2023/08/16 たまたま新幹線が止まったせいで

更級日記を読んで、その何てことのない出来事、しかしそれを書いて残そうとした意思に幾度も感動する。
非凡なことを非凡に感じるのは平凡で、平凡なことを非凡に感じることこそ非凡なことだと言ったのは柳宗悦だったと思うけれど、そういう平凡（日常）を美しい視座で眺めようと試みる日記や出来事に出逢えることは心の踊ることだ。

たまたま新幹線が止まったせいで博多駅で立ち往生していたりゅうせえと連絡を取り合い、ららぽーとのνガンダムを見に行くことにした。
その後、私のアトリエに寄って彼はその有様にとても満足した様子で、小部屋の棚に置いてある学生の頃一緒に作ったザクのプラモを眺めたりした。
彼とは大学生活の大半を過ごし、変わらないノリで思い出話や、近頃の話をする。
共通の趣味だったものはすでに我々の生活を通り過ぎていて、それでも彼は息子の玩具を丁寧に直すような時間に喜びを感じると言っていて、とても共感できた。