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私が1番好きな映画

私が初めて見た映画は「タイタニック」でした。

物心ついてすぐに見たと母が言っていた。あの時見た記憶はあまりない。
つい最近数十年ぶりに見た。

沈没船での恋愛という、設定そのものが傑作だ。その"一言で表せる限りない制約"こそが一番の強みである。

二人の境遇は時代の世相を表す。
時代が変わっても、お金持ちである事が必ずしも幸せとは限らないのは同じみたいだ。優雅な船内と大慌てな船外が面白いほど対比的。
小さな箱の中で一つ明確なことがあった。
今日死んでも後悔しないのは誰かということ。

貧乏だから、我慢しなさいと、教えられて育った。だが、隣の家の裕福ばかりが幸せではなかったのだ。
むしろ、富も地位も無い中で味わう幸せの方が圧倒的に崇高で美しいのではないか。

最後まで音楽を奏で続ける者とブランデーを注文する者、ビジネスの話を始める者、神に縋る者、抱き合う者、愛を語りかける者、逃げ惑う者、殺し合う者。
緊急事態にこそ、その人の姿がありのまま型取られて映し出される。


「船の切符は、僕の人生にとって最高の贈り物だった。君に会えたからね。」

死の恐怖を目前に、人間の醜さや素晴らしさが多種多様描かれているけど、こんな極限な状態で自分だったらどう判断し行動するのだろう…と凄く考えてしまった。
とても素晴らしい作品でした。

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