。私は鼓舞されたいのでKPOP中心です。

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