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NEXT CITYは課題と先端研究の見本市。世界を変えられるスタートアップをともに

参加すれば起業のためのヒントをみつけられるカンファレンスIVS2023  KYOTO。とくにNEXT CITYは、これから起業をしたい人々に役立つ情報が揃っています。「IVSアツいラジオ」から一部を書き出して紹介します。話し手はNEXT  CITY企画担当の前川寛洋、聞き手は今井遵です。

【IVSアツいラジオざっくりまとめ】

◎ NEXT CITYに参加してほしい人
・自分たちの力でコトを成したい人
・解決手段を持っていて課題を探している人
・身近な人を幸せにしたい人

◎人は いつ「起業したい」と思うのか?
大切な人に幸せになってほしい、自らが体験した不条理を解決したいなど、身近な想いが源泉となっていること多い。

◎ 社会課題の解決を推進している人はどんな人か?
実際に話を聞くと入り口は「たまたま」「面白いと思ったから」だとみんな言う。 「大義があるか?」と言われるとそうでもない。たまたま面白いと思っていたことが結果として社会課題に結びついていただけ。面白いと思った結果、気がつくとその領域で活躍している。だからぜひ、NEXT CITYに参加してみてほしい。きっと、「たまたまのきっかけ」 が生まれる。起業は案外、小さいステップから始まる。

〈出会える課題の例〉ヘルスケア
「大切な人を生かすことは可能か」「健康寿命をどうやって長引かせるか?」「本当に不死身になるのか?」を解き明かしていく。

〈出会える課題の例〉ヒューマノイド
社会とは突き詰めると「人と人の繋がり」。その中でヒューマノイドは必要なのか。人間を人間たらしめるものは何か?のような哲学的なセッションも用意している。

◎ 研究とスタートアップは繋がるのか?
研究にはまだまだ開発段階のものが多い。それでは社会に実装できない。
基礎研究 = 世の中の真理を解き明かしていくこと
応用研究 = 社会実装をどうしていけばいいかを考えること
応用研究が進んでいくと社会実装される可能性が高い。この分野に出会うことで、何かきっかけを掴んでほしい。

―― 一部書き起こし――

意外にも、多くの起業のきっかけは「そこに課題があったから」

前川 今回は、NEXT CITYの注力エリアであるソーシャルイノベーションエリアをご紹介します。ひとことで言えば、社会課題と技術に出会える場所です。これまでのIVSでは扱ってこなかったアカデミックな要素やエンジニアの参加が可能な場所。NEXT CITYの目的は、スタートアップの関与を増やし、起業意欲のある人々やスタートアップに関わりたい人々を増やすことです。私たちはその入口となる企画を立てています。
今井さんにお聞きしたいのですが、皆さんが起業を考えるきっかけはどのような時だと思いますか?

今井  IVSに参加している皆さんから感じるのは、所属している企業のなかで新規事業に取り組んでいるときに「自分でやった方がいい」と感じて起業する人が多いということ。これは個人的な意見ですが、みんながまだ取り組んでいないことに興味を持ち、自ら解決しようとしたときに起業するという感じでしょうか。

前川  まさにその通りだと思います。起業する人ってみんなが放置している問題や課題を解決しようとしているんですよね。ブルーオーシャンの市場を狙うという考えもあると思います。ただし、課題を見つけることは難しいです。
ニュースでよく見る脱炭素やAIなどの大きなテーマは、自身が直接経験したり触れたりして理解するっていう瞬間がなかなかないですよね。けれど、ここに来ればスタートアップの最初の一歩となる社会課題を理解し、体験し、関わることができる。それがソーシャルイノベーションエリアです。

世界の「課題」に触れられれば、解決のイメージがわいてくるはず 

今井  一方で、課題解決ではなく起業家になるために課題を探している人もいますよね。

前川  まさにそういう方にもおすすめです。どの市場で活動するかを考えている潜在的な起業家はもちろん、大企業で新規事業に取り組んでいる方々にも来ていただきたいですね。
後者の場合、自社のアセットやリソースを活用して新たな取り組みを始めることになります。
起業には、技術や手段が必要ですが、解決すべき課題を探している場合もあるんですよ。そういう方々にとって有益な情報を提供することができると考えています。世界の「課題」に触れられれば、解決のイメージがわいてくるはず 。
社会課題というと大げさで、自分には遠い話のように感じる人もいます。しかし、たまたま面白いと感じたものや学校で学んだ分野を活かせそうだと思ったら手をつけられるんです。だからこそ、NEXT CITYでは社会課題を身近に感じてもらえるセッションや体験、マッチングを提供していくつもりです。

今井 「偶然」のきっかけをつくる場所と言えますね。

前川 実際に起業した人たちは、何かしらの偶然が引き金となって起業していると思います。そうした偶然の要素をできるだけたくさん生み出していきたい。

今井 社会課題というとちょっと抽象度が高い感じがあります。具体的なジャンルに分類されていると良いですね。

前川  今回のNEXT CITYでは幅広いジャンルを取り扱っているのですが、特に健康と環境には注力しました。宇宙というテーマもありますよ。これらは結局のところ、人類が幸せに生きるためにはどうすれば良いのか、地球の資源を持続的に活用しながらより良い生活をするためにはどうすれば良いのかというテーマに集約されます。また、再生医療の最新動向なども探りたいと思っています。昨今の科学技術の進捗をみていると、すでに人間が不死身になるぐらいの技術ができてきているのではないかと感じるもいると思うんですよね。実際にその分野で研究をしている人々の視点や現状についての話を聞けるセッションも用意しています。

こまわりの効くスタートアップだからこそ、研究と実装のブリッジが作りやすい 

今井  スタートアップは基本的に資金が限られているため、実験にお金がかかる医療分野などとは縁遠いのでは? 医療に関しては、スタートアップが入らず医療業界内で完結した方がいいのではないかと思うのですが。

前川  一理あります。医療機関内で既に研究が進み、具体的な手段として実装されるフェーズであればその通りでしょう。けれど、まだ研究開発の段階にある技術は患者に提供できる状態にありません。すぐにはお金にかえにくい基礎研究もあります。これらを社会実装するためには、新しい研究結果や技術をどの分野で応用するか、市場の可能性はどのくらいあるのかを見極めていく必要があります。
スタートアップはこうした段階で先行リスクを取りながら資金を調達し、技術の応用を検証したり製品を開発したりする役割を果たすことができるんです。投資家などが関与し、実装を加速させるための資金調達を行うことも。
スタートアップの取り組みは、社会課題の解決に貢献し、将来的な実装を見越した投資を受けることで研究を継続していくために重要です。スタートアップは組織が小さいからこそ、小回りがききプレーヤーと容易に連携できるためブリッジを作りやすいんです。

今井  なるほど。みんなが無視していた課題を、スタートアップは解決へ向かわせることができると。明るい未来を感じますね。

世界をよくする視点から起業を考えられる

前川 ソーシャルイノベーションについてもう少し詳しく話しましょう。
今、日本にはメンタルに関連する課題が非常に多いです。そこでNEXT CITYにはメンタルヘルスの解決策や世界全体での課題の実態について議論するセッションを用意するつもりです。

一方で世界を見ると、いまだ経済的な格差が健康格差となって現れています。このような課題を解消するために、地域の医療や経済の仕組みを変える方法を考える必要があります。このようなテーマは、専門的で難解なものになりがちですが、挑戦している人々がどのように市場を見ているかをに知ることができれば、少し世界の様子の見え方が変わってくるのではないでしょうか。今の世界を知れるセッションを用意します。
また、VRやメタバースなどの技術が医療にどのように貢献しているのか、AIやXR系のディープテックがどのように活用されているのかもお見せしたいと思います。

実は、ITスタートアップの経営者たちはこうしたディープテックに強みを持っており、その分野に進出しています。このようなプレーヤーたちがどのような事業を展開しているのかを知ってもらえればと。
また、ヒューマノイドなどがどのくらい人間に近づいているのか、人間を人間たらしめている要素は何なのかといった、哲学的なテーマにふれることもできます。
かつてSFだと思われていたことが現実に近づいている今、知っておきたいテーマですよね。

エンジニアに向けた企画ももりだくさん

前川 今回のイベントではエンジニア向けのコンテンツも充実させています。特にIVS for Engineer というイベントでは、国内を代表するスタートアップのクリエイターやエンジニア出身の投資家が、エンジニア目線でスタートアップの進め方やキャリアについて話し合います。

具体的には、エンジニア組織の作り方やエンジニア採用のブランディングなどに焦点を当てます。エンジニアの目線を重視しましたので、スタートアップに参加したいと考えているエンジニアやキャリアアップを目指しているエンジニアの皆さんにご参加いただきたいです。Tech Barという形で、企業のCTOクラスの方々がコミュニティエリアのバーテンダーを務めてくれるので、カジュアルにキャリア相談ができます。

また、最近ではジェネレーティブAIがエンジニアの作業環境の改善に大いに役立っている例が多く見受けられます。そのような事業者にもブース出展していただき、実際にそのプロダクトを体験していただける場所も設けました。

NEXT CITYは、スタートアップ志望者とエンジニアのマッチングにおいて、興味深い企画が満載だと思います。社会的な課題解決に貢献できるスタートアップとエンジニアとのマッチングが実現させることで、私自身も社会の課題解決に関わりたいと考えています。

実際の音声はこちらからお聞きいただけます
#IVSアツいラジオ まだまだ話足りない NEXT CITY
https://twitter.com/i/spaces/1YpKkgYzaamKj?s=20
※可読性をあげるために、書き起こし部分は音声配信の内容を大幅に編集してお届けしています。

IVSの概要・チケットのご購入などは公式サイトをチェック!
https://www.ivs.events/ja/2023


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