思い出に浸るライブ - ANIMAX MUSIX 2024 SPRING

前段

ANIMAX MUSIXはANIMAXが主催するアニメ音楽の祭典である。今年は15年目とのことで、いつも秋にやるライブに加えて2024年3月30日に武蔵野の森総合スポーツプラザ（最寄り駅：京王線飛田給駅）で行われた。

端的に言うと、「他のイベントが外れたから結果的に行ったけど、真っ先に申し込んでも良かった」という、各方面に喧嘩を売る感想になった。
なお、自分の心がけとして「どこに行っても正解だったじゃねえか」となるパターンが最も良いと思っている。

印象に残った曲

マクロスFより『ライオン』

正直ANIMAXをなめてた。かつてMay'nさんがよく出演していた頃は、滅多にマクロスFの曲をやらなかったように記憶している。逆にマクロスΔの曲は面白いコラボでやっていたりする印象だった。だから今回は、May'nさんとJUNNAさんでマクロスシリーズの曲を歌ったら御の字かなと思ったりもしてた。
そこにまさかの中島愛さん登場である。この一曲のために。
自分は、マクロス合同ライブ、Flying Dog主催犬フェスや幕張でのシェリル&ランカのジョイントライブに参加できているので、この組み合わせで聴くのは4回目だけど、自分が深夜アニメに深くはまっていた時期の曲なので、何度聞いても感慨深いものがあった。レーベル主催イベント以外では超レアな組み合わせで歌われているのだから。

【推しの子】より『アイドル』（カバー）

賛否はあるけど、大勢で公式には推奨されていない合いの手を入れる風潮がANIMAX MUSIXにはある。そして、当然この曲も餌食になった。ご存じの方も多いが、この曲のある部分の合いの手を「ゲッター」と叫ぶインターネットの流行が去年あった。それをカバーとはいえ約一万人規模の会場の大多数が実践したのである。これは、ロックフェスのDJ和かANIMAX MUSIXにしかできないと思う。

ALTIMAより『CYBER CYBER』『Burst The Gravity』(カバー？)

俺はALTIMAが大好きだった。ソロイベントや出演が事前に発表されているイベント以外にも「シークレットゲスト出演の可能性があるイベント」にも通っていたユニット。
でも、五年以上前に休止。メンバーはそれぞれ別の道へ。その中のひとり、ボーカルの黒崎真音さんが昨年急逝。
もう大好きなあの曲は生で聞けないかと思ってた。
でも、この日、ほかのメンバー（satさんとmotsuさん）が集まって、motsuさんと縁のある方がゲストボーカルとしてカバー。
登場の仕方もかっこよかった。黒崎真音さんが居るべき場所を空けて、いつものポーズをきめた。
一万人規模での「オバマが到来」は忘れないだろう。

今後の展望

とても楽しめたイベントだったが、ちょっと不安がある。今回盛り上がったと俺が感じた曲は、2010年代以前の曲が中心で2020年代の曲で盛り上がったのは全部カバーだった。アニメという娯楽が世に広がって行くにつれ、主題歌を担当するミュージシャンも多岐にわたり、CSチャンネルの主催イベントでは呼べないくらい広がっている。
2020年代は最新のアニソンをひとつのライブで楽しめることができなくなっていくのかもしれない。