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上手なダンサーの動画から表現方法を学ぼう/オンライン社交ダンスセミナー

前回まで学んできた表現方法(音楽の構成、ビートバリュー、種目の特性)、
実際に自分の踊りに取り込むには、まだまだ遠いと思っていませんか?

新しいものを取り入れるときは、上手なダンサーがどのように踊っているのか見ることをおすすめします!

音楽の基本構成や有名な曲の曲調を理解した踊り。

以前のオンライン社交ダンスセミナーでお話しした音楽の基本構成に沿ったルーティン重要性。
Blackpoolで演奏される曲の種類はかなり限定されています。Blackpoolに限らず誰もが知っているような曲は次の流れがどうなるか想像した上で踊られています。

Waltz

1:38〜 7小節目やや強めの音でセイムフットランジに入り、8小節目のスウェイチェンジは静かに、そしてデベロペが1拍目で強く表現している様子が見えます。
Michele Bonsignori & Monika Baldasseroni

ワルツらしいヘッドウェイトを使った大きなスイング ライズ継続感も見えます。
Mirko Gozzoli & Edita Daniute


Viennese Waltz


8小節の区切りに合わせてナチュラルターン、リバースターンに合わせている様子、べニーズワルツらしいスウェイのタイミングなどがよく見えます。

この動画はチャンピオンを防衛しようとするパオロ ジョアン組と、移籍してきたミルコ エディタ組の闘いの様相を呈した競技会です。

Slowfox

0:46〜新しいフレーズでReverse wave Back featherの連続 7,8小節目の強い音でスピン。次のフレーズ1小節目はエクステンションから入っていっています。
1:18からのフレーズもぴったりです。
田中英和 & Adele Preston

2023年のUK選手権引退デモンストレーションです。
本来のスローフォックストロットのリズムの曲ではありませんが、スイングローテーションの速さそしてフットタイミング、ラブリーなカウント3の通過の仕方など、スローフォックストロットの特徴を存分に表現しているように思います。

Tango

レガートな音のとり方で踊り始め、5小節目でアクセント、7,8でもアクセントを作り盛り上がり、次のフレーズに繋いでゆきます。7小節目8小節目が強くなるのは音楽構成のセオリー通りですね。
次のフレーズでは、2小節目からスタートしていますが、これは進路上に他カップルがいたからでしょうか?それでもエクステンションをして緊張感を高めて違和感がなくなっています。続く3〜4小節目のTurning lockの疾走感、7小節目8小節目の音の合わせ方も見事です。

Quickstep

クイックステップの特徴である軽快さが見られるステップが満載です。

少しでも早く踊り始めたい?

前奏を聴いてから踊り始めるのが良いのは知ってるけど、少しでも早く踊り始めた方が目立って良いんじゃない?特に競技ダンスだと。。
そう思ったことがある人は多いと思います。
当然早く踊り始めた方がジャッジの視線を集めやすいですが、どう音楽のフレーズに合わせるかが腕の見せどころです。
そんな工夫をしているダンサーの動画を集めてみました。

イントロ中の3小節目からWalk linkをして、PPからのステップを1小節目に持ってきています。その後も効果的にフレーズに合わせて、小節ごとのアクセントにも合っている様子が見えます。
Tony Dokman & Amanda Dokman

先に曲がかかってしまった場合

自分が踊り出したい場所に行くよりも先に音楽がかかってしまう。
こんなときでも、4小節の区切りを意識することで違和感なく踊ることができます。
Marco Cavallaro & Letizia Ingresso Quicktep


もう才能の域なんじゃないか動画

Andrew Sinkinson & Anastasia Milyutina

Andrew Sinkinson Dancing Beautiful Slow Waltz with Anastasia Milyutina

もう音の感性が凄すぎて解説できません。。
歌のラブリーな感じ、間のとり方、アクセントの付け方など、人を虜にする踊りだと思います。

Massimo Giorgianni &Doreen Freean & Alessia Manfredini

Blackpool '99 Massimo Giorgianni-Doreen Freeman tangó,Alessia Manfredini tangó,angol keringő

単純に音の強弱やフレーズに合わせるだけでなく、自分でアクセントを足したり引いたり。磨かれた感性と自分への自信や信念がないと出来ません。

Giampiero Giannnico & Anna Mikhed

Giampiero and Anna – Waltz Show Dance – BADC 2010

もう全部最高なんですが、2:20くらいからの次の音を予測させる動きがゾクゾクしちゃいます。
このときの動画3つの角度から撮影されているのがYoutubeにあがってます。


音楽性を感じさせる踊りの練習方法

フレーズを意識して踊り始めてみよう。

イントロ4小節を聞いてから踊り始めてみる。
曲の途中なら8小節のフレーズか、その中の4小節の波に合わせ踊り始めましょう。
特に避けたいのは、1小節目で踊り始めたり2小節目で踊り始めたりと、奇数小節偶数小節を混同してしまうことです。奇数小節は音が強く、偶数小節は音が小さいため、自分のフィガーの中で強弱が逆転してしまいます。

同じステップでも踊り方を変えてみる。

例えば、TangoでRight lungeをレガートに滑らかに踊る、アクセントを付けて強くスタッカートに踊る。
同じことは、Contra checkやSwitchでも練習しやすいと思います。

終わりに

1月は社交ダンスでの表現方法、音楽性についてお話してきました。
表現方法や音楽性と聞くと凄くレベルの高いこと、感性やセンスの問題と考えてしまいがちですが、しっかりと理論があり、決まりに沿って練習することで誰でも音楽性や表現力を見せることができます。
もちろん、最初は思ったとおりに音が取れなかったりすると思います。しかし繰り返し、次のメロディーや音を想像したり、楽器の音色を聞くことで、感性をみがくことができます。

表現力、音楽性は上手になってから取り組む内容と思っていると、いつまで経っても取り組まずに終わってしまいます。
そして見落としやすい練習課題でもあります。
デモンストレーションを作っているなら絶対意識したいことですし、競技選手であっても意識して欲しいです。競技選手であれば、他のテクニックに比べて取り組んでいる人が少ない分野なので、他のカップルに対して抜きに出ることが容易とも言えます。

また、社交ダンスは音楽に合わせて踊るもの、音楽を楽しむ、身体表現を楽しむものだと思います。その音楽を表現してこそダンスではないでしょうか?
決して義務的なものではありません。
音楽と一緒に踊ることができると、社交ダンスの楽しみが大きく広がります。
ぜひ楽しんでみてください。

オンライン社交ダンスセミナーについて

  • 毎週水曜日20:40〜 土曜日20:00〜Zoomで開催しています。
    Zoomでは基礎知識テストや質問タイム、ギャラリービューを通して皆さんの踊りを見てのアドバイスも行っています。

  • 公式LINEに登録いただくと、お送りするZoomミーティングIDから無料で参加いただけます。

  • 公式LINEからは以下のような限定公開の録画を見ることができます。
    公式LINE登録は→ https://lin.ee/nDPr5K

セミナーではより深い解説と、実際に踊りながらの解説をしています。
詳しく勉強したい、イメージを掴みたい方はご覧になってみてください。

こちらセミナーの様子を限定公開させていただいています↓

2/2水曜日のセミナー

2/5土曜日のセミナー


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