アルプス処理水・三木雄信氏の提言

 「廃炉・汚染水対策チーム事務局」の元プロジェクト・アドバイザーの立場から、対中国風評被害を如何に払拭していくか、その方法論を述べている。先ずは、誰もが簡単に理解、閲覧できる放出モニタリングサイトの構築が大事、世界にその情報発信を積極的に行うことが大事だと述べている。
現状の政府と東電のウェブサイトでは一般人は分らない。そして、「福島第一原発の廃炉」ロードマップの見直しを即急にすることを挙げている。この指摘は大事なことで、廃炉が完結しない限り、汚染水は出続ける。いたちごっこ、終わりのない風評が蔓延ることになる。

日本人として、忘れてはならないことは、福島の漁業関係者が納得、了解しない限りこの問題は解決に向かわないということだ。いずれ保証金で妥結したとしても、それで国民は「安心」をもつかという問題だ。漁業関係者もさることながら、国民の問題でもある。国との約束は、『海洋放出と廃炉の終了時に、福島の漁業が継続していて初めて約束が果たされる』となっている。廃炉の終了はあるのか、地下水が汚染されない現実はいつになるのか、今の段階では誰も答えることは出来ない。
安全神話は崩壊している、福島第一原発の土地からアルプスが撤去されることがないとしたら、その周辺の土地は、二度と元には戻らないことだけは現実だ。


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