見出し画像

アンティーク・古物

 アンティークショップや古物屋って覗くの面白いですよね。年代を経た物って独特のくたり感や色合いがあって、物によってはとてもお洒落に見えます。デザインが凝ったものが多く、見ているだけで楽しいです。当時の感性で作られた珍しい1点物が格安で手に入った時は、喜びもひとしおでしょう。

 私も和・洋問わず掘り出し物が見つかる古物屋さんが好きで、見つけるとついつい覗いてしまうのですが、お店に入る時・買う時は色々気をつけています。😅巫女体質にとって、古物屋はお宝が見つかるかもしれないパラダイスであると同時に危険な場所でもあるのです。💦

とにかく疲れます。🌚

 古物屋の店内の独特な雰囲気ってどこの店も似ていますよね。あの薄暗さ、埃っぽさ、ものに宿った様々な念が重たく満ち溢れた感じ。今より若く未熟であった頃は、その得体の知れないゾクゾクする雰囲気が好きでした。当時はそこまで感覚が鋭くなかったため、そのゾクゾクが意味するところまではわからなかったんです。退屈な日常の中のちょうど良い刺激くらいに思っていた。笑

 しかし、覚醒して敏感になった今の状態では、影響をモロに受けてしまうので、そのままでは店内に入りません。まず、「ここは少しは影響を受ける可能性がある場所だ」と認識した上で、気を強く持ち自己責任で入る。そして入ったら意図的に意識を遮断して、エネルギー的なものを気にしないように努めます。手を素早く動かして掘り出し物を探し、長居せずにとっとと店を出る。私の場合、短時間ならこんな感じで大丈夫です。笑

 邪気や埃にあてられると、とにかく心身が重くなって疲れるので、帰宅したらすぐにあら塩風呂に入浴してお清めすることをオススメします。お店にもよると思いますが、体感的には生命力というか、精気をガッツリ吸われてグッタリ、みたいな感じになります。(自分のコンディションによっては全然大丈夫なお店もありますが)

 一番最近に入った古物屋での話。奥の方からすごく嫌な感じがしたので、なんとなく意識を向けてみたら、濃厚な暗闇から二つの目がじっとりとこちらを見ているようでした。とにかく嫌〜な感じの目付きでした。玄関に近いお店の手前では、店主と犬を連れたお客が楽しそうに談笑していたので、そのまま何も買わずにそっとお店を出ました。必要ないものは無視というか、関わらないのが一番です。

買っていいもの、悪いものは?

 買った後から悪夢を頻繁に見たり、運気が極端に下がるもの(事故にあう、体調不良になるなど)はすぐに手放した方が良いです。そういう場合は買う時にすでに魅入られて購入している場合も多いので、いざ捨てようとすると色々言い訳をして捨てたくなくなってしまうかもしれません。😅その場合は魅入られているだけで、その物をご自分が欲しているわけではないので、心を鬼にして捨ててください。笑

 私の場合だと、これは古物屋ではないのですが、作家さんが作った抹茶碗が欲しくてたまらない時がありました。墨で掠れた蛙の絵が描いてあって、名前は確か「開運の抹茶碗」。いかにもな感じの名前です。その蛙に何か宿っているらしく、とにかく可愛くて欲しくなるんです。この場合は冷静に良いか悪いか判断しようと自分の体感を大事にしました。(心で迷う場合は、体の快・不快で判断すると、間違いにくいです。)確かにとても欲しいけど、茶碗にエネルギーを合わせると、なんか身体が重苦しい。そのため、却下。帰り道しばらくは欲しかったですが、じきに謎の高揚感は収まりました。後日間を開けずにお店に行ったのですが、売り切れていました。やっぱり、物にも縁とタイミングがあります。

 自分とその古物が一緒に生活してるイメージが想像できる、明るい楽しい気分になるのは持ってて良い物だと思います。(物件と同じで、いつもの自分のイメージに違和感なく馴染むのは大事だと思います。)

もちろん良い出会いもあるよ! 

 当時の私は大学生で、何かの機会で原宿の竹下通りに行くことがあった。誰かとの待ち合わせに早く来てしまったのか、一人ブラブラ道を歩いてはお店を覗いていた。そのうちに狭い路地に入り、不思議な店を見つけた。店名は忘れてしまったけれど、入口の扉付近にたくさんの小さくてカラフルなテディベアやビンテージの壊れたバービーちゃん(首だけのもあった)がぶら下げられている不思議なお店だった。少しだけ不気味可愛いくて、色彩鮮やかで、いかにも原宿っぽい感じ。当時の私はそんな原宿の個性的な雰囲気を好ましく思っていた。

 店内は普通の古物屋さんで、かなり大きめサイズのアメリカのビンテージの洋服がどっさり並んでいた。店員さんが宇宙人みたいな不思議な髪型をしていたのを覚えている。その中で他のお店とちょっと違ったのが、古いぬいぐるみやバービー人形が印象的に配置されている点だった。

 洒落たタキシードを着た青い眼のテディベアとかウェディングドレスを着たアメリカ風の大雑把な造りのクマが、洋服の合間にちょこんと置かれていたりする。レジ近くのぬいぐるみの羅列の中で、ふと目があったものがあった。とても悲しい顔をした、八の字まゆの困った顔のクマのぬいぐるみだ。

 そのクマはクタクタにくたびれた感じで、ワンコイン以下の値段が付けられていた。普段はぬいぐるみなんて買わないのだけど、そのクマはとてつもない引力で私を引きつけた。いやいや、でも部屋にぬいぐるみ置く場所なんてないよ。一度はそのまま店を後にしようとしたけど、もう一度振り返ると、クマのつぶらな瞳とバッチリ目が合った。本当に、目が合ったんだ。なんて悲しそうな顔をしているクマなんだろう!

「ぼくを買って」

 まるでテレパシーのようなその沈黙の言葉に、なんだか可哀想で放って置けなくなってしまった。店員さんと二言三言会話した後、すぐにレジに持って行って、その子をお買い上げした。本当にそんな感じで、訳もわからぬままあっという間にうちの子になってしまった。この子を買って以来、そのお店との縁もなんとなく途切れ、そのまま行かなくなってしまった。

 今もあの店、あるんだろうか? 

 このクマさんは不思議なクマさんで、うちに来てからすっかり顔が変わって、とても可愛い親しみやすい顔になりました。自分の居場所が明確になったからでしょうか。本当に生きてるみたいな存在感で、見た人ほとんどが妙に可愛いと言ってくれる。つくも神が入ってると言う人もいた。笑 何かを感じる物には、命に近いエネルギーが確かにに宿っています。引越しして部屋が変わっても、クマさんの定位置はいつも決まっていて、必ず私のベッドの枕上。明け方クマさんが私の寝顔を覗き込んでてビックリしたことがある…。

 最初の引越しをした時、このクマさんは実家に置いて行こうと思ったのですが、一緒に連れてって! とビジョンが浮かんで来たので、連れていきました。それからいつも一緒です。離れると、こういう感じで側に置けとビジョンで催促が来る。落ち込んで一人とぼとぼマンションに帰る時も、部屋で待っているこのクマさんの暖かい映像が見えて、私は一人じゃないんだと救われたことがある。

 古物も中々良いもんですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?