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賀美発電所取水所(がみ、茨城県常陸太田市)

●概要
東京発電・賀美発電所1堰堤の1。
竣功:1919年  型式:G  
目的:P
   取水量2.09㎥/s
   有効落差33.33m
   最大出力570kW
堤高:2.9m  堤頂長:33.0m


●見学情報
駐車場:無 トイレ:無 自販機:無 天端:不可 直下:不可 


●参考リンク・引用


●道中

一級河川久慈川(幹川延長124km)の支流、里川。
(地理院地図より)
水力発電の歴史は長く、現在も5基が稼働する。
その5基は、取りまとめて土木遺産となっている。
里川で最も古く、同時に茨城県現存最古の水力発電所が1908年(明治41)運開の中里発電所。
次いでできたのが1909年(明治42)、町屋発電所だがこちらは1956年(昭和31)に廃止されている。
(地理院地図より)
そして里川で3番目にできたのが今回紹介する、1919年(大正8)の賀美発電所。
ちなみにその後は、1923年(大正12)の里川発電所、
1926年(大正15)の小里川発電所(おざとがわ)、
同、徳田発電所と続く。
里川5基は全て100年選手。
古い物件好きにはたまらない穴場ではなかろうか?
では取水所から。
いきなりだが左岸より。運開当時の姿をほぼ保っていると思われる石積み。
御年105にして現役バリバリ。
取水口。
沈砂池余水吐。
続いて右岸へ。
当然のように訪問しているが、上流部の徳田・小里川を除く3基はいずれも民家や農地が近く、付近には駐車スペースが無いので、自転車や徒歩での訪問が推奨される。特にこの賀美取水所は。
まずは水路がお出迎え。
ここからは多分一貫して暗渠。
堰堤へ接近。遠巻き立禁も覚悟していたが、嬉しい事にここまで開放されており、何なら案内板まである。
堤体の布積みと擁壁の谷積みを堪能。
沈砂池。左手前が発電水路。
名残惜しいが撤退。
続いて発電所へ。
見ての通り、目の細かい高めフェンスが見学者にはツラいが、案内板があって中和?
少しポジションを変え、鉄管と建屋。
水槽(の除塵機)らしきが辛うじて捉えられた。
鉄管のリベットがたまりませんな。
放水路。
向かって左余水路らしきと合流するその佇まいにはニタニタ笑いが止まらない。
是非とも冬枯れ時期にさっぱりした姿でも見てみたい。
放水口すぐに巡視用?の橋という配置。欠円と橋脚の組み合わせがこれまたたまらない。
そして水は里川へと戻る・・・という所でこの橋。これにはノックアウト。あまりに美しい。
余談だがこの賀美発電所、なんとなんと常陸太田市の集中曝涼の一環で、毎年?10月に1日限定で一般に公開されるとか。町屋発電所も。興味のある方は是非。
お邪魔しました~

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