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文化人物録13(吉田照美)

22吉田照美(フリーアナウンサー、2014年)
→僕の中で男性アナウンサーと言えば、テレビでは古舘伊知郎さん、ラジオでは吉田照美さん。照美さんの番組はいつ聴いても痛快かつ快刀乱麻、芯が通っていて、アナウンサーは独自の主張をしないのが通例である中、強烈な存在感を放ち続けている。もちろんテレビでも素晴らしいのだが、やはり照美さんは確実にラジオの人である。あの照美さんの声で話を聞くと、なぜだか耳に残るのだ。実際にお会いすると、ほとんど息子くらい歳が離れた僕に対しても物腰は柔らかく偉ぶらず、とても丁寧にお話しいただいた。大学時代の友人が照美さんへの憧れを抱き続けていたが、そう簡単に真似できるものではない。

*井上陽水さんについて
・陽水さんには文化放送の「吉田照美のやる気MANMAN!」に2回ほど出演してただいた。ミステリアスな人だと思っていたが、別れ際に「さよなら」とおっしゃっていただき、僕らも陽水さんの言葉に酔いしれた感じがした。それが縁で「笑っていいとも」のテレフォンショッキングに陽水さんから指名された。陽水さんは私にとって憧れの人で、断る理由などなく二つ返事で受けさせていただいた。その後、事務所経由で一度食事にでも行きましょうという連絡があり、後日富ヶ谷の和食屋でご一緒した。
・陽水さんにはその後も番組に出ていただいたのだが、みうらじゅんさんも一緒だったことがあった。この時陽水さんとみうらさんは初対面だったが、ここから3人で「陽水会」と称してたまに食事に行くようになった。その時、陽水さんが不敵な笑みを浮かべて僕に「吉田さんアブ(アブノーマル)でしょ」と言われたことが印象に残っている。僕のどこがアブなのか、いまだに陽水さんからは知らされていない。
・陽水さんは年上だが、気兼ねなく付き合っていただいている。あの人はモノを見る目が面白いですよね。あとは常にゆとりがあり、怒る陽水さんは想像できない。ライブの合間のトークも面白いです。人間的な魅力がすごいですよ。陽水さん行きつけの銀座の文壇バーでタモリさんと3人で飲んだこともありましたね。

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