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桜が咲いている。友だちと桜並木の下を歩いた夜、私はどれだけの人と桜を見たのだろうか、と思う。家族や友人、あるいは好きな人と見たこともあるかもしれない。騒ぎながらしたお花見、並んで歩いてお散歩したこと、写真を撮りながら待ってもらったこと。好きな人には花の名前を一つ教えなさいと言うけれど、桜は意識するタイミングがニュースでも会話でもあって、それだけ私の生活と、その環境に溶け込んだ植物なんだと感じる。 桜の方はどうなんだろう。どれだけの人を見てきたんだろうか。桜の下には死体が
ゴールデンウィークは、少し遠出をすることになった。初日が雨なのは何となく気が重いけれど、それでもお休みであることはそれだけで特別で、楽しみがなくなる訳じゃない。 電車の乗り継ぎをしていると、他の人もどことなくお休みを満喫している人が多く、キャリーケースを引いている人や、小さな子供連れの家族がいた。私は自分の計画しか知らなくて、こうやってお出かけをする人がたくさんいるんだなぁ、とふと思う。 ここ最近、会えなかった誰かに会いに行ったり、顔を見せに行ったりする様子を見ると