被害者に追い打ちをかける世間様。~はれのひ事件から思うこと~

依月です。
寝不足と疲労とストレスで心も体もボロボロです。
こんな状態で今週末に成人式を迎えようとしているにだから
面白いですよね。

そうなんです。今週末に成人式があるんです。
という訳で成人の日まで、少し成人式に関することを書いていこうかなと思います。

2年前の成人式。とある事件のことを覚えていらっしゃいますでしょうか。
そうです。【はれのひ】という店が起こした事件です。振袖の販売や着付けを行っていた会社でその年の成人式も勿論たくさんの利用客がいた。それにも関わらず当日になって店側が行方をくらまし、多くの新成人が多額を払ったのにも関わらず当日、着付けができない、振袖が着られないという状況に陥った事件です。僕は当事者ではなくあくまで傍観者。この情報もニュースなどで得た知識ですが、ざっとこういうものだったと記憶しております。

勿論、この会社…というよりこの会社の元社長さんには腹が立ちました。会見でも自己防衛ばかりで謝罪の心が見られなかったし。まあその辺に関しては司法の裁きにゆだねましょう。そろそろ刑務が終わるらしくて震えましたが。

僕が気になっていたのはその時の世間の考えです。

多くの人は
『かわいそう』『一生の思い出に泥を塗った』など、会社側を糾弾していました。

しかしニュースやSNSを見れば

『振袖で行かなくてもいいじゃないか。』
『振袖が着られなくなったならスーツでいいじゃん』
『振袖なんて見栄を張るためだけのものじゃん』

振袖の文化そのものを否定する意見や、

『着たいなら自分で着付けられるようにしなきゃいけない』
『店に頼らず自分でやればいい』

他人に頼ったことを否定する意見など、
店側ではなく新成人の行動を批判する意見も多くみられた。

SNSで一個人が言うならまだしも、影響力のある芸能人やニュースのコメンテーターぶったタレントさんが言っているのだからかなり恐ろしいなと思った。

なぜ被害者を批判するのか。

加害者に多少同情し加害者の方を少し持ってしまう人がいるがそこは仕方のない部分もあるだろう。情に厚い人は度の状況でも情に厚いのだから。

被害者を批判する必要ってあるのかな。
何で被害者は被害に遭って傷つきを覚えたのに追い打ちをかけるかのように世間も批判していくのか。

いや、被害者をたたく必要性ある?
なんで犯罪の被害に遭った上に世間からも批判されないといけないの?

凄く凄く考えました。ある程度のまとめはできました。

単純に知らないんでしょうね。
一度着てみれば、着付けの現場を見ればわかります。
これを20歳の和服に慣れていない人が一人できるのは無理だと。
そこそこ着慣れていても着付けを学ばなければできないし学んでも一人できるのはかなり厳しい。昔からこのような服は自分一人ではなく他の人に着せてもらっていたのだから、1人で切られないことを批判するのって歴史上のお偉い女性を批判することにもなる気がしましたが、そういうことではないんですかね。

あと、自分の身に降りかかったことがないからわからないんでしょうね。想像できないんでしょうね。
別に振袖を着なくていいや、スーツでいいやって思っている人はそもそも振袖や着付けを予約しません。わざわざ大金を払ってまで無駄な予約はしません。
単純に振袖を期待していることは大きいでしょう。

でも問題はそこだけではなくて
『前払いで何十万、百何万も払ったのにも関わらずそのサービスが受けられなかった』
ってところにもあるんです。まあお金だけじゃないけど。

人生で一回しかない成人式を楽しみにし準備をして来ていたんです。それを無碍にされた。無駄にされた。
人生で一回しかない成人式の思い出に泥を塗った。
あの企業がしたのはそういうことな気がします。
加害者の肩を持つのは正直勝手です。
しかし被害者を批判するのはお門違いな気がします。
そういう話。

人間には頭があるんです、脳があるんです、考える力があるんです。
その頭で想像してみたら、自分に置き換えて考えてみたら、被害者を批判する残酷さに気が付ける。そんな気がします。

最後に僕はそれでもこの事件の被害者を批判する人たちに聞いていきたいです。

あなたは、散々準備して楽しみにしていた自分の結婚式当日にウエディングドレスやタキシードが用意されず用意してくれるはずだった企業が行方をくらましていたらどうでしょうか。

自分の近しい関係の人のお通夜で当日になって葬儀会社と音信不通になり、故人のために考え抜いたお見送りができなくなったらどうでしょうか。

それでもあなたは言いますか。
『自分でやればいいじゃん』
『スーツで結婚式やればいいじゃん』
『派手な結婚式もオプション沢山のお通夜も見栄を張るだけじゃん』と。


今日はきっとこんな日。

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