"記念すべき火種"セルフライナーノーツ第二回「今日もここから」
無事に音源がリリースされ
ツアー初日が終了し
一旦落ち着く暇なんてなくて
今日もここから、全国に飛び出していく
"記念すべき火種"
M-1.今日もここから
セルフライナーノーツを
書き記していこうと思います。
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高校生の時に聞いていたあるバンドを
サブスクで久しぶりに聞き返すと
新しいアルバムが
何枚もリリースされていたことに気づく
そりゃそうだ
俺が知らない間にも
バンドは呼吸を、歩みを、繰り返している
その逆もまた、然りではあるが。
2015年にリリースされていたアルバムを
まるで新譜みたいに一曲目から聴く
わかりやすく、電撃が走った
懐かしい電撃だ
生きることへの渇望と
猟奇的なまでの熱量
ロックバンドを始めた時の初期衝動は
とっくに終わっていると
たかを括って生きて来たが
ここでまた
自分が何に情熱を向けて音楽に臨んでいたのか
改めてぶん殴られたように気付かされた感覚だった
恥ずかしがらずに自分の醜態を
曝け出して生きることは
とても美しいことだと気づき直せた
忘れていたつもりなんて
一度だってなかったはずなのに
俺は、少しずつ少しずつ
薄皮一枚ずつ
剥がされていたんだな
自分は天才だと、信じて疑わなかった
社会の激流に揉まれ
もしかして俺は
このまま報われないんじゃないかと
初めて実感していたんだった
誰も知らないから、売れないのだ
誰かがきっと見つけてくれるはずだと
自分の人生の靴先を
誰かに委ねていた
そしてそれを醜く、往生際の悪い行為なのだと
若干自分を恥じながら
本当の意味でそう思えていない言葉で
俺は俺だ、とのたうち回っている気がする
だが、それでもいいのだ
絶望を抱いて眠った夜は
きっと間違いではなかった
この時期くらいからか
自分の人生は
自分で証明していくためのものであると
改めてがっちりと上下の歯の噛み合わせを確認して
ふつふつと燃え上がり始めた最中
この曲が生まれた
泣き言はやめて
今を見つめ、抗う
ドアをぶっ叩き続ける
自分がどんな状況にあって
人と比べてなにかが劣っていたとしても
今この瞬間を戦い抜いた先にしか
俺の望むものはないんだと
そう思えるようになると
不思議となんでもポジティブな気持ちになる
この楽曲がスタジオで出来上がった時から
俺たち3人の心ははっきり固まり
合言葉のように唱える日々が
俺たちを現在までを走らせていたように思う
きっとこれからもそうだ
そして
俺たちだけじゃない、
どんな日々を歩んでいる者にも
心当たりがあるはずだ
「今日もここから」
簡単で単純で、そりゃそうなんだけど
噛み締めれば噛み締めるほど
今日もここから、なのだ
自分を信じて生きてみるという
大きなギャンブルに乗り出す時
この曲が必ず役に立つはずです
俺が当事者である
「今日もここから」ミュージックビデオ
2024.11.03 Release
AIRTONIC 1st mini album "記念すべき火種"
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