いわきりなおとの国宝漫遊記 第9回「円山応挙 雪松図屏風」の巻
◎リアル表現で日本画に革命
円山応挙「雪松図屏風」、北三井家旧蔵
漫画家いわきりなおとさんが、江戸時代中期から後期の絵師円山応挙筆の国宝雪松図屏風(6曲1双、左隻、北三井家旧蔵)を紹介します。
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応挙は、同時代の伊藤若冲や曽我蕭白といった「奇想」の画家たちに比べ、真面目な絵を描く画家という印象です。現代の若冲ブームに対し、応挙の人気は地味です。しかし、これは現代人から見た評価で、応挙が生きた時代では評価が逆転します。
応挙が登場する前は、格好良く