自己有用感という視点 【 子育て 】
とある会議に参加していた中学校の校長先生の話です。
■ 校長先生の話
校長先生:
私は子ども達に対し、人づくりをすることに力を注いでいます。人づくりには2つの柱があると思っています。
① 1つは自己肯定感を高めること。
② もう1つは自己有用感を高めること。
個々の人間力、能力を高めること(自己肯定感)と、多くの人と関わり他者から必要とされる経験をすること(自己有用感)ができる環境づくりを意識して、学校運営しています。
---
■ とある会議とは、社会教育委員会議
以前、noteで紹介しましたが、私は市の社会教育委員という活動もしています。
20名の教育関係者や学識者らが集い、会議や社会活動をします。なんと20名のうち、5名は現役の校長先生及び元校長先生です。
私が委員になった経緯 ⇒ コチラ
---
■ 異なる環境での気付き
今年の会議は「多世代交流が活性化できるような地域づくり」といった趣旨で議論しています。
その中で学校教育の現場にいる先生方が、学校を核にした地域連携を提案していました。学校と地域による連携の効果として、飛び交った言葉が子供の自己有用感。
自己肯定感という言葉は私の周りでも飛び交っていましたが、自己有用感かぁ・・・。
なんだか、教育現場におけるトレンドを知れたような気持ちになりました(会議内だけでの感想ですが)。
---
■ 褒めて育てるとは?
先生方の意見を要約すれば、2つのポイントがありました。
--【 要約 】--
① 褒めるというよりも「認めてあげる」
② 特定の人ではなく、多くの人に褒められること(感謝されること)
勉強ができて凄いね、スポーツができてすごいね。親や友人、コーチ、先生に褒められることは、自信、自己肯定感を高める。しかし、何かできて凄いだけでなく、何かできることで感謝される経験も大切。そして感謝や認めてくれる対象も多い方が良い。
例えば、
町内のおじちゃん・おばちゃん:地域の行事に来て元気な姿を見せてくれてありがとう。いつも挨拶してくれて嬉しいよ。
家、学校、塾という特定の区切られた場だけでなく、もっと広い括りの中でも褒められたり、感謝される。こんな経験が多いほど、自分は役に立っている、もっと人と関わりたいという気持ちに繋がるのではないでしょうか。
---
こんなお話でした。
確かに親ばかり褒めまくっていたら「スネちゃま~♪」です。・・・さて、自分はそうなっていないか(汗)?
地域の人。私も心当たりがあります。小中学生の頃、恥ずかしかったり、だるくても参加した地域行事。・・・終わってみれば凄い充実感でした。今もそのお祭りの日は参加しないで観賞しているだけでも、あの時の誇らしい気分が蘇り、心地よいです。役に立っていたかなんてわかりませんが、私の「自己有用感」が高まる経験だったのだなぁ・・・。家を出ても孤立感はありませんでした。
■ 他者からの評価
会議の後、自己有用感をもっとよく知りたいと思い、検索したら以下のサイトがありました。
(出典:文部科学省 国立教育政策研究所)
他者からの評価・・・と書くと、人の顔色ばかり伺うようなマイナス面も想像しますが、そうではなく、関わる経験は人を育てるよという趣旨ですね。
もちろん、だから「関わりを強要しよう」というのは多様性の世の中でナンセンス。
自分をガツガツ磨き高める子がいたっていいと思いますし、関わりを嫌う、苦手とする子もいるでしょうしね。
子供が嫌がらなければ、いろいろな取組みに参加してみたいか聞いてみよう。改めてそう思えた、個人的収穫もあった会議でした。
---
それにしても校長先生の話は、勉強になります。
いやぁ・・・子どもの時の校長先生の挨拶。
・・・何も覚えていません。損したなぁ(すみません)。
お読みいただき、ありがとうございました。 FB:https://www.facebook.com/takayoshi.iwashita ㏋:https://ibc-tax.com/