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大宴会的美術展 KENZAN 2023

こんにちは!今回は東京芸術劇場のギャラリー1,2とアトリエイースト、アトリエウエストの4会場で開催されている「大宴会的美術展 KENZAN 2023」をレポートします。主催の一般社団法人JIANの代表は池袋モンパルナス回遊美術館で開催される「IAG AWARDS」のチーフディレクターとしても知られています。

ギャラリーⅠは最も大きな会場のため、たくさんの作品が展示されています。
興味を引いたのは小林氏の《pizza》です。ツヤツヤした独特の照りが作品表面にあり、近づくと細かな色彩のパーツによって絵が成立していることがわかりました。「彫るモザイク画」という独自のスタイルでモザイク画の新境地を切り開いている作家のようです。
現像したばかりの写真が一瞬のうちに風化してしまったような錯覚を生み出す不思議な作品でした。

お次は、ギャラリーⅠと同じ5階にあるギャラリー2で気になった作品を紹介します。MARINA氏の《春の夜》はまずタイトルと絵の雰囲気に関心が惹かれます。抽象画をバックに青ざめているアニメ風の女性が描かれています。
なぜ春の夜に青ざめているのでしょうか。思ったよりも寒かったということなのか、それとももっと深刻な理由なのかなど想像が膨らみますが、ポップなイメージがそれを抑制しているようにも感じました。

今度は地下にあるアトリエイーストに展示してある作品を紹介します。面白かったのは、河野氏の《白/A+A+A'》です。実はこの作品、立体作品と一緒に展示されていたため、絵画的な彫刻作品だと思鋳込んでいました。
しかし、実際は油彩画だったのです。作品を前にすると、凸凹とした表面が触っていなくても手のひらに感じます。どんな手触りなのか気になる作品でした。

さて、最後は同じく地下のアトリエウエストに展示されている原口氏の作品をご紹介。
《北川村 モネの庭 モルマッタンにて》とは高知県にある庭園を指しているのでしょうか。モネの庭を再現したことで有名ですね。
印象派のモネより後の後期印象派の細かな点描をさらに細やかに配置して画面を構成しています。近くに寄ると明らかに抽象画ですが、遠くから見るとぼんやり景色が浮かびます。美術鑑賞の醍醐味が詰まった作品だと感じました。

いかがでしたか。今回紹介した以外にも本当にたくさんの優れた作品が展示されています。ぜひ、お時間のある時に足を運んでみてくださいね。会期は11月19日19時までとなっています。

◯KENZAN 2023
https://konoyo.net/exhibition/e_artists.php?eid=649

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