見出し画像

【葬送のフリーレン】テーマのリフレイン:信仰②

漫画「葬送のフリーレン」には、様々なリフレイン(繰り返し)が組み込まれています。それらを意識しながら読み進めるのも、この漫画の一つの楽しみだと考えています。リフレインの種類についての概要はリンクを参照して頂き、以下では具体例について紹介します。

対象は単行本全10巻97話までですので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。


本記事で紹介するのは、テーマのリフレインの「信仰」です。

本記事は以下リンクの続きになります。


勇者一行への信仰

信仰の対象

勇者一行で、主に勇者ヒンメルです。

伝承されていること

勇者一行自身に関して、伝承されていることは、主に4つあります。

1.魔王を討伐した。
2.各地の村・町を襲った魔物・魔族を討伐した。
3.各地で人助けをした。
4.ヒンメルが勇者の剣を抜いたと思われている。(実際は抜いていない)

確定ではありませんが、勇者一行自身に関して、伝承されていると思われることは、主に2つあります。

5.歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使いがいる。
6.歴史上で最も多くの迷宮を攻略した。

以下に根拠を列挙します。

1に関しては、以下の場面が根拠です。

勇者一行は魔王を討伐した 第1巻7ページ

ただ、魔王討伐自体は大きい出来事過ぎるため、どちらかと言うと伝承されることの中心ではありません。以下のヴィアベルの発言に、そのことが現れています。

勇者ヒンメルが死んで、魔族の残党が暴れ始めてからよくわかったよ。確かに千鏡の塔もベーゼも皇獄竜も、魔王すら俺の村には関係ねぇわな。皆日々の生活を守るので手一杯だ。

ヴィアベル、第7巻36ページ

2に関しては、以下の場面を含めて、類似の場面が複数登場することが根拠です。

勇者一行が各地域にいる魔物・魔族を討伐した 第2巻113ページ

3に関しては、以下の場面が根拠です。

各地の人々が伝承するのは、単なる人助けのこと 第7巻35ページ

実際、勇者一行の人助けの話を聞き、ヴィアベルは人助けを積極的に行う冒険者になったので、伝承によって少し世界が変わっていることがわかります。

でもな、それと関係ない場所でも困っている奴がいたらなるべく手を差し伸べるようにしているぜ。

ヴィアベル、第7巻33ページ

4に関しては、以下の場面が根拠です。

ヒンメルが勇者の剣を引き抜いたのは有名な話 第3巻147ページ

しかし実際は、勇者ヒンメルは勇者の剣を抜いておらず、誤ったエピソードが伝承されています。格好悪いエピソードは英雄には不要だからだそうです。

伝承されることは、美化されたものもある 第3巻156ページ

5に関しては、以下の引用が根拠です。

そうか。思い出した。フリーレンだ。人類の人を殺す魔法の研究解析に大きく貢献し、歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使い。

リュグナー、第2巻195ページ

ただ、魔族のリュグナーが言っているので、一般的に伝承されていることかは確かではありません。

6に関しては、以下の引用が根拠です。

私は歴史上で最も多くの迷宮を攻略したパーティーの魔法使いだよ。

フリーレン、第6巻92ページ

ただ、フリーレン自身が言っているので、一般的に伝承されていることかは確かではありません。

伝承の方法

主に銅像と冒険譚により伝承されています。

冒険譚での伝承は、以下の引用が根拠です。

では無駄足ついでに君の弟にたっぷりと冒険譚でも話していくとしましょう。

ハイター、第4巻17ページ

また、解放祭などの祭りが伝承の継続に貢献している場合もあります。

解放祭の様子 第2巻118ページ

南の勇者への信仰

信仰の対象

南の勇者です。

伝承されていること

南の勇者自身に関して、伝承されていることは、主に2つあります。

1.七崩賢三人を討ち取って、全知のシュラハトと相打ちになった。
2.今でも南の勇者と全知のシュラハトの戦いは続いている。

1に関しては、以下の引用が根拠です。

それでも南の勇者は、七崩賢三人を討ち取って、全知のシュラハトと相打ちになったとされている。

フリーレン、第7巻104ページ

2に関しては、以下の引用が根拠です。

南の勇者の死体が見つからなかったことから、今でも南の勇者と全知のシュラハトの戦いは続いているといわれてる伝説まである。

フリーレン、第7巻105ページ

伝承の方法

主に銅像と人形劇により伝承されています。

人形劇での伝承は、以下の場面が根拠です。

人形劇にて、南の勇者の逸話は伝承されている 第7巻104ページ

クラフト一行への信仰

信仰の対象

クラフト一行です。おそらく二人組で、一人はクラフト、もう一人は誰かわかりません。

英雄の像として残っているクラフト一行の姿 第4巻125ページ

伝承されていること

クラフト一行自身に関して、伝承されていることは、主に1つあります。

1.遥か昔に世界を救ったとされる。

1に関しては、以下の引用が根拠です。

遥か昔に世界を救ったとされる英雄様の石像だ。それ以上のことは知らん。名前もわからん忘れられた英雄さ。代々村で管理している。

頑固婆さん、第4巻124ページ

伝承の方法

主に英雄の像と呼ばれる石像を起点に、口伝によって伝承されています。

まとめ

本記事では、漫画「葬送のフリーレン」に登場する「信仰」というテーマについて、関連する記述を整理してまとめました。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?