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プロダクトマネジメントトライアングルを必要最小限にしてみた

SaaSの会社で働いている自称社内ニートのIwaoです。

昨今、SaaSが盛り上がっていますが、先日、知人にそれって不労所得で何かやることあるの?って聞かれました。現場にいる人間としては、マーケットが動いている以上はやることは無限にあると思っているので、その組織構造を簡単に分析してみようと思います。

あ、SaaSはクラウドで提供されるソフトウェアのことを指すのでtoBとtoCに分かれますが、ウチはtoBなので企業向けのソフトウェアで考えてます。

お金の流れ

まずサービスのお金の流れを整理してみましょう。

基本的にSaaS型である以上、カスタマイズしないので月額制でプランやオプションで使い方を提案するプロダクトアウト型のビジネスモデルが主流です。

お金が入るパターンは新規顧客の新規契約と既存顧客のアップセル(ライセンス数の増加やプランのアップグレードなど)の2パターンに分類されます。つまり新規顧客と既存顧客の両軸に対して製品価値を提供することをやり続けないといけません。

接待で顧客を獲得しても解約されるのがセオリーなので、正攻法のビジネスで勝負できるのがSaaSのビジネスの面白いところです。

職種とグルーピング

製品の運用の流れを職種別に整理してみます。

(1) マーケティングがマーケット分析してリードを獲得する
(2) セールスがアポを獲得して製品を提案し新規顧客を獲得する
(3) カスタマーサクセスが顧客支援・コンサルティングしてアップセルを獲得する
(4) PMがお金と開発者の管理をする
(5) 開発者が製品の開発・運用をする
(6) デザイナーが製品の改善をする
(7) 製品開発が各チームと調整をする

これだけの職種でサービスとして機能する状態になります。さらにわかりやすいようにグループ分けしてみます。

グループAがお金を生み出すグループです。マーケティングが開拓したマーケットに対して、新規契約はセールス、アップセルはカスタマーサクセスがアプローチをします。

グループBが製品を開発・運用するグループです。製品価値を高める開発・改善を、PM・開発者・デザイナーが繰り返します。またコストや状況を見て計画的に製品の運用もしないといけません。

これらの2つのグループ間を製品開発が調整することができれば、最低限の仕組みが出来上がると考えています。製品開発はいなくてもマーケティングかPMが兼任できる仕事量であれば回りそうですね。

仮に7つ職種をチーム化してそれぞれを2名体制にして、社長が全体のマネージメントをやれば15人で回すことは可能です。ただ製品に関しての内容なので、会社でやるなら組織のことも考えないといけませんが。

プロダクトマネジメントトライアングル

最後に図を書いて締めます。The Product Management Triangleという記事にあるプロダクトマネジメントトライアングルは有名で、某社の新卒研修でも使われているみたいですね。

僕もこの図に戻ってくることがあって何度も見てるんですが、古いせいかわかりにくいので、今回の記事のまとめとして、必要最小限の構成によるSaaS・BtoB・サブスクリプションのプロダクトマネジメントトライアングルを書いてみました。

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カスタマーサクセスがお金を生み出すグループにも関わらず、開発者と顧客間の配置になりましたが、アップセルは目的ではなく顧客の成功体験が目的なので、個人的にはCXに近いニュアンスでいます。

雑感

予算のつけ方もよく聞かれますが、海外のSaaS系のまとめをみていると予算の33%をこのトライアングルの頂点(顧客・開発・ビジネス)にそれぞれ投資するのが基本なのかなと思っています。そのネタはまた別途書ければと。

このトライアングルのバランスをとりながら、PMFを常に追い求めているので、ここに配置されるジョブの方々は不労所得どころか常に頭を使って走り続けていることが伝わればいいなって思いました!

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