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日欧地域間イノベーション協力事業 ウェビナーシリーズNo.3「スタートアップとオープンイノベーションのためのスマートスペシャリゼーション戦略」開催レポート


日時:2023年4月26日(水)
9:00~10:30(CEST)/ 16:00~17:30(JST)
オンライン開催(Zoom)

IURCヘルプデスクは、EUが提唱するスマートスペシャリゼーション戦略をふまえ、スタートアップ支援やオープンイノベーション推進政策を通じて地域のイノベーション創出がどのように発展しているのかについてEU地域と日本の府県が情報交換や成功事例を共有する機会を提供することを目的として、オンラインセミナー「スタートアップとオープンイノベーションのためのスマートスペシャリゼーション戦略」を開催しました。
本セミナーは日欧地域間イノベーション協力プログラムのウェビナーシリーズ3回目となり、4月26日(水)16:00-17:30(日本時間)に開催されました。 
セミナーでは、IT・デジタル技術の急速な進歩・普及によりスタートアップ企業がグローバルに拡大し、オープンイノベーションの重要性が顕在化しているという近年の状況において、組織内外の技術やアイデアなどのインプット・アウトプットの流れを活性化させるという点がテーマとなりました。
 
はじめに、Jean-Eric Paquet 駐日EU大使が開会挨拶を行い、イノベーション政策は私たちの社会の未来にとって重要な取り組みであると述べました。続いて、DG REGIO スマート&サステイナブル・グロース部門 副部門長のWolfgang Münch氏による基調講演が行われ、EUの高開発地域と低開発地域の間で相乗効果を生み出すスマートスペシャリゼーション戦略の重要性について述べられました。また、欧州連合の結束を強めることを目指したスマートスぺシャリゼーション戦略が、研究・イノベーションにも深く結びついていることが強調されました。
 
カタルーニャ州政府(Laia Arnal、知識社会・移転・領域局長)とバスク自治州政府(Leyre Madariaga、経済開発・持続可能性・環境局 デジタルトランスフォーメーション&アントレプレナーシップ担当ディレクター)の基調講演では、S3およびオープンイノベーションに関する欧州地域の視点と経験が共有されました。この講演から、カタルーニャ州とバスク自治州の2021年から2027年のプログラム期間中の戦略分野について、オープンイノベーションの様々な手段、及び起業を支援する地域の政策立案者のコミットメントに関して学ぶことができました。
 
また、他のEU地域(リュブリャナ都市域、エミリア・ロマーニャ州、ヴァルドワズ県、オーベルニュ・ローヌ・アルプ地域圏)からも、地域のイノベーション政策戦略やスタートアップ、オープンイノベーションの推進に関する経験が共有されました。
 
最後に、日本の府県からは、欧州ではどのようなスタートアップが既に存在しているのか、スタートアップの連携支援や、中小企業間の連携を強化してオープンイノベーションにつなげるためにどのような取り組みをしているのかといった質問があり、このテーマへの関心が示されました。また、スタートアップやオープンイノベーションが地域の主要産業に与える影響についても日本の各府県が関心を示していました。
 
 
こちらの記事は2023年5月9日にIURCのウェブサイトに掲載されたNewsの和訳です。原文はこちらからご覧ください。
https://www.iurc.eu/2023/05/09/smart-specialisation-strategy-for-startups-and-open-innovation-webinar-by-eu-japan-region-to-region-innovation-cooperation/