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2022/04/04

最近、本を読むようになった。正職に就いていない私には恐らく他の誰よりも自分の時間があり、私はそのほとんどを睡眠に、そして食事、トイレ、部屋の掃除など、人として最低限のことにあてる。そしてそれ以外はゲームやジムでのトレーニング、たまに自転車で近所のサウナに行って汗を流して過ごしていた。本なんて大学を卒業してから全く読んでいなかった。

それが最近、何か取り憑かれたように本を読んでしまう。今読んでいるのはG・ガルシア=マルケスの百年の孤独で、常に部屋の机の目立つ位置にある。特に今日なんて朝起きてすぐ机に向かって本を読んでいた。昼近くになって、ようやく思い出したように一日初めのトイレと食事を済ませ、その後すぐまた机に戻って本を読み始めた。これまで欠かさず続けていたジムやゲーム、サウナの習慣がすっかり読書に替わってしまった。

私は飽き性だ。同じことを続けていると、どんなにそれが好きでも飽きて面倒になる。だから趣味も気分に応じて取っ替え引っ替えしている。趣味は爽快感が醍醐味だと思う。初めてジムで筋肉をいじめた帰り道や、初めてサウナで整った後の爽快感、あれが正直趣味の楽しみの半分を占めている気がする。その爽快感が飽きによって薄くなるのが気に食わないのだ。

私は今、読書にその爽快感を感じている。これはジムやサウナと違って身体から感じているより、頭から身体に伝えている気がする。凝り固まった身体が整体マッサージによって解されるように、すっかり重たくなった頭が読書によって解されて軽くなった気がする。

こんなにハマっている読書だって、きっと私の飽き性には勝てないだろう。けれどもたまには身体から意識して本に手を伸ばそうと思う。特に頭が重く熱くなって身体を痛めるようなことになる前に。

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