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伝えたいことを「確認する」ことの大切さ

前回は「人に何かを伝える」ことは難しい。そして、ちゃんと伝える為には、伝える行動にしっかりとした「意味」を持たせなければならないという考えを書きました。

「伝える技術」のノウハウは、有名著書がたくさんあるので、私が今更書いてもと思いますが、私の立場上「接客サービスの現場でどのような点について気を付けたらよいか」という側面からこの問題を切り込んでみたいと思います。

〇 伝えた「言葉」が「理解」されているかを「確認する」


私の考えの大前提として、人に何かを伝える為には、その伝えることに必ず「意味」を持たせます。「なんで?」と聞かれた時に曖昧な答えにならずにきちんと答えられ、相手の理解を深めやすくするためです。

そしてより大事なのは、その伝えたいことが、どのように相手に伝わっているかを確かめることです。

その「確かめる」のタイミングとしては「説明、指示をした直後」が一番最適だと私は考えます。

〇「鉄は熱いうちに打て」


職場での流れで言えば、やはり、新しい仕事をやってもらう為に説明、指導するという場面になると思います。

  1. 説明、指示をする

  2. 実際にやってみてもらう

  3. 作業中、または終了直後に「確認」する

  4. 間違っている部分を修正、補足説明

といった感じです。

ここで大事なのが、「確認する」という行動。
これは「様子を見る」でもよかったのですが、大事なことなので、「確認する」にしました。
しかも「確認する」をした後に「修正、補足をする」となっていることがポイントです。

説明や指導が下手な人は、③の「様子を見る」という確認を飛ばして、終わった後、しかもひどい時には終了して時間が経った後に④の「修正、補足をする」という名の「説教」をしています。

説明をして、実際に作業を進めている途中に(あるいは終了直後に)「確認する」を入れることでその後の修正、補足が楽になります。
なぜならば、説明をした直後だから。

説明をして時間が経っていないからこそ、間違いも出やすいし、誤魔化しもききません。そして、説明した本人も何を話したかを覚えているので、説明をされた人がどこでつまずいていて、自分の説明のどの部分に不足があったのかを確認しやすくなります。
「鉄は熱いうちに打て」ですね。

文章にしてしまえば、当たり前のことなのですが、これが実際にやってみると意識しないと難しいことがわかります。

説明が一回で100%伝わることはありません。

それは、どんなに説明が上手な人でもです。それを理解した上で、説明、指導をした直後に確認を入れて、各々の不足していた部分を修正し合う。これが大切です。

〇 手間を惜しまないことが、結果「効率的」になる


「人に何かを伝える難しさ」というテーマをきっかけに「どうすれば伝わりやすくするのか」の一つの方法を提案しました。

  • 人に何かを伝える時は「なんで?」と言われても説明ができるように、「意味」を持たせる。

  • 伝える為の一つの手段として「作業中に確認すること」を意識する。

  • 「全部は伝わらない」を前提にお互いの不足を補うことが大事。

この考え方を話すと「作業中に確認とる暇なんて作れません」と言われる時があります。
確かにそれは一理あるように思います。しかし、何かを教える立場である以上、伝えるべきことは確実に伝えなければいけません。では、その人は最初の説明で全てを伝えることができるのか。おそらく無理だと思います(笑)
一回で全てを伝えられないのなら、何回かに分けて説明する必要(義務)があります。

その何回かを出来るだけ減らす為にも「作業中に確認を入れる」が必要だと思います。教えられた直後に修正をしてあげることで、最速なら2回で確実に伝えることができるからです。

この考え方は、新人教育や後輩の指導などの基礎中の基礎だと私は考えています。今後はこういった育成にまつわる記事も書いていきたいと思っています。


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