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【FM店主日記Day4】この世界には二種類の人がいる。それはパクチーを愛する人とパクチーを憎む人だ。

先日、五月に結婚式を挙げた友達夫婦がいわきに遊びに来てくれた。

結婚式で使うオープニング動画とプロフィール動画の作成、さらには二次会の乾杯の挨拶をするというなかなかの大役を依頼されたので久しぶりにFinal Cutを開いて動画編集をするみたいな作業をした。最近のプロフィール動画はかなりの部分をPowerPointで作れるのでそれは結構便利だったし、オススメでもあるのだけれど、今日の話は全くそれとは関係ない。今日の話は友達夫婦が遊びに来るということでうちの弟であるサトルが同じタイミングでいわきにやって来たことに起因する。

サトルがいわきに来ることも割と珍しいのだけれど、さらに珍しいことに手土産に書籍を持ってきた。それがパクチー料理専門店を経営していたり、コワーキングスペースを手がけたりしている起業家、佐谷恭さんという人が書いた「ありえない」をブームにするつながりの仕事術、という本だ。彼はサトルが今暮らしている富津市の金谷の近くの鋸南町にパクチー銀行というのを最近作ったらしくその関係もあったのかなかったのかはたまた出会ったのがカンボジアだったか徳島だったか、詳しい話は忘れたけれど、とにかく直接知り合う機会があったらしく、全てをパクチーと89とかに語呂合わせしてマーケティングを徹底してやっているのが面白い、とこの本を持って来てくれた。

書籍自体は2018年に出版されたものなので少し情報としては古いのだけど、しつこいほど89という数字に固執する様はユーモラスでもあり、マーケティングという観点で言うとちゃんと筋の通った話でもあり、やたらと旅をしているところとか、経験もないのにいきなり飲食店を開業してしまうところとか、割と共通しているっぽい部分もあったりして、親近感を持って読み終えることができた。

パクチーといえば嫌いな食べ物の代表格と言っても過言ではないくらい、好き嫌いがはっきりと分かれすぎる食べ物なのだけれど、パクチーが大好き、という人も確実に結構な人数が存在するわけなので、パクチーが嫌いな人からの拒絶反応やパクチーが好きだけれど、パクチーを浴びるほど食べる機会がこれまでになかった人なんかは口を開いて何か周りの人に自分の意見を吐き出さなくてはいてもたってもいられなくなる、と言うなかなか強靭なるコンセプトだし、紆余曲折はあれどパクチーハウスの最終的な成功は着眼点と執着心の成せる技だなぁ、と思ったりしつつ、フェルマータの今後についても改めて考えていかなきゃなぁ、と思ったり思わなかったりして、ま、とりあえず今はお店をより充実させるためにちょっとずつ手を加え始めたところなので、より適当に、より適度な長さで世の中の厳しさとか自分の弱さとかを感じることが極力ないような精神的安全性を担保できるよう、サービス精神とか接客方針とかメニューの創意工夫とかそういった商業的要素を感じることが極力ないようないい加減な環境の確立を目指していきたいな、と。

あとはせっかくこの本を読破したし、佐谷さんとは直接会ってみたいので、タイミングを見て千葉は房総半島の方まで出向いてみようかと。なんならフェルマータと共同企画みたいなのやりたいっす。

ところでパクチーが嫌いな人は口を揃えて「カメムシみたいな味がするから嫌い」と言うのだけど、カメムシってどんな味がするのだろうか。。。

いずれにせよ一つだけ確かなことがある。この世界には二種類の人がいる。「パクチーを愛する人」と「パクチーを憎む人」だ。

追伸:この本を読みたい方はフェルマータにあるので貸せますよ、と書こうとしたのだけど、さっき初めて来てくれたお客さんが持って帰っていったので戻ってくるまではありません(笑)。一応、二週間以内に最後まで読んで返してくださいとはお願いしておきました。

フェルマータ店主 KAORU

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