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Apple Vision Proを体験して感じた実用性

アメリカで発売されてから一週間も経たずしてApple Vision Proを体験する機会に恵まれました。これまで様々なゴーグル型デバイスを経験しながら欲しいと思ったことは一度もありません。仕事にもエンタメにも使えると感じなかったからです。

しかしVision Proは初めて本当に「欲しい」と感じました。何がこれまでのデバイスと異なり、なぜそのように感じたかを整理してみます。


発売直後のVision Proの体験機会に恵まれる

Vision Proは2024年2月2日(アメリカ時間)に販売を開始。iPhoneと同じく、最初はアメリカ限定。デモ映像を見て、まずは体験したいと思ったのは、Vision Proがあまりにも高額だったから。10万円ぐらいなら試しに買おうとも思えるけど、50万円以上となると衝動買いはできません。

私のような地方在住者が体験できるのはいつのことかと思っていましたが、なんとアメリカまで買いに行った知人が帰国まもないタイミングで体験会を開催してくれるというじゃないですか!もちろん、二つ返事でオフィスまで行きました。

ちなみに体験会は有料でしたが、これはむしろありがたかったです。わざわざアメリカまで足を運んで購入した高額なデバイスを、無料で触れさせてもらうのはあまりにも心苦しかったので。無料といわれたとしても、菓子折り持参でごはんぐらいはご馳走するつもりでした。


「デモ映像そのまま」の体験に驚く

初めて目にするVision Proは、事前にウェブで見た通りの素晴らしいデザイン。本体には曲面ガラスやアルミを用いていて高級感があり、それ以外の部分はファブリックやシリコーン系の柔らかな素材で肌触りもよさそう。

Vision Proのデザインや素材はさすがのApple品質

色々とお話をしつつ、いよいよVision Proを初体験。頭のサイズに合わせて、ヘッドバンドに搭載されたダイヤルを回すと、Vision Proがしっかりと頭に固定されます。

その後は空間に表示される指示に従い、様々な操作を行います。Vision Proは目と手を使った操作が主体となるため(キーボードやトラックパッドなども利用可能)、導入時にその精度を調整するようです。

調整終了後、本体上部のボタンを押して表示されるのはホーム画面。現実空間にiPhoneやMacでおなじみのアイコンが浮いています。これはデモ映像で見ていましたが、本当にそのまま。非常に高精細で「思ってたのと違う感」が一切ありません。

アイコン群が現実世界に浮いて見える

実際に見ているのはVision Proのカメラ越しに見える現実の風景と両目の前のスクリーンに映し出される画面なわけですが、違和感がなさすぎてそんなことは忘れてしまいます。楽しみにしていた映画体験は圧巻。スクリーンを好きな位置に動かし、思い切り大きなサイズに広げられ、音も臨場感たっぷり。完全に映画館を超える品質で、最高すぎて思わず笑ってしまいました。

圧巻の映画体験に笑ってしまった


ゴーグル型デバイスを初めて欲しいと思った

私がこれまでに体験したゴーグル型デバイスはエンタメ用ばかりで、数万円も払う気にはなれませんでした。最近はコンシューマ向けでもパソコンの画面を映し出せたりしますが、それらを体験した人の話ではVision Proの品質は段違いらしいです。

Vision ProはvisionOSという専用のOSを採用していますが、見た目も操作感も他のApple製品と同様なので、私のようなiPhoneとMacをメインに使っているものとしては親和性が高くとても使いやすいです。Vision Proは単体でもパソコンのように使えるし、今回は試せませんでしたがMacの外部モニターとしても利用できます。

Vision Proは仕事にもエンタメにも利用でき、手持ちのAppleデバイスとも組み合わせられる上に、持ち運び可能で高性能。これまで体験したデバイスとは比較にならない実用性の高さから、初めて欲しいと思いました。


長時間利用による悪影響など懸念はあるが魅力が上回る

今回は20〜30分程度の利用だったためか、レビュアー達が口を揃えて問題視していた重さは気になりませんでした。新たな体験に対する興奮もあったし、日常使いしないとそのあたりは見えてこないのでしょう。

重さ以外の面では視力の低下が心配。冷却ファンが搭載されているらしく蒸れなかったけど、長時間使っているとドライアイにならないかなとか。

Appleは「現実世界からの孤立」という課題を重く受け止めているようで、Vision Proを通して現実空間が見えるようにしています。周りの人が見えるので普通にコミュニケーションできるし、Vision Pro本体にはスキャンした所有者の目を映して周りの人からも中の人が見えているようにするというこだわりよう(残念ながらデモとは異なり、あまりはっきりとは表示されていませんでした)。ただVision Pro越しの世界は周りの人にはわからないため、孤立とはまた違う課題が出てくるかもしれません。

まあでも実際に体験すると魅力の方が圧倒的に上回ります。ただ大きな魅力を感じていても50万円以上となると簡単には手が出ません。今年の後半には日本でも発売されるかもという噂もありますが…

別のところでもVision Proの感想を書いているので、もっと読みたいという方はこちらも覗いてやってくださいまし。


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