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ボカロ曲を4期に分類する

ここでは「ボーカロイド」「ボイスロイド」をはじめとした音声合成ソフトをボーカルに起用した楽曲を広く「ボカロ曲」と称する。

7月28日:区分の名称について追記しました

いってつです。

中学生のころニコニコ動画でボーカロイドに出会い、現在は仕事で扱う商材と初音ミクがコラボ中です。

今度"仕事関係"の知人とボカロカラオケをすることになり、互いの"デッキ"を確認する必要が出てきました。お互いのデッキがあまりにもちぐはぐですと、いまいち盛り上がれないかも。

モダンってなんだよ

そこで僕はボカロ楽曲をその発表時期や流行時期を参考に4期に大別してみました。

その呼称は某カードゲームにあやかって古い方から順に「レガシー」「モダン」「パイオニア」「スタンダード」としました。

7月28日追記:「スタンダード」という呼称はここでは単に"最近"というニュアンスです。"ボカロ楽曲シーンにおけるスタンダード"といったニュアンスは一切含みません。

なお、分類・選曲は印象と独断で行っています。異論は受け付けたり受け付けなかったりします。

それでは僕のデッキを見てもらいましょう!

レガシー

初音ミクの登場によって、ボーカルやスタジオを手配できない音楽家が自宅にいながらボーカル楽曲を制作できるようになる。

主な発表の場はニコニコ動画。このころはまだニコニコ動画を見ている人しかボーカロイドを知らない。

モダン

ボーカロイド楽曲が音楽ゲームに収録されたり、テレビCMなどで起用されたりと徐々にニコニコ動画の外に出始める。

一方で2012年4月にYouTubeの収益化プログラムが始まり、従来から通信環境やサービスに不満を感じるユーザーが多かったニコニコ動画からのユーザー離れが発生。次第にボーカロイド楽曲発表の場が変わっていく。

2023年の調査では10代から40代で9割が利用するYouTubeに対し、ニコニコ動画は10代20代でも利用する人は3割を下回っている。単純に利用者が多いだけでなく、世界中からアクセスがあるプラットフォームが発表の場に選ばれるのはうなずける。

米津玄師ことハチの『砂の惑星』はニコニコ動画とそのコミュニティへのレクイエムである。(個人の解釈です)

パイオニア

ボーカロイド楽曲に限らず、音楽作品の発表の場がYouTubeに。時短でコンテンツを楽しむ概念が生まれ、TikTokの台頭もあり、キャッチーでダンサブルな楽曲が人気を集める。

そして新型ウイルス感染症の危機が迫る。

スタンダード

コロナ渦は人々をインターネットの世界に縛り付けた。著名人によるボーカロイド楽曲カバー、Vtuberの台頭を介して音声合成ソフト楽曲は一般化がさらにすすむ。

ツイッター(現X)をきっかけに楽曲が「バズる」ことが日常に。

「レガシー」環境から活躍するDECO*27『ラビットホール』のファンコンテンツ。同作の制作者のchannel氏がサツキ『メズマライザー』のミュージックビデオを制作すると公開から3か月で6500万再生、世界規模で大ヒット。

スマートフォン向けゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』が若い世代で流行。かつてニコニコ動画で流行した楽曲の再ブレイクも。

展望

現在、ニコニコ動画は外部からのサイバー攻撃によってサービスを中止していますが、8月5日についにサービスを再開します。

サービス中止期間中、ニコニコ動画は限定的に過去の人気動画を公開していました。この施策は成功し、多くのユーザーが過去のニコニコ動画のコンテンツを楽しむきっかけとなりました。

このサービス再開をきっかけに再びニコニコ動画がボカロ楽曲発表の場として再興するかもしれませんね。僕も久しぶりにプレミアム会員登録してみようかと思います。


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