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ゆるキャン第4話【ふじさんとまったりお鍋キャンプ】 プロット分析

記事を書いてから次の話を見ると決めていると、なんだかじっくりありがたく視聴することができて楽しいです。

あらすじ

アバン 野クル、キャンプに向けて

学校のグラウンドで暖を取りながらコーヒーを沸かしている野クルのメンバー。キャンプに行くための作戦会議のようです。今回は野クルがキャンプにチャレンジするというのがメインのお話のようです。

なでしこが質問を畳み掛けていく様を徐々にアップして映すことでコミカルに演出しています。
今回のアバンは45秒程度と非常に短かったです。

リン、長野に向けて

斉藤との会話の中で、リンは来週の長野への遠征のためにバイトに精を出していることがわかります。
このアニメの高校生はよくバイトをしますね。
そして最後に「免許も取ったしな」というセリフ。なんの?が言われていませんが、高校生なのでバイクかな〜という予測が着きますね。

野クルのキャンプに向けての準備

夕暮れのグラウンド、火から降ろされたケトルなどからアバンの続きであることが示されています。

キャンプに必要なものを確認をしていくとシェラフ(所謂寝袋)が夏用のものしかない、という問題が発覚します。

ここからは雑誌のシェラフの特集を眺めながらのキャンプ豆知識コーナー(と小ボケ)が長めに用意されています。
今話は全体のテンポが早いですね。

冬用のシェラフは高価なのでシェラフ以外で暖を取る方法について思案する一行。屋内のシーンが続くとさりげなく外の空が映されます。もはやお馴染みのカットですね。

なでしこはシェラフカバーをみて、これを身の回りのもので自作できないかと閃きます。
グラウンドで「夏用シェラフでも暖かく過ごせるか検証」が始まりました。

検証で必要になったアルミホイル・プチプチ・ダンボールをすごい勢いで
なでしこが調達してきます。

あおいが「ワンコみたいやな〜」と突っ込んでいるのですが、あおいは名前もデザインも犬に寄せて作られてる感じがしたので、犬キャラ被っていいんか!?とちょっと気になりました。

細かい描写ですが、往復するなでしこが2dのようにペラペラで演出されていたり、コマ撮り風の演出がされていたり、一瞬白塗りの映像演出が出たりとこのシーンは軽快でポップに表現されています。

ちなみになでしこが往復するに従ってグラウンドを舞うトンビの数が
何故か一羽ずつ増えていきます。

夏用シェルフで暖かさを手に入れたものの、動きづらさと梱包されている感から没になってしまったようです。

場面転換にトラックを差し込んでいるのがお茶目ですね。

リンのバイト

書店でバイトをしているリン。相変わらず室内描写にリアリティがあります。
ダンボールを開いている描写は前回の梱包暖房の描写と繋がりを感じます。
中から出てきた「さんびきのくま」という絵本も野クルの三人組を彷彿とさせる遊び心ですね。

リンは長野の寒さとクマが不安になってきたようです。
そこでなでしこから「梱包されている千明」の写真が送られてきます。

野クルの買い物

ホームセンターで買い物をしているらしき野クルのメンバー。
その後冬用シェラフを買う描写が入ります。
全体的にSNSのやり取りが楽しく描かれています。

また、千明の下校シーンには走り込みをしている運動部の人たちらしき集団が。「いよいよ決戦は明日だ ぬかるなよ!」とメッセージを送っています。

キャラクターの心情を情景などで代弁させるというのはよくある手法ですが、別のモブに表現を代理させるという点が面白いです。
買い出しなどの絵的に動きが少ない行動なので、この代弁は効果的に思いました。

あおいがバイト帰りと思わしき夜に明日は晴れであることを確認し安堵し、なでしこも荷造りばっちりのようです。

リン長野へ出発

初心者マークの貼ってある原付(ビーノ)に乗って出発するようです。
やはり取った免許というのは原付のことでしたね。
リンの母親が心配しています。

出発後、母親が「誰に似たのかしら?」と困り笑いしている描写から、ソロキャン好きは両親のどちらかから受け継いだ性質のようですね。

野クル出発 / リン出発

なでしこが遅れて到着したもの、無事出発することができそうです。
なでしこは「お楽しみに!」とぼかしていますが、夜はカレーを食べるようなのが周囲にバレバレです。

目的地までは歩いて50分かけて歩くようですが、なでしこはみんなと違い大荷物を背負って運ぶつもりみたいなので周囲が心配していますね。
ですが、その後予想に反してなでしこ以外がばててしまいました。元気いっぱいキャラはこのメンバーの中でも突出しているようです。

ちなみに「秋ちゃん」「犬子」といったあだ名で呼び合っており仲良し感が出ています。

千秋とあおいは坂に嫌気がさしてヒッチハイクをやってみるもの、見事に失敗しています。

ヒッチハイクに失敗した車の通り過ぎるシーンと、リンのビーノの走りぬけるシーンをうまくクロスして場面展開をしています。

冬の原付は寒いですよね。
前の車の後部座席のワンちゃんと目があってリンは気になっている様子です。

右折を出すシーンや信号待ちで止まるシーンなど、運転の描写がかなり細かいです。左寄せや右折に合わせて左へ右へ..と移動していくワンちゃんが可愛らしいですね。


前の車と途中で違う道を走ることになって残念そうなリンですが、次の車の後部座席も犬がいっぱいでものすごく驚いています。

退屈になりがちな運転シーンですが、日常でもありそうな絶妙な楽しさを詰めています。

野クル休憩タイム / リン休憩タイム

ゼエゼエ顔のあおいと千明から察するに結局歩くことになったのでしょう。
景色に大興奮のなでしこと対照的に描かれています。

そんな疲れ気味の2人ですが、スイーツが食べられると聞くと走り出します。
店内でアイスを美味しそうに3人とも食べています。
天国と地獄のようににアイスと味見し合う3人。
ソロキャンとはまた違った「わいわい旅する楽しさ」を全面に出しています。

キャンプ場まで1.7kmまだあるので、その前に近い温泉にこれからいくようです。
原付のヘルメットボックスを閉じる音をアクセントに、リンのシーンに推移します。

なでしこが旅の様子を送ってくれているようです。
一通り見て、リンも休憩をすることにしたようです。

落ち着いた雰囲気のカフェに来たリン。
内装やBGM、SEの暖かな雰囲気がソロの良さを引き立てています。

ボルシチが1300円で悩むものの、前回と違い今はバイト代があると思い切って頼んでいます。
普段クールなキャラクターですが、ドリンクがキャラメルマキアートなのに高校生らしさとギャップが出ています。

その後お店でなでしこにお土産を買っていくか悩むリン。しかし食べ物の方が良いと判断したようです。すっかり仲良しです。

なでしこから今日どこに行っているかSNSで訊かれたリンは、「長野」と送ろうとして何か思いついたような仕草です。
先が気になるポイントの種まきを日常的なやりとりの中でも効果的に用いられています。

野クル温泉到着/一方リンは…

ほっとけや温泉に到着した野クル一行。「タオル持ってきた?」といったやりとりや「休憩所に荷物を置いて」といったセリフは臨場感を生み出しています。

リンからは「長野」ではなく何かのアドレスが送られてきたようです。確認するなでしこ達はそれがライブカメラであることに気づきます。
カメラに向かって手を振っているリン。なかなか粋な知らせ方ですね。

返事がないので困りながらいつまでも手を振り続けるリンというオチでこの話は終わります。

まとめ/感想

この回ではキャンプに行くまでの道中をソロキャンと野クルで交互に対照的に描くことで、それぞれの良さを引き立てています。

道中という地味なシーンでも空気感や細かいやりとり、ライブカメラのギミックなどが使われています。
テンポやシーン展開を細かくしていたり、小ネタをたくさん挟むことで見ていて飽きない構図になっていました


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