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『 【役作り】で大切なこと 〜初級編〜 』



俳優を志して、演技の勉強をしたことがある方はきっと誰もが聞いたこと・経験したことがあるキーワード。


【役作り】



私が代表を務めるアクティングスタジオでも、このキーワードは頻繁に出てきます。
では、役作りとは実際にどのようにやったらいいのか?


『役(キャラクター)の人生年表を作ろう』

『どんな人物なのかバックボーンを構築しよう』

『本や参考動画などでトコトン、リサーチしよう』



きっと、この記事を読んでくださっている俳優の皆さんも言われた経験がお有りではないでしょうか?

・・・で実行したことのある方、いかがですか?(笑)


『頭では何となく理解できたけど・・・』
『書いただけだから、ピンとこない・・・』
『想像だけだと、どうしても他人事になってしまう・・・』


よく聞く言葉です。


役の人生年表を作ったり、人物のバックボーン構築したり、リサーチをする目的は具体的に何を知るため??
俳優にとって一番重要なことを教えてくれる人は多くないように思います。



初級編のこの章では、最初に知っておくべき役作りをするうえでベースとなる一番大切なことをシェアしたいと思います。


それは・・・

ということ。
それだけで劇的に変化します。


それでは、本題に入ります。

役(キャラクター)の人生年表を作ることも、バックボーンを構築することも決して不必要なことではありません。
むしろ、やる価値はあります。


重要なのは取り組み方。





そのために役をどのように捉えるか・・・。
まずは・・・


これもよく耳にする言葉です。


映画やドラマには実際に起こったことや実在した(する)人物を題材にした作品があります。

『Ray』(ジェイミーフォックス 主演 )
 レイ・チャールズの生涯を描いた作品

『MONSTER』(シャーリーズ・セロン 主演)
 アメリカに実在した元娼婦の連続殺人犯アイリーン・ウォーノスの生涯を描いた作品

『Bohemian Rhapsody』(ラミ・マレック 主演)
ロックバンド【QUEEN】のボーカル フレディ・マーキュリーに焦点を当てた伝記作品

『シルミド』(ソル・ギョング 主演)
1971年、北朝鮮  金日成首相暗殺計画に関わった特殊部隊を描いた作品

他にも、『奇跡のリンゴ』『エリン・ブロコビッチ』『ライオン〜25年目のただいま〜』など挙げたらキリはありません。



では、これを読んでる俳優のあなたが実在する人を演じることになったら、どうしますか・・・?
きっと、その人のことを調べてご健在であれば実際にお話を聞きに会いに行きますよね?
ご本人の生涯に失礼がないように必死にリサーチをし、考察し、その方(役)の人生を演じませんか?

・・・そうです。

そこがとても重要なところなのです。



我々俳優は実在する人を演じることは稀で、実在しない人を演じることがほとんどです。

実在しない人の役作りをする際、架空の人物なのでピンとこなかったり、正解がない分、何を考えたら良いのか分からないことを理由に手を抜きがちなところはありませんか?


では、こう考えてみましょう!!

逆に自分のことを誰かが演じることになって、その俳優の思いや覚悟が中途半端で適当に自分の人生を演じられたら、あなたはどう思いますか?

きっと嫌でしょうし、『私の人生はその程度ではない!!』と思うはずです。


それは実在しない役とて、同じだと捉えましょう!!

中途半端な向き合い方なら、役に怒られてしまいますよ?(笑)


そういう私も俳優になった頃、
『お前は役のために泣いてやったことがあるか?』
と怒られたことがありました。(苦笑)


もちろん、役作りには他にもやらなくてはいけないことは沢山あります。

しかし、まず最初にその【発想】に変えること。

そうすることで様々な観点や感じ方が変わり、頭ではなく心で役を構築するための第一歩になります。



今もなお【役作り】がよく分からない方や方法が分からない方、どうしても頭で考えてしまう方の参考になったなら幸いです。



初級編をお読みになって、

【中級編】【上級編】

が気になる方は、是非ともフォローのほどよろしくお願い致します。



著者  
俳優、アクティングコーチ・・・時々 監督  松﨑巖夫



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