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#257 薬の伝道師~①Avacincaptad Pegol

おはようございます!この季節になると近くの小学校が運動会の準備だと思うんですけど、かなり激しく音楽をかけてダンスか何かの練習をするんですよね~一生懸命な感じが伝わってきていいですね。確かに自分も小学校の時って運動会はかなりビックイベントだったよなと。応援練習とかもかなり気合い入れてやっていたよな~とか思い出してしまいますね。若者、頑張って!さてさて本日は新シリーズ「薬の伝道師~①Avacincaptad Pegol」です。

ACPとは?GAとは?

気になる新薬の解説をシリーズ化してみようかなとふと思いまして、その1回目です。今回はGW中にアステラスが買収したIveric BioのパイプラインからAvacincaptad Pegol(ACP)を紹介したいと思います。適応症は地図状萎縮(Geographic Atrophy: GA)を伴う加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration:AMD)となっています。ACPのMoAは補体C5の阻害剤で、月1回の硝子体内投与の製剤です。GAの病態ですが、AMDの一部の患者は、GAを発症します。これは、細胞が無駄になって死ぬ(萎縮)網膜の領域を指します。時々、これらの萎縮の領域は、網膜を検査している医師に地図のように見えるので、地図状萎縮(GA)という用語が使われます。萎縮の領域は、視野に盲点をもたらします。GAは片方または両方の眼に影響を与える可能性があり、片方の眼にGAがある患者は、もう一方の眼に発症する可能性が高くなります。通常、GAが開始されると、萎縮の領域は、中心視力が失われ、視力が約20/200(日本式表記では0.1)になるまで、数年にわたってゆっくりと拡大します。通常、周辺視野には影響しません。

臨床試験の結果

2本のPh3試験(GATHER1、2)が実施され、12ヵ月後の主要評価項目を統計学的に有意に達成し、2つの主要な第3相試験において、GAの成長を抑制する一貫した有効性を証明。主要評価項目は1年目に達成され、偽薬に対して観察されたGAの成長を最大35%減少。患者サブグループ間での治療効果はGATHER1とGATHERの間で一致。包括的なCNV監視プログラムにより、臨床試験全体で一貫した安全性プロファイルを実現。事後のタイムトゥイベント解析により、12ヵ月後の視力低下率が偽薬と比較して最大59%のリスク低減。詳細はリンク先を参照ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?事後解析ですが、1年後の視力低下率が6割軽減されているのは結構、すごいなと。特にGAを伴うAMDは中心視野が失われていくようですので、かなりいい結果かなと。ただ日本では治験が実施されていないようで・・・アステラスさん、頑張って日本でも早く使えるようにして欲しいです。ではでは、また!

https://investors.ivericbio.com/static-files/ee5ea16f-c5ed-4f67-af46-d25549b88f73


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