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夢のマイホームが叶わなかった話

結婚したし、家買って…なんて、よくある夢のマイホーム話。
そういう購入記録を綴りたいが、結論からいうと買えなかった。
その過程を順を追って紹介。これから家を買う人にも参考になれば幸い。

まず、サンプル収集

住宅のモデル沢山見ました。大手から建築事務所まで行ける時に行きまくり吟味しました。環境や将来を見据え整理して、実際に住む事を意識して着々と考えが固まっていきます。

施工会社決定

最終的に、とあるハウスメーカーに決めました。世界中にある、日本初のライフスタイル提案型大手雑貨店が手掛ける住宅部門。超有名な建築家がデザインしたお家を実際の施工は、地元の建設会社がフランチャイズで請け負っている形。


土地購入

ローンを組んで、土地を買った。銀行で売主と買主が初対面。
その後もハウスメーカーとモデルハウスで何度も打ち合わせを重ね、図面が完成していきます。細かい窓やカーテン、水回りのメーカー等も決まり、いよいよ地鎮祭。地鎮祭も無事終わり、それと並行してハウスメーカーが、市に建築許可を申請します。

申請が降りない

いつまで経っても着工しない。連絡もない…おかしいなと思って問い合わせたところ、市から連絡が来たとのこと。
一旦集まってお話を、ということでハウスメーカー、売主買主の不動産業者、全員集合で鎮座。
聞かされたのは、土砂災害警戒区域内だった為、建築不可であるとの事。
こちらも再々確認して、大丈夫です、と念を押された点だったので、いよいよ腹が立った。ちゃんと仕事しろよ。。。

建築許可をもらうために・・・

買主つまり私たちに土地を紹介した不動産業者が、建築許可をもらうために
これから土砂災害警戒区域を回避するための法面工事を費用負担無しで行う。再度、国交省に申請を出し、土砂災害警戒区域外にしてもらう、その後、建築許可が下りる、最短時間は不明だが(国交省が区域外にするかどうかは不明)おそらく1年くらい、というテキトーな回答。
しかもハウスメーカーからは、今日までの打ち合わせの人件費やここまで進めてきた構造計算の費用等はかかりますだのふざけたことを言い出す。
半泣きでぶちギレでした。その日は、「詐欺じゃないですか」と一言伝えてとりあえず解散。


不動産業者が必死に説明した理由

そもそも、土砂災害警戒区域外である、というからこの土地を買った。
宅建士である以上、そこは当たり前に調査し、保障しなければならない。
重要事項説明の義務。重要事項説明の内容が間違っていたので、資格は重い場合は取り消される。つまり、今回の件で何かしらの処分を受けたはず。
そうならないために、私たちを口説き落そうと必死だった。


土地

土砂災害警戒区域が細かく設定されているのは、広島県内はマサ土の地層が多く何度も大雨の時に災害が起きているから当然のこと。広島県の山地は、主に広島花こう岩といわれている岩石から出来ている。広島花こう岩は、長い間、雨や風にさらされるとマサ土と呼ばれる砂のような土に変化していく。水を含むと非常にもろくて崩れやすい性質を持っているため、斜面の表面をマサ土が広く覆う広島県では、土石流やがけ崩れなどの土砂災害が起こりやすい。
その年もまた、災害は起きていた。区域外になるなんて、一個人の土地のことを構ってられる程、お国は暇じゃない。



弁護士に依頼し、白紙へ

そんなこんなで、知人から弁護士を紹介してもらい、事の成り行きを話す。
ローンは解約、土地の契約も白紙に。こちらに非は一切なく、売主買主双方の不動産業者が確認を怠ったという事で、打ち合わせにかかった経費を全て負担してもらい、慰謝料は請求しなかった。

というわけで、マイホームは建たなかった。こんなこともあるので、契約するときは注意しましょう。言いくるめられたらダメですよ。
結局、離婚したし、建てなくてよかったので、めでたしめでたし。

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