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−つらかった経験の共有もiYellists同士の仲を深める糧となる−「ミドルシニアPJ」とは

こんにちは。iYellでアライアンス事業の開発部門をあずかっている阿部と申します。

ディレクターやエンジニアやデザイナーやマーケターや営業のみなさんの力を結集して、社外のパートナーの方々とともに、ユーザーのみなさんの夢を応援するサービスをつくる仕事をしています。つまりみなさんに応援されて、そしてみなさんを応援するのがお仕事ということになりますね!みなさんいつもありがとうございます!

さて、本日ご紹介するのは、通常業務とは別にiYellistsたちが日々参画している数多あるプロジェクトの中のひとつ、ミドルシニア層のiYellistsのためのプロジェクト、その名も「ミドルシニアPJ」です。

ミドルシニア層という言葉には、一般に浸透している明確な定義はないようで、広く40代~60代を指している場合もありますし、45歳~55歳をそのように呼ぶこともあるようです。実質的には、ご両親が70歳を超えるくらいの世代と言いかえることもできそうです。

2022年現在のiYellは、社長を含めた経営陣が30代半ばで、入社してくる人もそれより若い方が多いため、全体的にはそこそこ若い会社です。そんなiYellにあって、社長の窪田さんから「自分は、当然ながら自分の年齢までしか経験したことがないので、それより上の世代の人たち特有の課題や懸念があるなら教えてほしい」というお題をいただいて立ち上がったのが、このミドルシニアPJです。(ちなみに、テックベンチャーと聞いて一般に想像されるよりiYellの世代構成はずっと多様なので、若くないとiYellには馴染めないのかな?なんて心配は無用です!)

以来、ミドルシニア世代のiYellistsの課題を顕わにし、解決して、応援する目的でこのプロジェクトは運用されてきました。今回で3期目を数え、第1期では定年の幅を拡げ、第2期では同世代間や異なる世代間のコミュニケーションの円滑化を実現してきました。第3期の現チームには、僕を含め6人が参画しており、40代が3名、50代が1名いて、さらに現在はまだミドルシニアでない20代と30代が1名ずついます。

様々なテーマを候補としてリストアップした中で、今回この6人で取り組んだテーマは、まさにミドルシニア世代の課題のど真ん中「介護問題」です。

なぜ「介護問題」について議論しようと決めたのか、理由はいくつかありますが、一番大きかったと感じるのは、参画しているメンバーにたまたま介護の当事者性があるメンバーがおり、テーマを選んでいく会話の端々にリアルな介護の実態を見たほかのメンバーたちが、その課題には取り組んでおきたいと思ってくれたからではないかと思います。

かく言う僕も前職の離職理由は介護です。対象は両親ではないのですが、家族のために最大93日間の介護休業を使いきってしまい、前職の制度や社風の中では就業の維持が現実的でないと考えて退職しました。さらに僕以外のプロジェクトメンバーにも介護離職の経験者がおりました。当時の会社にどういう制度があり、どういう社風であったなら、自分たちは退職せずにすんだのだろう?そんな介護現場からの視点を他のメンバーたちに共有し、それを起点に議論を始めました。

なお、介護離職経験者の僕たちから見ても、iYellの持つ「社員が互いに応援し合う文化」は非常に心強いものです。

調査を進める中で、一般に公開されている介護離職者のアンケートを参照する機会がありましたが、離職理由の上位に「仕事を代わってもらえない」という回答が挙げられていました。介護は誰の身にふりかかってもおかしくないという事実が広く知られ、公共や会社による支援が以前と比べて充実してきていると言っても、いざそれを利用する段になると、周囲の理解やサポートをなかなか得られず、制度を使いきれない実態があるようです。制度などのハード面とは別に、周囲の理解や応援というソフト面が介護問題においてどれだけ大きいかということがよく分かります。

僕の介護生活はiYellに入社してからも続きましたが、前職とiYellとでは、それは全く違う景色になりました。iYellistsはみなさん本当にやさしくて、温かくて、どんな時も何度となく、社長の窪田さんから、メンバーのお一人お一人まで、たくさんの方々にあらゆる方向から支えていただき、応援していただきました。ですので、応援し合う文化を持つiYellは、現時点で一般の会社よりもずっとずっと、介護離職が起きにくい会社だと思います。

でもそんなiYellにおいても、さらに改善できることはきっとある。ソフトよりはむしろハードである制度において、きっと何かできることがあるはず。そんな視点で、僕たちは介護について調査を進め、施策について議論を行いました。

介護という問題は実に重たいものです。国もすでに様々な支援策を講じており、ある程度しっかりとした制度ができあがっています。だからこそ、ジャストアイデアがそのまま通用する分野ではありません。困っている人を助けたい!という僕たちのまっすぐなエモーションは正しいのですが、それを会社が提供する制度として形にする作業は一筋縄ではいきませんでした。調査と議論を重ね、気がつけば本来半年で終わるはずのプロジェクト期間は、延びに延びて、終了まで丸1年かかってしまいました。

この1年の間に、プロジェクトチームに実はある出来事が起こっていました。結果的には、その出来事によって、僕たちが介護というテーマを掲げた必然性がより一層強くなったのです。

その出来事は50代メンバーの元で起きました。お母様が、3ヶ月前に怪我をしてしまい、それを契機に自立した生活を送ることが難しい状況になってしまったのです。プロジェクトを始めた頃にはお母様は非常に元気で、メンバー自身も、まさか自分がそのような事態に直面するとは考えもせず、当時は今後困る人が出てきた時のための、会社の未来のための議論だと思って参加していました。よもや、自分たちが議論し、提案してきた施策について、最初の利用者が自分になろうとは、夢にも思わなかったのです。

介護とは、そのくらい急に、容赦なく、予感なく、自分の身にふりかかってくるということです。そしてまた、そうであるからこそ、そのような急な事態を想定した制度が会社にあると、その時にどれだけ当事者が助かるかということを、まさに自分の身をもって体験した僕たちが、真剣に議論して、自分たちと同じ立場の人にとって有用だと信じられる新制度の提案を行えたことには、意味があったと思っています。

今回のミドルシニアPJを通して、僕たちメンバーはお互いの人生の、ある意味でつらい部分を共有しあうことができました。今まさにそのつらい時をむかえているメンバーに、知識や経験を持った状態で共感し、また、実効性のある制度を会社に提案するというプロセスを通じて、すこしだけ支えることができたのではないかと思います。本業のメンバーとは異なるメンバーたちとそのように深い関わり合いができ、また、未来のミドルシニアiYellistsを支える制度の提言もできたプロジェクトに関われたことを、僕はとても嬉しく、誇りに思います。

一方で、もしかすると、本業以外にもこんな骨太な活動があることを、大変だなーと思ってしまう方が中にはいるかもしれません。たしかに大変な面がないとは言いません。調査や資料づくりには、まあまあ時間がとられます。でも、仮に僕たちのようにすごく真面目なテーマを掲げてプロジェクトに取り組んでも、iYellistsたちと過ごす時間はやっぱり楽しいです。そして、メンバーたちとすごく深いレベルで仲良くなることができるため、プロジェクトへの参加を重ねることで、結果的には、めぐりめぐって、iYellの中で、本業の仕事もどんどんやりやすくなっていくと思います。

iYellへの入社に興味がある方は、ほかにどんなPJがあるか、このiYellookにも記事がたくさんあるので、ぜひ調べてみてください!プロジェクトに興味があって入社したいという方がいてもいいんじゃないかと思います…!

整列

PJメンバーの写真はあまり撮らなかったので、iYellのプロジェクトのすばらしさに感銘を受けている我が家の猫たちの写真を貼ります。