【プロ野球】飛躍の布石 〜7月11日 ロッテ 6-4 西武〜

こんにちは、岩国です。日々、目まぐるしく働いております。生きるって大変ですね!はい。

いよいよMLBも始まり、当初の予定に近い動きになっていきます。あとは取材解禁になれば・・・。思うところは多々ありますが、こればかりは。

さて今回は、2週間ほど遡ってのあの試合を徒然と。

画像1

完封劇の布石はここにあったのかもしれない。

今シーズン開幕ローテ2試合目を任されてきた種市。この試合までの3試合、すべてクオリティスタート(6回3失点以内)ながら、打線の援護なく未勝利でこの日の西武戦を迎えた。

初回、1死から源田にサード内野安打を許すも、「柿の種バッテリー」の呼称も定着してきた女房役・柿沼がその源田の盗塁を刺しすかさずフォロー。不運なエラーで外崎を出したものの4番・山川は変化球でサードゴロ。課題の初回を無失点で立ち上がった。

直後に打線が大量援護。西武先発・松本から初回、2本のホームランを含む4得点。松本にとっては不慣れな強風下での投球。不安定な立ち上がりを見事に捉えた形だ。

続く2回にも9番・藤岡からの3連打で追加点。レアードの不調で大量得点といかない歯がゆさはあるが、種市にとっては大きな5点目であった。

画像2

3回に同じ高卒4年目で成長著しい「秋山の後継者」鈴木将平にプロ初ホームランを献上。配球を振り返るとストレートが多かった。これは同級生への意地もあったのかもしれない。今後も続いていくこの対決、密かな楽しみとしたい。

さらにこの回、2死としたのち、外崎へ珍しく死球を与えると、山川、森に連打を許し5ー3。2点差に詰め寄られ、なおも1・2塁で6番・栗山。選球眼とバットコントロールには定評のあるミスターライオンズ。柿の種バッテリーにとって、なかなかに厄介な相手だ。

しかも、その厄介な相手が、この場面ではバットを短く持って打席に入った。第1打席での三振を受け、種市のストレートに対応するためと考えられるが、その栗山に柿の種バッテリーは、この場面もストレート主体の真っ向勝負。結果は、またもやストレートで空振り三振。力勝負で熟練の好打者を抑え込んだ見事な投球が光った。

画像3

その後、種市は5回までに7奪三振を奪う力投。見事な投球だが、球数は106球。奪三振が多い投手の宿命とも言えるのだが、必然的に球数が多くなってしまう。

あとはベンチの判断だが、6回も続投。もともと投げたがり。5回では降りられないという気持ちもあるだろうが、大きく育てるために必然の選択だったのだと思う。

その期待をビンビンに感じまくるであろう種市。栗山とのこの日、3度目の対戦も真っ向勝負のストレートで空振り三振。意地でもストレートを捉えてやろうという、栗山の意地も感じさせるような、見応えのある勝負。

そのまますんなり・・・といかないのが勝負の世界。気を抜いたわけではないだろうが、この日右足のかかとを上げないスタイルに変え、タイミングを図っていたスパンジェンバーグに2ベースを打たれると、フォアボールなど2アウト1・3塁とピンチを広げ、再び1番・鈴木にセンター前タイムリー。投じたスライダーは、柿沼の構えと逆球になったボールだった。

疲れは明らか。球数も125球。しかしベンチは続投を選択。見守る方の覚悟も感じた場面。バッターは源田。不調とはいえ、いいバッター。ここでも逆球になるボールがある中、カウント2−2まで追い込むと、最後は142キロの外角ストレートで空振り三振。

この時点での自己最多となる130球を投げ、自らの今季初勝利を引き寄せた。

画像4

「ここまでの強風は経験していなかった」と、お立ち台で語っていた種市。そういえば、昨年がプロ初勝利だったわけで、まだまだやることが多い投手である。しかし、それを感じさせないだけの凄みと強さを感じる投球は、エースのそれにふさわしいもの。

この2週間後にプロ初完封を成し遂げるわけだが、その布石はここにあったのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?