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ただ、名前を書いただけなのに。

一番、自分がやっちまったなぁ…って話をします。
多分この馬鹿な行いで、貧しいんだなって思ってます。

私の父が亡くなったのは20歳の時。
その後、母が体調を崩し、正社員で働いていた私は
介護のために、会社を辞め
近所のコンビニでアルバイトしながら生計を立てていました。

近所といっても、車で10分ほど走る場所だったのですが。
そのコンビニからほど近い場所に父の弟、私にとっては叔父が
住んでいました。

叔父も祖母を亡くし、一人暮らしで
私がシフトに入っている朝にいつも朝食と朝刊を
買いに来ていました。

たわいもない会話をして、見送ってを繰り返す毎日。

そんなある日、いつものように朝刊と朝食を買いに来た
叔父が小さく折り畳んだ紙を私に差し出し
「お前の名前、漢字がわかんねーんだよ。書いてくれ」
そう言われました。
なぜ、私の名前の漢字が必要なのか聞くと
「父の一周忌に寺に塔婆を頼むから」との事だった。
そう言う事ならと、折り畳んだ紙に自分の名前を書きました。

しかし、そこから数年後。
とんでもない事が発覚しました。
叔父が仕事ができない時に借金をしていたらしく
その連帯保証人に私がなっていることが
叔父の死後わかったのです。

その金額8000万円。

その叔父が亡くなった時は私も離婚しており
一人で子供を育てていました。
経済的に余裕は全くありません。
自己破産も考えましたが、そうなると
お金に変えられるものは、全て没収されてしまう事になります。

自宅が私名義になっていたので、それは避けたかった。
致し方なく、その借金を今現在も払っています。
これは、本当にあの当時
どうしてもっと気をつけなかったのかと
過去に戻って叱り飛ばしたい気持ちでいっぱいです。

この借金のせいで、税金は遅れ
子供の養育に必要な支払いは遅れ
携帯電話は止められ…。

散々な目に遭ってます。

それからと言うもの
連絡先や名前を聞かれても自署で書かないように
個人の名刺を持ち歩いています。

最近はLINEとかメッセージツールが多くなってきて
出番が少なくなっていますが
できる限り自署は避ける様にしています。

そうそう、これのおかげで私
クレジットカードやローンの契約ができないんですよ。
欲しいものがあってもローンは組めないので
いつでも現金払い。

だから、車が廃車になってしまった現在。
新しい車を買うこともできません。
片足が麻痺している状態なので、車があると
買い物が便利なんですが…。
今は、自転車と公共交通機関を使って
なんとか生活しています。
片足でも自転車は漕げるんですよ。

一番怖いのが家電が壊れた時で
今年の様な猛暑でエアコンが壊れたら…
そう思うとゾッとします。

本当、誰よりも『宝くじが当たらないかな』って
願っています。
まあ、宝くじを買うお金もないのですが。

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