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【葬送のフリーレン】アニオリ要素一覧:第25話・第26話

アニメ『葬送のフリーレン』は、基本的に原作漫画のストーリー・表現を忠実に再現していますが、幾つかアニメオリジナル(アニオリ)の描写が含まれています。

例えば以下記事のように、アニメに登場する世界地図は、原作漫画よりも詳しく描かれています。

本記事では、アニメ『葬送のフリーレン』第25話・第26話に登場する、アニオリ要素を紹介します。

原作漫画の表現の範囲内で、演出として差し込んでいる描写は、対象外とします。(境界線は難しいですが…)

あくまで私が気になった部分なので、全てのアニオリ要素ではないことは、ご了承ください。


漫画「葬送のフリーレン」の単行本全12巻117話までの記述内容を含むので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。



まず始めに、第25話と第26話は戦闘シーンが多く、攻撃や防御のやりとりなど、漫画にはない描写がたくさんありました。

それらを一つ一つ拾っていくと、膨大な数になるので、戦闘描写のアニオリに関しては、気になった部分だけをピックアップします。


第25話

ブライの足止め

傷を負ったドゥンストが、行動を共にしていた受験者の様子を話していた際に、ブライが複製体ゼンゼを食い止めていたシーンが、原作漫画よりも詳細に描かれていました。

複製体ゼンゼの足止めをするブライ
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より
複製体ゼンゼの足止めをするブライ
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第52話より

ブライは正直脇役ですが、ちょっと格好良い姿が描かれていて嬉しかったです。

手練という先入観

フリーレンの致命的な欠点をデンケンが説明していた際に、「いや、手練という先入観があったからこそ気付けなかった」というセリフが、アニオリとして追加されていました。

フリーレンの欠点に気付かなかった理由を言うデンケン
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より

原作漫画では気付かなかった理由の説明は無かったですが、アニメで上述の理由を説明することで、デンケンがフリーレンを尊敬していることを示唆したかったのだと考えています。

原作漫画では気付かなかった理由は説明していない
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第52話より

カンネとラヴィーネのプロレス技

複製体への対応の作戦会議をしている際に、原作漫画ではカンネとラヴィーネはキャメルクラッチだけをしていましたが、アニメでは他のプロレス技を披露していました。

カンネとラヴィーネのキャメルクラッチ
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第52話より

具体的には、卍固めとロメロスペシャルが、アニオリとして追加されていました。

卍固め
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より
ロメロスペシャル
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より

喧嘩するほど仲が良いとは言いますが、ちょっと喧嘩しすぎですね(笑)

複製体フリーレンとの戦闘全般①

フリーレンと複製体フリーレンが戦闘するシーンについて、原作漫画には無い色々な駆け引きが、アニオリとして追加されていました。

いっぱいありますが、特に冒頭の防御魔法の探り合いの演出が、上手いなと思いました。

確かに大技を使う前に、速射性の高い一般攻撃魔法と、それを防ぐ防御魔法の駆け引きは、やっておくのが自然ですもんね。

防御魔法の探り合い
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より

また、フェルンが隙を見て、複製体フリーレンに一般攻撃魔法を放つシーンで、原作漫画では斜め後ろから放っていましたが、アニメでは真正面から放っていました。

斜め後ろから一般攻撃魔法を放つフェルン
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第53話より
正面から一般攻撃魔法を放つフェルン
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より

アニメではフェルンが攻撃する前に、フリーレンが避ける動作をしていたので、おそらくここまでは事前の打ち合わせ通りだということを演出したかったのだと思います。

ゼーリエの紙の破り方

ゼーリエがフランメの遺言状を破った際に、おそらく魔法で細かく裁断するシーンが、アニオリとして追加されていました。

魔法で遺言状を裁断するゼーリエ
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より

原作漫画ではゼーリエが手で破っていましたが、遺言状に使われていると思われる羊皮紙は、簡単に手で破れるものでは無いため、アニメのような裁断になったのだと思われます。

手で遺言状を破るゼーリエ
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第53話より

遺言状とは限りませんが、アニメ『葬送のフリーレン』のコンセプトアートを担当している、吉岡誠子さんが、フリーレンの世界では羊皮紙を使用していると言及しているので、上記の推測は確からしいと思います。


第26話

複製体フリーレンとの戦闘全般②

第26話でも、フリーレンと複製体フリーレンが戦闘するシーンがありましたが、なんか色々見たことのない場面が追加されていましたね。

例えば、岩を引き付けたり突き放したりする、ブラックホールみたいな魔法があったり、岩を合体させて巨神兵みたいなものを作る魔法があったり。

なんかブラックホールみたいな魔法
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より
岩で出来た巨神兵
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より

岩の巨神兵については、過去にフリーレンがヒンメル達に、石人形をつくる魔法を披露していた描写があったので、そこから着想を得たのだと思います。

原作漫画での石人形
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第10話より

複製体ゼンゼとの戦闘全般

デンケンが複製体ゼンゼの姿を確認した際に、原作漫画ではただの後ろ姿が描写されていましたが、アニメでは髪の毛が複雑に絡まった状態で待機している姿が、アニオリとして追加されていました。

デンケンに背中を向ける複製体ゼンゼ
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第54話より
髪の毛が複雑に絡まった状態で待機する複製体ゼンゼ
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より

アニメの待機する姿のほうが、ゼンゼの強者感が出ていて良かったです。

また、ユーベルが複製体ゼンゼを討伐した後、原作漫画では以下のセリフで終わるのですが、アニメでは以下の挿絵でゼンゼが言っていたセリフが、アニオリとして追加されていました。

原作漫画での戦闘終了シーン
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第54話より
アニメで追加されたセリフ
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第54話より

また、そのアニオリで追加されたセリフに対して、ユーベルが「切ったら良いのに」と答え、時間を超えてゼンゼと会話しているような演出にしていたシーンも、アニオリですね。

追加されたセリフに対して答えるユーベル
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より

他の複製体との戦闘全般

色々な受験者の複製体との戦闘について、原作漫画には無い色々な駆け引きが、アニオリとして追加されていました。

特に、カンネとドゥンストが一般攻撃魔法を放った際に、複製体リヒターが岩と防御魔法を組み合わせたもので防御していたのが、面白かったです。

この防御方法は、若干魔力のコストは高いですが、一般攻撃魔法の他に、防御魔法を破るような質量攻撃も、同時に防御することも出来るので、絶対に守りたい時には使えますね。

岩と防御魔法を組み合わせた防御
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より

また、カンネが伸びる杖で攻撃した際に、複製体メトーデがカウンターみたいな感じで、その杖に対応していたシーンも、面白かったです。

なんかカウンター的な魔法を使う複製体メトーデ
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より

なんかガーゴイルと戦闘していた時も、メトーデは同様の魔法を使っていましたよね。

カウンター的な攻撃をするメトーデ
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第23話より

ミミックに食べられるフリーレン

水鏡の悪魔を討伐した後に、フリーレンがミミックに食べられているシーンで、原作漫画では一体のミミックに食べられている描写だけでしたが、アニメでは既に倒されている二体のミミックも追加されていました。

ミミックに食べられるフリーレン
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第55話より
既に二体のミミックを討伐している
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第26話より

確かに、デンケン達が最深部へ再集結するまでには、時間があったと思うので、その間に複数のミミックに挑戦しているのは、フリーレンとしては自然な行動ですね(笑)


おまけ

幼少期のフランメ

アニオリというか素敵な演出という感じですが、幼少期のフランメが登場する回想シーンが、その50年後のフリーレンとフランメが会話するシーンと、重ねて描写されている演出が、なんか良かったです。

回想と現実がリンクする演出
原作:山田鐘人・アベツカサ 監督:斎藤圭一郎 アニメ「葬送のフリーレン」第25話より

原作漫画では、回想と現実の世界は別々に描かれていましたが、ゼーリエやフリーレンにとって50年前は、ついこの間の話なので、回想と現実をリンクさせる演出は、自然な気がします。

原作漫画では回想と現実は別々に描かれている
原作:山田鐘人/作画:アベツカサ 漫画「葬送のフリーレン」第53話より


まとめ

本記事では、アニメ『葬送のフリーレン』第25話・第26話に登場する、アニオリ要素を紹介しました。

他に紹介していないアニオリ要素がありましたら、コメント欄にて教えていただけると有り難いです。


長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。


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