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【葬送のフリーレン】テーマのリフレイン:師弟関係②

漫画「葬送のフリーレン」には、様々なリフレイン(繰り返し)が組み込まれています。それらを意識しながら読み進めるのも、この漫画の一つの楽しみだと考えています。リフレインの種類についての概要はリンクを参照して頂き、以下では具体例について紹介します。

対象は単行本全10巻97話までですので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。


本記事で紹介するのは、テーマのリフレインの「師弟関係」です。

本記事は以下リンクの続きになります。


人類の魔法使いの「師弟関係」

ゼーリエと一級魔法使い

大陸魔法協会が認定する一級魔法使いは、基本的にゼーリエが師匠となります。

現時点で名前が判明している一級魔法使いは、以下の通りです。

  • レルネン

  • ゲナウ

  • ゼンゼ

  • ブルグ

  • ファルシュ

  • タオ

  • デンケン

  • ユーベル

  • ラント

  • ヴィアベル

  • メトーデ

  • フェルン

上記の一級魔法使いの姿は、本記事の最後の参照にてまとめています。

この内フェルンは、ゼーリエの弟子になることを断ったたことが分かっています。

フェルンはゼーリエの弟子になることを断った 第8巻85ページ

また、名前は判明していませんが、大陸魔法協会設立時の一級魔法使いの姿は、以下の場面で登場しています。(左から三番目はレルネン)

大陸魔法協会設立時の一級魔法使い 第10巻111ページ

一級魔法使いがゼーリエに教わったことは、主に以下の通りです。

■ 職業に関すること

1.服の汚れをきれいさっぱり落とす魔法(フェルン)
2.呪い返しの魔法(デンケン)
3.ゼーリエの想像を超える魔法使いになること(全員)

■ 生き方に関すること

4.優しさの欠片も無い嫌な奴のままで生きろ(ゲナウ)

以下にて詳細を説明します。

1.服の汚れをきれいさっぱり落とす魔法(フェルン)

一級魔法使いがゼーリエの弟子になった際、"特権"としてゼーリエから望んだ魔法を譲渡されます。

フェルンの場合は、"服の汚れをきっぱり落とす魔法"を授かりました。

特権として服の汚れをきれいさっぱり落とす魔法を授かったフェルン 第7巻53ページ

2.呪い返しの魔法(デンケン)

デンケンは"特権"として、呪い返しの魔法を授かりました。

この魔法は習得に百年の修業を要するため、人間にはほぼ習得不可能なのですが、ゼーリエの魔法を譲渡する魔法により、ゼーリエの修業の成果そのものを譲渡できるので、人間でも習得が可能になります。

特権として呪い返しの魔法を授かったデンケン 第10巻165ページ

明記されている"特権"は以上の2つですが、以下の描写から、ゼンゼの髪を操る魔法(仮称)や、ゲナウの黒金の翼を操る魔法は、"特権"により譲渡された魔法である可能性があります。

"特権"の魔法だと思われる描写 第5巻105ページ

3.ゼーリエの想像を超える魔法使いになること(全員)

直接伝えているわけではありませんが、ゼーリエは弟子達に、自身の想像を超える魔法使いになることを望んでいます。

実際に、フェルンには自身の想像を超える才を見出し、弟子へと誘っています。

自身の想像を超える魔法使いを望むゼーリエ 第7巻7ページ

逆に自身の想像を下回る場合には、大魔法使いフランメであっても残念だと思っています。

自身の想像を超えないと失敗作だと断じるゼーリエ 第7巻50ページ

ただ、想像を超える超えないに関わらず、弟子を取ったことは後悔したことは一度もないので、あまり重要な望みではないのかもしれません。

弟子を取って後悔したことはない 第7巻51ページ

4.優しさの欠片も無い嫌な奴のままで生きろ(ゲナウ)

ゼーリエが一級魔法使いに、生き方について教える場面はあまり登場しませんが、魔法使いとして長生きしてほしくて、嫌な奴のままで生きろと、ゲナウに助言したことはあります。

ゲナウには嫌な奴のままでいろと言うゼーリエ 第8巻131ページ


ゼーリエとフランメ

フランメの師匠はゼーリエです。

ただ、ゼーリエがフランメに教えたことは、現時点で明確になっていません。

大昔に魔族を恐怖に陥れたゼーリエなので、おそらくフランメには魔族との戦い方全般を教えたと考えられます。

大昔に魔族を恐怖に陥れたゼーリエ 第10巻104ページ

一例として、ゼーリエは魔力制限に熟達していたことから、魔力制限で欺く戦い方をフランメに教えた可能性があります。

フランメの師匠のゼーリエも魔力制限をしていた 第6巻179ページ

ゼーリエとフランメは、師弟関係にあったとはいっても、考え方は合わなかったようで、上記の魔族との戦い方以外は、ほとんどゼーリエから教わってなかったと推察されます。

フランメとは最後までわかり合えなかった 第6巻105ページ


ゼーリエとフリーレン

フリーレンの師匠の師匠はゼーリエです。

フリーレンがゼーリエに教わったことは、主に以下の通りです。

■ 職業に関すること

1.人間の時代が来るから鍛錬を怠るな

以下にて詳細を説明します。

1.人間の時代が来るから鍛錬を怠るな

ゼーリエとフリーレンが会話する場面は少ないですが、フランメの遺言をゼーリエに届けた後に、少しの間会話します。

その際に、フランメが魔法を人類に開放したことをきっかけとして、人間の発展が加速し、エルフは人間に追い抜かれることを予言します。

その時代を生き抜くために、ゼーリエはフランメに、鍛錬を怠らないように教えます。

鍛錬を怠らないよう伝えるゼーリエ 第6巻111ページ


マハトとデンケン

デンケンの師匠の一人はマハトです。

マハトは魔族なので、ちょっと特殊な例です。

デンケンがマハトに教わったことは、主に以下の通りです。

■ 職業に関すること

1.一般攻撃魔法と防御魔法

以下にて詳細を説明します。

1.一般攻撃魔法と防御魔法

グリュックの命令により、マハトはデンケンに人類の魔法を教えます。

以下の場面より、少なくとも一般攻撃魔法と防御魔法は教えていることがわかります。

一般攻撃魔法と防御魔法を教えるマハト 第10巻84ページ

また、遠距離の一般攻撃魔法を特訓している描写もあります。

遠距離の一般攻撃魔法を特訓している 第10巻80ページ

魔族であるマハトが一般攻撃魔法を使えるのは、事前に人類の魔法体系をソリテールから学んだことと、一般攻撃魔法の元となる人を殺す魔法を、旧友であるクヴァールから学んだためだと考えられます。

ソリテールとクヴァールから人類の魔法体系と人を殺す魔法を学んだ 第10巻73ページ

マハトとデンケンの関係性については、単行本第11巻が発売されてから、追記することがあればしたいと思います。


その他

レルネンとエーレ

以下の場面より、エーレはレルネンの孫だと示唆されます。

同じ魔法使いとして活動しているので、もしかしたら師弟の関係でもあるかもしれません。

エーレはレルネンの孫だと示唆される 第7巻58ページ


長くなりましたので、他の師弟関係については以下記事にてまとめました。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


参照

ゼーリエと一級魔法使い

一級魔法使い

レルネン

レルネン 第7巻45ページ

ゲナウ

ゲナウ 第8巻66ページ

ゼンゼ

ゼンゼ 第6巻131ページ

ブルグ

ブルグ 第6巻124ページ

ファルシュ

ファルシュ 第6巻175ページ

タオ

タオ 第9巻108ページ

デンケン

デンケン 第5巻148ページ

ユーベル

ユーベル 第6巻113ページ

ラント

ラント 第7巻17ページ

ヴィアベル

ヴィアベル 第5巻63ページ

メトーデ

メトーデ 第7巻20ページ

フェルン

フェルン 第1巻176ページ

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