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【独立リーグ】火の国サラマンダーズ・小窪哲也選手、ロッテ入団決定に思うこと(8月31日)

こんばんは、岩国です。

NPB支配下選手登録の締め切り日である8月31日。今季、九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズでプレーしていた元広島・小窪哲也選手のNPB復帰が発表されました。

しかも、自分も少しだけ縁のあるロッテに。

この吉報を受けて、興奮気味にツイートしまくったのですが、寝不足と長時間の電車移動中でごちゃごちゃした文章になってしまったので、一応改めて、こちらにまとめることにしました。

加筆も含めて、つれづれと。

⚾︎

火の国サラマンダーズ・小窪哲也のロッテ入りが今日発表された。

独立リーグの速報を無料で伝えてくれる「一球速報.com」に記載されている個人打撃成績によると・・・

18試合出場(68打席):57打数24安打:打率.421:1本塁打:12打点:三振4:四球10:出塁率.500:OPS1.061

となっている。1試合の平均打席数を計算すると3.78。出場18試合のほぼ全てで3打席以上立って、この打撃成績となっている。

私は8月。熊本・リブワーク藤崎台球場で行われた琉球との交流戦で、小窪がプレーするところを実際に見ることができた。

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【画像】8月5日のスコア。字が汚いのはご容赦ください。。。

見たのは8月5、6日の2試合のみだが、レフト・ライトどちらへもライナーで内野手の頭を超えていく強い打球を放っていた。

特に印象に残っていた場面が2つあった。

まずは初戦の第1打席。初対戦となった琉球先発・倉内。6月の西武2軍戦で6回2失点と好投を見せていた投手だが、その時は捕手・杉山の速いテンポのリードに導かれて好成績につなげていた。

この日の捕手は佐久田だったが、その速いテンポ感で初回に入っていったものの、2番・小窪はそれを嫌ってか、ゆっくり打席に入ると1球投げさせた後、打席を外して間を取るなど、老獪さを見せていた。

もう1つは第4打席。琉球3人目・福田投手のストレートをセンター前にはじき返した場面だ。

チームでもストレートが強いとされる福田。小窪は変化球を見送った後、2球目のストレートを躊躇なく、センター前にはじき返していた。投球練習があったとはいえ、イニングの先頭打者でしかも初見の投手。それを僅か2球で仕留めて見せたところに、凄みを感じた。たまたま客席にいた某投手に「彼を抑えられないとNPBは無理だよ」と話したくらいだ。

試合も観戦した2試合とも、3打席で下がるとかではなく、ほぼ最後まで出場。しかも、むちゃくちゃ暑い熊本の屋外球場でだ。先ほどの計算式から、出場した全試合でほぼそうだったであろうことが想像できる。

打撃に関しては文句のつけようがないものを感じさせられたが、8月初旬の段階では特に報道話し。「あれだけのものがあってもNPBからは声がかからないのか・・・。やはり年齢なのか…」と、思っていたところに今回の吉報。実際に練習や試合をした九州ALの選手たちだけでなく、対戦した琉球の選手たちにとって、小窪を見て、感じたことはNPBを目指す上で、いい指標になるのではないか。

去年から琉球を取材していた感じていたのが、とにかく見てもらえる機会が圧倒的に少なかったこと。

今回の獲得は、九州ALがソフトバンクとの交流試合があること。その中でドラフト上位候補に名を挙げられる火の国のリリーフ左腕・石森を見にくるスカウトが増えていること。なによりリーグ戦でコンスタントに試合があることで、スカウトの方が定期的に状態を確認できていることも、獲得への後押しになったのではないか。やはり見てないものを判断することはできない。

ただ1番の要因は、どんな環境であろうとも、自らを律し、圧倒的なパフォーマンスを出せる技術とコンディションを維持しつつけられた小窪選手自身の強いメンタリティがこの結果を呼び込んだと私は思っている。

去年、ロッテに加入した鳥谷も「春季キャンプなしでのシーズンインは、コンディションの面でもメンタル面でもかなり難しかった」と話していた。

目標があっても、そのゴールがいつでどこなのかわからないまま走り続けることが、どれだけ難しいことかはやってみたものしかわからないが、自分との戦いになるであろうことを想像することはできる。

ロッテは右の代打が諸事情により不在。そこを補うことに加え、内野守備でも広島時代からユーテリティ性を持つことから、実戦では様々な場面での起用が想定される。

そうした部分だけでなく、ここに至るまでのメンタルコントロールや、自主トレーニングの仕方などの部分でも、知見を得られるというのは、まだ若い選手が多いチームにとって、大きなプラス材料となるだろう。

強くなる過程に、外部の血は必要な要素。

去年の澤村投手や今年の加藤捕手のように、今の小窪の状態なら加入即一軍の試合で使ってくると見ていたが、スポーツ紙によれば、一度二軍で実戦の動きを見ることになる予定とのこと。となると國吉投手パターンということになる。

「鉄は熱いうちに打て」ではないが、最高にホットな状態でいきなり使ってみても個人的には面白いと思うが・・・。

チームも今、最高にホットな状態にあるロッテ。井口監督が手駒をどう操って、てっぺんを掴み取るのか。楽しみは尽きない。

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