拉致問題・忘れている事

 「日朝平壌宣言」から21年となるが、家族会は「現在進行形である、一日も速い全員帰国の実現を要求する」と連日、熱いアピールを繰り広げている。首相は、相変わらず、『共に新しい時代を切り開く観点から、私の決意を金正恩氏に伝え続ける。私直轄でハイレベル協議を進めたい』と金太郎飴発言を公言している。
しかし、この二団体はどこかおかしくないかと思うことが多だある。日本にとって、「日朝平壌宣言」後の最大の目的は国交正常化の実現である。ここ20年の経緯を眺めていたら、この「正常化」を妨げているのは、自民党政権と家族会であるように感じる。制裁強化一点張りで、「ぐうの音を上げる」まで締め付けると叫んで、金正恩が「参りました」と交渉を持ちかけてくると思う方がどこか次元がズレているのではないかと思う。自民党政権は諦めているから、20年間も何ひとつ微動だにしない歳月を繰り返したのではないのか。

酷なようだが、過去の大戦で亡くなった親父、息子は永遠に帰ってこない。そうなった責任は時の政府と国民にある。ここを念頭において物事を考えないと解決するものも、棚上げ状態で時だけが推移することになる。


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