連載小説 センチメンタルジャック(43)
何日経ってもジャックについて康二から何の音沙汰も無かった。美紀は居ても立っても居られなかったが、便りの無いのは良い便りと自身に思い聞かせながら連絡を待った。
ジャックのいない家の中はとても静かで
、美紀は心にポッカリと穴が空いた様に思えた。ジャックの存在が自分の中でこれほど大きな物だったのかと美紀は改めて感じていた。
久々に会った康二は、美紀の周りに群がる外面だけで中身空っぽの脛齧り野郎共とは全く違った。康二がジャックを診ている時の真剣な眼差しは、美紀の心に強烈に焼き付い