掌編小説 オタク品評会
一冊の古びた書籍。僕は長編のファンタジー小説を読んでいる。なかなか分厚い物語で僕にはお気に入りのポイントがあった。それは登場人物たちの息遣いを作品世界全体から如実に感じ取れることだった。そう、登場人物たちが物語世界で立体的に生きている感覚を文字から鮮明に受けとれるのだ。登場人物の一人一人に厚みがあるといえばいいのか。憶測だが作者は世界観設定や人物設定に相当な時間と手間をかけているだろう。この長編小説は世界観や登場人物たちの情報量と密度が圧倒的に違う。
「ああ、今日もオタク